くまもりNews
福島市その3 住民団体が吾妻山メガソーラー工事中止・原状回復等を求め県に請願書提出
住民団体が福島県に工事中止や原状回復を求める請願書提出
2月13日、福島市の吾妻山のふもとにある先達山で建設が進むメガソーラーについて、地元「吾妻山の景観と自然環境を守る会」が福島県庁を訪れ、工事中止や原状回復を求める請願書と、街頭やネットで募った署名8273人分を提出。多くの市民が工事をやめてほしいと思っていると訴えられました。
すでに提出した3915人分と合わせると、署名は1万2千人を超えるとのことです。
守る会は、今後も署名活動を継続するとのことです。
5か月前、県に4000名の署名を提出したのに、県は動いてくれなかった。(写真は当時の福島中央テレビ映像より)
動いてくれない県に動いてもらうために、今回、福島県議会に請願書を出してみたらどうかということになったようです。伊藤達也県議が紹介議員になってくださり、この度無事、請願書を提出することができました。2月定例県議会で審査されることになっています。福島県議会の今後の動きに注目したいです。
地元の守る会の皆さんが、ふるさとの山を守ろうと精力的にがんばってくださっており、熊森も本当にうれしいです。
福島市の動き
昨年、福島市の木幡市長は福島県庁に出向き、 県は山間部の開発許可に慎重に対応するようにと求めておられます。
今春4月から福島市が施行を目指して検討中の規制条例案には、メガソーラーと風力発電施設を実施できない「禁止区域」を設定し、それ以外は許可制とすることが盛り込まれています。
禁止区域はメガソーラーが市内面積の約7割、風力発電施設は市内面積の約3割に及び、砂防指定地や保安林、国指定史跡名勝天然記念物などに該当するエリアとなっているとのことです。
やっとではありますが、福島市にも山を守る流れが出きてきました。
福島県の動き
そもそもこんなひどい開発工事が可能になったのは、福島県がこのメガソーラー事業に林地開発許可を降ろしたからです。
福島県ではメガソーラーなどの再エネ事業建設が相次ぎ、再エネ発電能力は全国最大となっていますが、山林が開発されるケースも多く、一部の悪質業者によるずさんな工事が原因で、土砂が宅地に流出するなどの被害も各地で起きています。
これまで県は事業者に配慮して工事中止の指示や命令を受けた事業者名や開発場所の住所などを黒塗り発表にしていましたが、ことし4月以降は黒塗りをやめて、ホームページで実名公開すると発表しました。
これまでの福島県の林地開発違反行為台帳(NHKテレビより)
事業者より住民の方を大切にすべきなので、違反事業者の実名や工事場所の公表は当然だと思います。
遅れている日本政府の動き
2月12日のアゴラ言論プラットフォームにエネルギーと環境コンサルタントの室中 善博氏が
「米国のデータベースからみる大規模再エネ発電への世界的な抵抗の流れ」という文を寄せておられます。大変興味深い内容なのでお時間のある方は読んでみてください。
室中氏によると、世界各地で大規模な太陽光発電や風力発電プロジェクトが撤退や中止に至っているケースが増えてきているそうです。もはや世界の潮流は、経済的・政策的・自然環境などの理由によって、再生可能エネルギーの大規模プロジェクトの撤退や縮小という動きになってきているとのことです。
一方、我が国は今にも閣議決定されようとしている第7次エネルギー基本計画からもわかるように、2050年カーボンニュートラルめざして脱炭素の御旗のもと、いまだに森林破壊や地域を脅かす開発まで強引に進めようとしています。
自然破壊、環境汚染、台風や豪雨などの自然災害によるパネルの崩落や飛散、そして火災などが強烈な写真とともに発信され、再エネ事業が大きな社会問題となっている中、世界の潮流に乗り遅れ、再エネをいっそう推進していこうという日本の政官財の動きは、ほんとうに理解しがたいと室中氏は述べておられます。
私たちは4年前、再エネによる森林破壊の問題に直面して、地方行政の対策のなさに絶望的な気分に陥りましたが、やっと地方行政も住民の声に押され少しずつ動き出してきてくれました。希望が見えてきました。あとは、国です。
国は、水源の森を守るために、再エネ自然破壊問題を自治体任せにしないで、一刻も早く強力な規制をかけるために頑張っていただきたいです。再エネ業者べったりの再エネ利権議員のみなさんは、再エネによる水源破壊、国土破壊、クマを初めとする野生動物たちの生存地破壊の悲惨な現状を一度現地視察してみてください。(完)
第7次エネルギー基本計画(案)及びGX2040ビジョン(案)についての地方説明会・意見交換会
第7次エネルギー基本計画(案)全84ページは、政府の審議会等における議論を踏まえ、経済産業省が昨年12月にまとめたものです。
