早春のツキノワグマの親子
撮影:佐藤嘉宏(HP「野のものたちの記憶」より)
撮影地:岩手県


 

ツキノワグマは、人間の 存在にとまどい、なんとか人間を避けようとしながら暮らしている。「クマが人を襲う」と世間ではたやすく言うが、それはクマの行動としては例外中の例外、 クマは一世一代の勇気を振り絞っているのである。そして一刻も早くその場をのがれたいために、追いかけてこないでくれと手を振りかざすのだ。

~宮澤 正義著 「家族になった10頭のクマ」 より

 

各地で、クマの目撃情報が急増しています!
クマたちは臆病です。人間が活動する前の早朝に、えさを探して食べてしまおうと必死です。
ですから、特に早朝には、人間はクマの生息地に入らないようにしてやってもらえないものでしょうか。


 

クマに出会わないようにしてください。

クマに出会わないためには?
クマと人との間に保つべき距離があります。これを「臨界」と言います。
臨界を越えて接近してしまうと、クマは危機感を覚え、そのため場合によっては人間を攻撃することもありえます。

基本的に、クマとの臨界距離は約12メートル
子づれの場合は、20メートル
*母グマは、子どもを守ろうという意識が強いので、周囲に敏感になっているため、より大きい距離を保つ必要があります。

クマが棲んでいそうなところでは、腰やかばんに鈴をつけるなどして、人間の存在をあらかじめ知らせることでクマのほうは人から離れていきます。

万一、臨界内でクマに出会ってしまったら?

●あわててはいけない!
彼らが、理由なく襲ってくることはないから、落ち着いて、そのままの姿勢で静かにあとずさりし臨界の外へ出よう。

もし、クマがあなたの存在に気づかずに近づいてくるような場合では・・・
近くの両手でつかめる細い木に登り、大きくゆすりながら、大声でヤッホーと叫ぶといい。たとえ子づれのクマであっても、驚いて藪の中へ逃げ込んでいくだろう。

もし、出会いの瞬間に目が合ってしまったら・・・
つとめてやさしい目で、やさしく語りかけながら、クマから目を離さず、リュックなどの持ち物を肩から下ろしながら、あとずさりする。
やさしい目でいると、クマの心がやわらげられるだけでなく、こうすることで自分も落ち着きを取り戻せるからだ。クマは目を大きく開き、鋭いまなざしになっ ているかもしれないが、怒っているわけではないから、つられてはいけない。頭を下げて上目づかいにならない限り、襲ってはこない。決して大声をはりあげた りしてはならない。

 

 


 

大変参考になる本


「家族になった10頭のクマ」宮澤正義 著 
発行:角川学芸出版  定価1680円(税込)

長野にお住まいで、幼少期からクマに魅せられ、行き場に困ったクマ達を家族として育ててこられた宮澤先生(当会顧問)の著書です。

実際の体験談から、クマたちがいかに愛すべき存在かと感激させられ、またどうつきあってゆくといいのかのヒントも随所にちりばめられています。

是非、皆様、どうぞご一読下さい!