一読後の感想は2つで、GXとかS+3Eとか、一般国民には意味が分からない略語や英語が多すぎる、いったいこれはどこの国の政府の文章なのかと思います。もう一つは、再生可能エネルギーについて、何が何でも進めることしか考えていない案のように感じました。
たとえば、31ページの陸上風力発電の項には、「事業実施への地域の懸念を背景に、運転開始に至っていない事業が存在している。(略)導入を推進するために、効果的・効率的なアセスメントに係る制度的対応の在り方を検討するとともに、保安林の解除に係る事務を迅速に実施する」と、あります。
運転開始に至っていないのは、環境破壊や、災害誘発の恐れ、健康被害など、尾根筋風車には様々なデメリットがあるため、地域の人たちが必死に反対しているからです。
経産省はこれらの問題には一切触れずに、アセスメントを効果的・効率的にしたり、保安林の解除に係る事務を迅速に実施することで解決しようとしているのです。無茶苦茶です。
保安林の多くは、水源涵養目的などのために開発してはならない場所だから保安林にしているのです。水源の森を次々と破壊していけば、我が国は水源を失って、国民は生きていけなくなります。
昨年12月27日から今年の1月26日の間、第7次エネルギー基本計画(案)は、パブリックコメントに掛けられていました。熊森はしっかりとこれらの問題点を指摘しました。
パブコメが終わったと思ったら、今度は経済産業省は1月29日から2月12日にかけて、第7次エネルギー基本計画(案)及びGX2040ビジョン(案)についての説明会・意見交換会を、全国10地方の各経済産業局で順次、開催すると発表しました。
熊森会員有志は、いずれも平日開催なので仕事を休んだりして、それぞれの会場に行ったりzoomで参加したりして意見を言いました。それぞれの会場での様子が、参加者から本部に報告されてきます。
以下は、2月10日(月)の札幌で開催された説明会・意見交換会にzoomで参加した会員からです。
第7次エネルギー基本計画についての説明会が、午後15時より、北海道札幌市にてありました。
熊森の北海道支部副支部長が、山の尾根筋を削り風車たてることは、大きな自然破壊てしかなく、奥山の大切な水源が無くなると発言、札幌市地区長は、野生動物たちの住みかを奪い、また、次世代の子供たちから大切な大自然を奪う。20年後に壊れる、壊れたものは、どうやって撤去するのか、撤去費用は?などと、たずねました。
GXについて発言されている人もいました。
経産省の説明に保安林解除の話などが一切入っていなかったので、私は、「保安林の解除事務を迅速にするという話が、今日の説明に入ってなかったんですが、どうしてですか」と、チャットを入れました。
説明者の方はこのチャットを取り上げてはくださったのですが、自然環境を考えながら林野庁と、環境省アセスメントとの連携のもと行いますという答えでした。
その後、ある地域の風車を考える会の方が、陸上風力は自然破壊に繋がり、それは日本の国土破壊に繋がるため、保安林解除事務迅速にの文言は削除してもらいたいと言ってくださいました。
経産省の方は、もちろん自然環境を考えながら、地元の協力を得て、環境省のアセスや林野庁の規制緩和も受け、そういうことも踏まえて、保安林に風車を立てるということでございますとの答えでした。
そのあと、自然を考える団体に入っているという方が、生物多様性を考える世界の動きを考えると、日本の風土を残していかなくてはならない。野生動物たちに絶滅危惧種のものが多いなか、このような大型風車の設置を北海道に増やしていくということは、自然を大切にしないということに他ならないと発言されていました。
また、風車を考える会の方が、北海道においては、世界遺産、ラムサール条約、国立公園や保護区など自然が多く残されている。この北海道で、保安林の規制を緩和することなどあつてはならないと言われました。
北海道の説明会で出た意見のうち7割は、再エネ推進による自然破壊に反対の意見で、後の3割は原発に反対してきた人たちの反論で、福島原発事故以来の大前提であった「原子力依存度の低減」が削除されていたり、原発の建て替えを敷地外にも容認するなど原発回帰の内容となっているのはおかしいなどと反論する声でした。
計画案に賛成する人はひとりもいませんでした。
最後に、このような会で国民ががんばって出席して発言したことで、第7次エネルギー基本計画案が幾分でも変わる見込みはあるのかと質問している人もいました。
経産省の方は最後に、いろいろなことを踏まえ、経済的効果や脱炭素を考えて、クリーンなエネルギー開発に力を入れ、これからの多大な電力を補うためにがんばっていきますと発言されていました。
この説明会に参加して、国民から反対の意見がたくさん出ても経産省は押し切ろうとしているのでは、パブリックコメントも無視して自然破壊に突き進もうとしているのではと私は感じました。国民の声を無視して進めるやり方を問題にしていかねば、安心して住める国ならないと思いました。
再エネ推進のための自然破壊国土破壊は絶対に止めるべきです。
(以上)
福島市の再エネ森林破壊事業に新たな歯止めか その2 吾妻山メガソーラー 大学教授が注視団体
福島市の吾妻山山麓にある先達山に建設中のメガソーラー事業があります。熊森はこのメガソ―ラー事業に反対する「吾妻山の景観と自然環境を守る会」という地元市民団体の署名集めに協力しています。
建設反対の署名用紙
2月4日の河北新報によると、同市出身で現場近くに住む大学教授の松谷基和氏(ハーバード大学, Ph.D)が、開発で山肌がむき出しになった現状を憤り、奮起。
「先達山を注視する会」という市民団体を立ち上げ、一住民一研究者として検証を始められるそうです。まず情報を開示請求し、先達山問題の背景や構造を理解するうえで参考となる情報や文書を集積。住民はじめこの問題に関心を寄せる人々に広く提供していきますとのことです。ぜひ「先達山を注視する会」のwebサイト https://sendatsu-chushi.com/をご覧ください。
熊森から
福島先達山太陽光発電所について
事業者はAC7合同会社(東京)。2021年に福島県の林地開発許可を受け着工。約60ヘクタールの山肌を開発し、4万kWの発電をめざす。2025年夏、完成予定。
森林伐採が進むにつれ景観悪化などを懸念する市民の声が高まり、福島市が2023年に「ノーモア、メガソーラー宣言」を発表するきっかけとなった。
昨年6月にはむき出しの山肌から泥水が県道に流れ出る問題を引き起こした。
昨年8月、市民団体が建設の中止などを求める要望書を市民ら4000人の署名簿を添えて県に提出したが、工事は止まらない。
現在、積雪のため工事は休止しているが、雪解けとともに太陽光パネル張りが進む予定。
合同会社とは:2006年5月施行の会社法によって新設された法人形態で、資本金10万円から設立可能。株式会社と違い、出資者が経営を行う。1事業に特化した特別目的会社(SPC)の会社形態として、再エネ開発の事業用にたくさん設立されています。ひとたび事故でも起これば、地元補償されない可能性が高いです。合同会社に膨大な金額を出資をして利益を得るお金持ちは、責任を取らなくていいシステムになっています。
松谷教授の専門分野は韓国近現代史ですが、研究者が吾妻山麓メガソーラー問題に乗り出してきてくださったのは本当に心強いです。
そもそもこのような住民たちの生活に関わる大変な問題は、本来、行政が住民を守るために真剣に事業者と対峙すべきです。しかし、日本の行政は、私たちは中立ですから、開発業者の皆さんと住民の方で話し合ってくださいと逃げています。
仕方がないので何の知識もない一市民が、本業のかたわら、手弁当で自費で、慣れない法律文を読みながら、本当に涙ぐましい努力をして睡眠時間まで削って業者と対峙することになるのです。日本全国この有様です。
見かねて熊森のような小さな自然保護団体が、無償でどころか、交通費や宿泊費も自前で、自然を守ろうとする地元みなさんを応援して回っているというのが、我が国の現状です。そのため、熊森の財政はどんどん苦しくなっていきます。
再エネ推進は国策ですが、たとえ国策であっても、ダメなものはダメと言える完全民間の熊森のような団体がもっともっと大きくならないと、日本の自然は守れません。
ぜひ多くの国民の皆さんに、熊森協会の会員になっていただいて、熊森を支えていただきたいです。
再エネ自然破壊問題・森林破壊問題は、国民を守るために、本来は、国、都道府県、市町村が、取り組むべきだ問題だと熊森は思います。(完)
参考記事 政経東北2023年8月号【福島市】メガソーラー事業者の素顔
祝 福島市の再エネ森林破壊事業に歯止めがかかり始めた その1
福島市の木幡浩市長は、市北部などの国有林で計画されている風力発電事業について、住民の理解が図られていないとして反対を表明しました。
福島市の木幡浩市長
福島市は、地元住民の反対をきっかけに、大規模太陽光発電施設=メガソーラーを規制する条例の制定も目指していて、エネルギー開発をめぐる市の動きが続いています。
福島市北部の茂庭地区から桑折町西部にまたがるおよそ354ヘクタールの国有林では、茨城県の事業者が11基の風力発電施設を設置する事業を計画していて、周辺環境に与える影響をまとめた「評価書」が今月8日に確定しました。
この「評価書」を閲覧できる「縦覧」が今月24日から始まるのを前に、福島市の木幡市長は21日、開かれた定例会見で、住民の理解が図られておらず、同意しないとしてこの風力発電事業への反対を表明しました。
理由について、
▽建設予定地の周辺住民に聞き取りを行ったところ、反対意見が多く理解が図られていないと判断したほか、
▽建設によって土砂災害などのリスクが高まること、それに、
▽景観が損なわれる
ことなどを挙げています。
熊森から
福島市の木幡浩市長が、住民の声に耳を傾けられたことを高く評価します。ぜひ建設現場を見ていただきたいです。
わが国では、大規模な再エネ事業で自然や森林を開発する場合、事業者に法律に基づく環境影響評価(環境アセスメント)が義務付けられています。太陽光の場合は出力4万kW以上(土地面積にして約80ha)、風力発電の場合は出力5万kW 以上(土地面積は広大)が該当します。
アセスには、4段階があり、①配慮書→②方法書→③準備書→④評価書です。
自然や森林を破壊する再エネ事業に関しては、できるだけ早い段階で事業計画を察知して止める方が止めやすいのは言うまでもありません。
福島市の木幡浩市長が今回、「評価書」縦覧直前まで進んだ風力発電事業について反対表明をされたのは、大変勇気のいることだったと思います。木幡浩市長、よく言ってくださいました。
再エネ事業者に国有林を貸す際、林野庁は地元の市町村長の同意を前提としますから、今回の福島市市長が貸し出し不同意を明らかにしたことで、この事業は進めにくくなります。
熊森本部は、福島県内で次々と進んでいく再エネ事業による水源の森破壊に危機感を持ってきました。先日、福島県会員の皆さんがこの問題に取り組もうと、支部を立ち上げてくださいました。支部会員のみなさんも、今回の福島市木幡市長の反対表明や規制条例づくりを知って、希望の光が見えてきたと思います。福島県も、不適切な山林の開発を抑制するため、違反したメガソーラー事業所を今年4月から公表するなど、規制を強化すると発表しています。
(完)
今冬雪の中、クマの目撃相次ぐ 山形県新庄市は2月3日、仙台市は2月7日、いずれも麻酔後山に放獣
今冬雪の中、東北などの市街地に於けるクマの目撃件数が例年になく多く、わが国のクマ保護史上に残しておくべき特別事態だと思います。報道映像の顔や体つきから、若いクマだと感じることが多いです。
・
一昨年の東北山の実り大凶作年時に於けるクマの異常ともいえる大量出没で、母グマに連れられ餌を求めて市街地に出て来たものの、母グマを人間に殺され、山に戻って冬眠することを知らないまま市街地近くでなんとか冬を生き抜いた子グマが、春以降も市街地の裏山でこっそり生き続け、今冬も山で冬眠することを知らずにさまよっているのではないかと推察されます。
・
餌があるから冬眠しないのだろうという説もありますが、当協会で保護飼育している元野生グマ「とよ」を見ていますと、冬眠中飲まず食わずでも生きられるだけの脂肪層が体に蓄えられると、大量に積まれた餌があっても食べなくなり、自ら寝室に入り込んで春まで出てきませんから、違うのではないかと思います。
・
ある動物園の飼育者に聞くと、動物園ではクマに冬眠されるとお客に見てもらえなくなるので困る。わざと不十分な量の餌しか与えないようにしているので、冬中起きているとのことでした。
山形県新庄市の場合
マスコミ報道によると、2月1日午後1時半、新庄市内を車で走っていた女性が1頭のクマを目撃。このクマは猟友会などの追い払いを受け、新庄中学校の軒下や市内中心部を逃げ回り、最上公園の中に居座りました。(熊森訂正→逃げ込みました。)
大勢の人間に追われて逃げ惑うクマ
地元猟友会の皆さんが公園内に箱罠を設置しましたが入らず、2日朝7時に公園から逃げ出しました。
現行法(鳥獣保護管理法38条)では、人や建物に被害が出るのを恐れて、市街地では原則、銃の使用が禁止されています。
そこで、山形県は獣医による麻酔銃使用を市に指示したようで、獣医さんが公園から200m離れた集落の通路でじっとしているクマを見つけ、建物の3階から2回にわたり背中めがけて麻酔銃を発射。しばらくして動かなくなったところを猟友会のみなさんが網で捕獲して箱罠に移し、離れた山中にこのクマを放獣したとのことです。けが人なし。
麻酔銃が命中して動かなくなったクマ
猟友会の方によると、3歳から4歳ぐらいの若いメスの成獣で、やせていたとのことです。

公園に隣接する明泉高森幼稚園は、警察からの連絡を受け休園。周辺の高森小学校と高森中学校は、一斉メールで保護者へ周知し、職員による巡回を行った。けが人なし。
しかし、そのためには今回のように多くの皆さんの大変な労力が必要です。
殺さずに山にクマを返してくださった新庄市と仙台市の担当者の皆さん、猟友会のみなさん、本当にありがとうございました。
クマによる人身事故が起きないようにということは誰しも願うことですが、そのためにはとにかくクマを刺激しないようにして、市街地から追い出すことです。
国会議員のみなさんが今後、環境委員会でどのような論戦を闘わせるのか知りませんが、里に出てきたクマはさっさと殺しておけばいいんだという昨今の【他生物の生命軽視論調】に偏らず、どうすれば済み分けて共存できるのかをしっかり議論いただけるよう願っています。
クマを初めとする多くの野生動物たちは日本列島の先住民であり、今も保水力抜群の豊かな水源の森を無報酬で造ってくれているありがたい存在です。
㊗️ 3月23日くまもり福島県支部結成祝賀会のお知らせ 於 郡山市ミューカルがくと館
熊森本部は1997年に、日本に本部を持つ自然保護団体として、まず水源の森を守ることから始めようと、水源の森の守り神、クマをシンボルに結成された完全民間の実践自然保護団体です。
日本列島は南北に長く、気候も森の状況も地域によってかなり違うため、日本列島の水源の森を保全・再生するには、その地域に住む人たちによるその地域に合わせた森保全のための支部活動が必要です。
2008年に第一期くまもり福島県支部が誕生し、いい活動をしてくださっていましたが、2~3年して支部長が不在となり、支部が閉じられたままになっていました。
2012年再エネ特措法ができ、再エネが莫大な利益を生むビジネスになり、2020年、当時の菅首相が、2050年のカーボンニュートラルをめざすという所信表明演説を行ったことがさらに拍車をかけ、利益を狙った事業者が森林を大規模に破壊して再エネ事業を行うようになり、特に豊かな森が残っている東北や北海道では首都圏に電気を送るためにも、再エネ事業による大規模森林伐採が急ピッチで進むようになってきました。危機感を募らせた熊森は、宮城県、北海道、青森県、秋田県の会員に働きかけ、次々と列島北部にも支部が誕生しました。今、支部の皆さんが水源の森を守るため、ボランティアで動いてくださっています。
昨年10月、再エネ森林破壊にますます歯止めがかからなくなってきた状況を見て、まだ支部のない東北残り3県にも何とか支部を作らねばと、森山名誉会長が必死の思いで東北遠征を行い、福島県、山形県、岩手県の計6か所で講演しました。
昨年10月12日 郡山市での講演
その熱い思いにこたえて支部長を引き受けてくださる方が現れ、本部面接を受けて支部3役員が任命され、ついに1月9日に、第2期のくまもり福島県支部が立ち上がりました。
福島県支部長 櫻井正義(郡山市在住)より
当県は、国の再エネ推進重点地域とされ、地球温暖化対策として太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーのための森林破壊や自然の乱開発が急ピッチで進められています。今春からの作業計画も目白押しです。大規模な森林伐採で土砂災害の恐れが生まれ、景観も悪化。これでは早晩、私たちは豊かだった福島の水源の森や森を造る生き物たちを失ってしまいます。
たとえ国策であっても、ダメなものはダメ。今、私たち市民が行動を起こさなければ、未来に禍根を残すことになると思い、福島県支部の設立を決意した次第です。
古くからの会員の方、新しい会員の方、会員ではない方、みなさん、福島の水源の森が未来にわたり守られるように、どうかお集まりください。
クリックで拡大
🔶3月23日(日)『支部結成記念 福島県くまもりの集い』
日時:3月23日(日) 13:00~ (開場12:30~)
場所:ミューカルがくと館 中ホール(郡山市開成一丁目1番1号2F)
・基調講演「再生可能エネルギーによる森林破壊にどう対応するか」 日本熊森協会 会長 室谷 悠子(弁護士)
・参加者交流会
入場料:無料 駐車場は郡山市役所駐車場をご利用ください。
事前申し込みが必要です:https://peatix.com/event/4292780
もしくは、090-4513-2296(櫻井)まで
クリックで拡大
第6次ツキノワグマパブコメを機に前代未聞2023年度秋田県クマ大量出没の原因を推察する②
熊森が考えた2023年の秋田県クマ大量出没の原因は、山に冬ごもり前の餌が何もないという大異変が起きたのだろうということです。
戦中戦後の食糧難を経験されたお年寄りなら、クマたちの飢えの苦しみはご理解できると思います。クマが人の前に出て来たのは、まさか民家の柿を食べても人間は自分を殺すまではしないだろうという人間への信頼感があったからではないでしょうか。人間は必ずクマを殺すと知っていたら、昼間は人前には決して出なかったと思います。
2023年8月、東北地方は記録的な少雨の上、観測史上初の異常高温に見舞われ、秋田県では前年度より5度も気温が高かったということです。堅果類である秋のブナ・ミズナラ・コナラの実りは、全て皆無という大凶作でした。大変な事態だったと思いますが、この3種が大凶作になった年は過去にも何回かあったはずです。しかし、2023年のような大量出没は歴史上1回も記録されていません。
徹底した現場主義を貫いてきた熊森本部は、2023年11月20日、原因究明のため、顧問の研究者である主原憲司先生と共に秋田入りしました。
山裾のクリの木の全てにクマ棚ができているのを見て驚きました。元々豊凶差があまりないからか、クリだけは実っていたんだ!
全てのクリの木にクマ棚
地面に散乱する多くの空のイガやクマが折ったと思われる枝を調べているうち、私たちは殻だけで中身のないペタンコのクリの実(シイナといって、クマも食べられない)がたくさん落ちていることに気づきました。どうしてこんなにシイナグリが多いのか?
シイナグリ
昆虫学者である熊森顧問の主原憲司先生は、これらの大量のシイナグリを見て、この年のクマ大量出没の原因を解明されたのです。
以下、主原先生のお話
クリはふつう雌雄同株で6月~7月に花が咲きます。
クリは他家受粉で、季節の前半は虫媒花、後半は風媒花となります。
クリの花にくる昆虫は種類が多すぎて紹介しきれません。虫媒花の時期は、チョウ、ガ、ハチの仲間や、甲虫の仲間など、実に多様な昆虫がやってきます。クリの雌花には柱頭が3つついており、もし、ハナカミキリ(カミキリムシよりかなり小さい)のような狭い花の中を歩き回る昆虫の仲間が来てくれたら、確実に受粉が行われ、栗のイガの中には実が3つできます。
写真は、クリに来る昆虫たちの一部です。
昆虫が受粉したクリの実
しかし、花粉媒介をしてくれる昆虫がいないと、後半の風による受粉だけになります。風だけだと昆虫が受粉してくれるのと違って受粉率が低下するため、イガの中の実が1つになったり2つになったりしてシイナの実が増えてしまうのです。
こんなにクリのシイナが多いということは、この年、山から昆虫が大量に消えていたということです。この年の異常高温が原因ではないでしょうか。
葉食性の昆虫は卵からかえった幼虫時は、柔らかい若葉しか食べられません。しかし、温暖化によって葉の成長が早まると、卵からかえった時、葉がすでに固くなってしまっており、葉を食べることができません。このようなわずかなずれにより、昆虫の大量消滅が起きたと考えられます。
サルナシやマタタビなど多くの液果類は、ほとんどが虫媒花ですから、昆虫が消えたことで、液果類まで実らなかったのでしょう。こうして、ブナ、ミズナラ、コナラ等の堅果類は大凶作、液果類も実らず、餌が何もない山になってしまったのだと思います。近年、昆虫の大量絶滅が続いていますが、温暖化が進む以前には起きなかった現象です。(以上)
私たちは、この年、東北地方で山岳ガイドをしている方などに電話をして、山に異変がないか聞き取っていました。みなさんが言われたのは、堅果だけでなく液果も全く実っていないという話で、主原先生のお話と合致しました。
熊森が出した2023年度秋田県クマ大量出没の原因は―――
堅果類の大凶作が重なった上、異常高温により葉食性昆虫が大量消滅し、液果類まで実らず、秋のクマの食料が大飢饉におちいっていたからです。
ならば、人がすべき対策は、温暖化が続く中、秋の山のクマたちの餌をどうするかでしょう。
主原先生は、山裾のクリによって、2023年、秋田の人も秋田のクマも随分救われた。もし、クリの実がなかったら、もっと多くのクマが集落に出てもっと大変なことになっていたでしょうと言われます。
秋田の佐竹知事は、クマが集落に出て来ないように、クリとカキを全部伐れと指示を出されたそうですが、山裾のクリだけは絶対に伐ってはいけない。むしろ熊止め林としてもっと山裾にクリを植えていくべき。ただし、クリは標高の高い所では寒過ぎて育ちません。クマとの共存のためには、今後の温暖化を見越して、秋田ではクヌギなどのドングリを植えていく必要がありますとも言われていました。
私たちは、クマを失うと、豊かな水源の森を失うと見ています。何としても、今後もクマたちと共存できるように知恵を絞っていかねばなりません。
これは直接的には、クマなどの野生動物たちのためではありますが、生物の多様性の保全は、まわりまわって私たちの子や孫、人類が生き残るためにも欠かせないのです。秋田県は正しい原因を知り、クマ対策をやり直してほしいです。(完)
第6次ツキノワグマパブコメを機に前代未聞2023年度秋田県クマ大量出没の原因を推察する①
秋田県は令和6年12月23日(月)から令和7年1月24日(金)まで、「第13次秋田県鳥獣保護管理事業計画(変更案)」及び「秋田県第二種特定鳥獣管理計画(素案)」についての意見募集(パブリックコメント)を行っています。
その中に、秋田県第二種特定鳥獣管理計画(第6次ツキノワグマ)(素案)21ページがあります。
これを機に、長年、全国のクマ問題を見てきた日本熊森協会として、2023年度秋田県クマ大量出没の原因をまとめておきたいと思います。
もちろん、自然界は超複雑系で、人間の頭では何をもってしても完全には測り知ることができない世界であることは、最初に申し述べておきます。
まず初めに、秋田県の皆様におかれましては、この年、前代未聞、大量のクマが山から出て来て人身事故も過去最多、どんなに大変だったかを思い、改めてお見舞い申し上げます。しかし、こんなことになったのは、クマに原因があった訳ではないことを知っていただきたいのです。
まず、戦後の1950年から2024年11月末までの以下の秋田県クマ殺処分数グラフを眺めてみてください。(クリックで拡大)
昔、秋田で狩猟や有害駆除で獲られていたクマは、年間たったの100頭以下?届け出がどこまであったのかわかりませんが、秋田県がツキノワグマ管理計画を作られた平成15年以降の数字は精度が高いと思われます。
2023年度は東北全域でブナ・ミズナラ・コナラ全てが大凶作でした。秋田県では、狩猟(150頭)、個体数調整捕獲(31頭)、有害捕獲(2153頭)で、生息推定数4400頭の53%に当たる計2334頭のクマが殺処分され、主に人の生活圏で62件(70人)の人身事故が起きました。
ちなみに2024年度のブナ・ミズナラは昨年から一転して並作~豊作、11月末現在のクマ有害駆除数は363頭、人身事故は10件(11人)にとどまっています。
ある町の行政担当者に聞くと、お盆以降クマの目撃はピタッと止んでいたのに、冬になって雪の中で目撃されるクマが何頭かいるということです。前年集落にまで大量出没して大量殺処分されたクマたちの生き残りが人間の生活圏にそっと住み着いてしまっているのでしょうか。または、彼らは母グマを殺され、冬眠することを知らずに生き延びてしまった孤児たちではないでしょうか。
新聞記事
さて、2023年に、どうしてこのような大量出没が起きたのでしょうか。
秋田県の素案では、秋田県は県土の70%が森林で、野生鳥獣の良好な生息域が広がっており、昭和50年代から奥山中心に実施してきた生息調査の結果から、本県のツキノワグマの生息状況はかなり安定していると考えられると記述されています。
しかし、秋田県は戦後のスギだけの拡大造林政策による人工林率が50%と高率で、多くが放置されていること、2023年度生息推定数の53%のクマが殺処分されていることを考えると、どうしてこのような記述になるのか理解できません。
素案は、クマ大量出没の原因として、
①中間山地の過疎化・高齢化
②クマ類の分布拡大
③個体数の増加
をあげておられますが、中間山地の過疎化・高齢化は今に始まったことではないし、クマが急に分布を拡大したり、急に個体数を増加させることなど動物学的にあり得ないので、大量出没の原因はこれらではないでしょう。
原因特定を間違うと、対策は皆外れてしまいます。案の定、秋田県の対策は、環境省にお願いしてクマをシカ・イノシシに次いで指定管理鳥獣に指定してもらい、さらに捕殺強化できるようにすることでした。
昭和50年代から奥山中心に(猟師が目視で)実施してきた生息調査の結果から、秋田のクマは安定生息との記述が素案には3回も出てきますが、肝心のその方法での生息推定数の変化がどこにも出てきません。県庁にこの調査での生息推定数を問い合わせると、情報公開請求するように言われ、その結果はまだ出ていません。
繁殖力の弱いクマを半数以上捕殺して翌年、生息数が安定していたのなら、まるでミステリーです。
環境省も同調してか、昨年9月の環境省の「特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン補足資料」で、個体群管理に関する考え方として、従来の「個体群を安定的に維持または回復させる」から、「個体群を安定的に維持しつつ、人との軋轢軽減を図ることができる個体数に管理する」と、いつのまにか記述を変更しています。(管理するという行政用語は、捕殺するという意味です)
環境省伊藤信太郎大臣は、クマ類を指定管理鳥獣に指定する際、絶滅が確実視されている四国のクマだけは除外しました。ということは、全国のクマを、四国並みの絶滅寸前数にまで低減させるのがいいと考えているのでしょうか。
みなさん、クマが豊かな森林生態系や災害防止にどれだけ大きな寄与をしているかの生物学的知識が完全に欠如していると感じます。クマだけを見るのではなく、森林や自然を全体として見ることが必要です。オオカミを絶滅させてしまってから、オオカミが人間には到底不可能なシカやイノシシなどの生息数調整をしていたなど気づいても、もう取り返しがつかないのです。
人体と同様で、生物種が失われて行く度に、機能器官がひとつずつ失われていくことになり、全体が支えられなくなっていきます。
農作物被害や人身事故を無くしたい気持ちはよくわかりますが、生息数を低減させても絶滅させない限りこれらはなくなりません。それよりも奥山広葉樹林再生と聖域化による棲み分けの復活、恒常柵などによる被害防止対策を取った方が、ずっと被害防止や事故防止に効果があり、人々が安心して暮らせるようになります。その上、水源は守られ、山地災害も起きにくくなります。もっと総合的に考えるべきだと思います。
ゾーニング管理を導入するとありますが、ゾーニング管理は絵に描いた餅です。地図上にあちこち線を引いてみても、人間もクマもそんな線がどこに引かれているのかわからないので、意味がありません。
と言って、2023年のようなクマ大量出没はたまりません。いったいあの原因は何だったのか、②に続きます。
わが国の恵まれた自然を全生物丸ごと守ることで、未来永劫に水や食料を確保できる国に
- 2025-01-23 (木)
- くまもりNEWS
今春から、熊森は29年目に入ります。
完全民間団体として会費と寄付だけで、本当によくぞここまで分裂もせずにがんばってきたなあと、感無量です。利権ゼロの団体がここまで大きく活動して来れたのは、使命感いっぱいのスタッフたちや、会費や寄付で熊森を支えてくださる多くの国民の方々がいてくださったからです。
心からお礼申し上げます。
クマたちが平成になって山から餌を求めて出てくるようになり、有害獣として駆除し続けられているのを見てかわいそうに思ったわたしたちが、原因を調べ出したのは33年前です。そして、日本文明を支えてきた水源の森が戦後の国土総合開発や拡大造林政策により大荒廃し、森の動物たちが餌場を失って苦しんでいることを知りました。
他生物の惨状を見てかわいそう、何とか助けてやりたいと思うのは人間の本能であり、この本能は人類が地球上で生き延びるために非常に重要な本能です。自然を守ることにつながっていくからです。最近はこの本能を失ってしまっている大人を見かけることが多くなってきました。
この本能をまだ失っていなかった当時の兵庫県尼崎市立武庫東中学校の中学生たちは、クマが山から出て来る原因を調べだしました。そして、野生動物たちの餌問題だけではなく、山が年々保水力を失い、湧水が激減してきているという奥山水源問題にも気づいたのです。
しかし、学者、行政、国、どこに訴えても動いてくれるところは皆無でした。大学生になって、まず自分たちが森の再生に取り組んでみよう、うまくいったら社会全体に広めようとみんなで熊森協会を結成したのです。各地で、森再生実験を開始し、日本奥山学会で発表してきました。
私たちは必死で動いてきましたが、行政も国も未だに動いてくれないばかりか、最近は、二酸化炭素削減のためと言って二酸化炭素の吸収源である森林をメガソーラーや巨大風力発電などの再エネで広大に伐採することを推進し、???となっています。ますます水源の森が失われ、野生動物たちの餌場がなくなっていっています。
水だけではありません。日本は工業立国として栄えればよい。人間が生きていく上で日々必要な食料の多くは海外に依存しておけばいいという考えで、国が進んでいます。その結果、日本の農村は崩壊し、田畑や牧場、漁場をつぶす一方の政策がずっと取られてきました。世界の食糧生産がダウンしてくると、当然、食料輸入は止まります。一番に大量餓死するのは日本人だろうというデータを出しておられる学者もいます。
年々悪化の一途の水供給、食料供給。本来このような問題は官僚の皆さんや政治家の皆さんが取り組むべき問題です。
熊森は今年も、水源の森の重要な構成要素である野生動物の保全と森再生の2本柱に、5年目となる再エネ森林破壊問題を加え、以下の3本柱で精一杯活動していきます。本年度もご支援のほど、どうぞよろしくお願いします。
①クマに代表される野生生物の保護(くくり罠使用禁止、捕殺強化をめざす指定管理鳥獣からクマ類の指定を解除)
②拡大造林政策などで荒廃している広大な森林の再生(森林環境譲与税使用の拡大)
③再エネ森林破壊事業(メガソーラー、巨大風力発電)の白紙撤回を求める地元を支援
累計57万部達成のくまもり小冊子「クマともりとひと」を読んでいただければ、熊森の活動がわかります。すぐ読めますので、まだの方は、ぜひ、お読みください。
1冊100円+送料。100冊ご注文くださった方は、送料が無料になります。
お申し込みは電話0798-22-4190、またはinfo@kumamori.orgまで。
表紙絵は、クマに代表される大自然に抱かれている人間。パパコさん作です。
この本を作ってくださった方が、以前、この本が100万冊売れた時点で、日本は一気に変わると思うと言われていました。そうなるといいですね。それまでに、取り返しのつかない国土自然破壊が進んでしまうのではという不安もあります。(完)
1月26日まで第7次エネルギー基本計画案へ意見を❗ 水源の森を🌳 再エネ開発で壊してはいけない
- 2025-01-21 (火)
- くまもりNEWS
再エネ比率を2040年までに4~5割に高めるという第7次エネルギー基本計画案についてのパブリックコメントが募集されています。







