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2010-09

三重県大台町水源の森トラスト満額達成御礼

三重県大台町水源の森トラスト
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満額達成御礼
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9/24(金)夕刻、約1年にわたってお願いしてきた三重県大台町水源の森676ヘクタールのトラスト基金不足分9000万円が、満額達成されたことが判明しました!
ついに、市民の手で、広大な水源の森を保全することに成功しました。
ご協力くださった多くの会員の皆様、非会員の皆様に、心より御礼申し上げます。

9/27日(月)に、さっそく口座を閉める手続きを行いました。ゆうちょ銀行より、10/1(金)付で口座が閉鎖された旨、連絡がありました。
今後、誤ってご入金いただいた場合、郵便局から金券によって全額返金されるそうです。ご了承ください。
また、このトラスト地の管理費や今後の新たなトラスト地購入などに引き続きご協力願える方は、以後は、従来どおりの下記の口座をご利用いただきますようお願い申し上げます。

特定非営利活動法人「奥山保全トラスト」
郵便振替口座 00920-0-130061

9/23(祝)大盛会 石川県支部総会に140名

三井支部長が、石川に、熊森の灯をともして、5年。熊森石川は、こんなに大きくなりました。どこまでもあきらめなかった者が、勝つのです。若い人の参加者が目立ちました。夢のようですと、三井支部長。「会長に、後2歩まで近づいたわよ!」支部長を支えてきたスタッフたちから、あたたかい声援が支部長に飛びます。

異常事態?山中は、深刻な食料危機!森の動物たちが各地で悲鳴 

去年と今年の兵庫県の山の実りを比べてみてください。ブナ・ミズナラ・コナラ、どのドングリもだめ・・・深刻な食料危機です。

今年の山の実り 2010年秋、兵庫県森林動物研究センターHPより

山の中は、2004年2006年の異常年よりひどい食料難です。

このまま、生きられなくなって人里に出てきている動物たちを、行政指導に従って、かれらの食料となりそうなものを徹底的に片付け、商品作物に手を出させて、みんな殺しますか。それとも、荒廃した森の再生を急ぐ一方で、緊急避難措置として、商品作物を電気柵などで守る一方、今年の異常な夏の暑さで大量に落下している果樹園の果樹などを、森の動物たちに食料提供し、共存をめざしますか。
決めるのは、世界中から集まった食料でいつでも満腹している、飽食日本の国民です。

第4回くまもり東京シンポジウム大盛会

9月19日、立教大学で開催された、第4回くまもり東京シンポジウムは、参加者352名。大盛会のうちに終了しました。

他では聞けない各方面からの貴重なお話が聞けたと、参加者のみなさんも、大満足のごようすでした。シンポジウムの内容は、会報などで多くの方々に、今後お知らせしていきたいと考えています。

開催に向けてご尽力くださった全てのみなさん、お忙しい中最後までご参加くださった多くのみなさんに心からお礼申し上げます。

こうして、毎年、くまもり東京シンポジウムを続けていけば、着実に国民の意識が変わっていくだろうというご感想をいただき、主催者として、大いに意を強くしました。みなさん、ありがとうございました。

いよいよ第4回東京シンポジウム

立教大学池袋キャンパス8号館8101号教室

集まることが大きな力に。

すばらしい講師の方々がおそろいです。

みなさん誘い合って、ぜひお越し下さい。

第4回東京シンポジウムを成功させましょう!

詳細はこちらをクリック

三重県松阪市で紙芝居

「クラフトと雑貨マルシェinベルファーム」で三重県支部の3名が紙芝居をしました。幼稚園児以下の年齢のお子さんとお母さんを前に「ユミちゃんとクマ」の上演。お子さんたちには少し難しかったようですが お母さんたちは頷いて見て聞いて下さいました。

来月は伊勢市のサンアリーナで又いたします。

どんぐりの木を植樹しませんか

どんぐりの木を植樹しませんか

~ 動物のすめる森復元 第2回植樹会 ~

日本熊森協会国見町植樹の集い2010要項

■主催     日本熊森協会

■共催     国見町、桑折町、国見町桑折町有北山組合

■開催期日  2010年10月30日(土)

■開催主旨
「動物たちに帰れる森を! 地元の人たちに安心を!」という呼びかけのもとにこれまで各地で開催されてきた日本熊森協会植樹の集いを、今年も開催します。国見町の佐藤町長さんが、日本熊森協会の活動の主旨に賛同してくださり、町をあげて全面的なご支援をしてくださっています。植樹を通じて、野生動物たちとの共生の動きを一層盛り上げてゆきましょう。

■当日の日程  12時30分  国見町役場駐車場集合

※列車の方はJR藤田駅で待機ください。

(役場→藤田駅→現地へ移動)

13時~14時30分  植樹

(現地→役場へ移動)

15時~16時     参加者交流

(会場:国見町役場内)

■服装・準備  屋外での活動にふさわしい服装、防寒具・雨具、長靴・手袋、マイカップ、健康保険証
(剣スコップお持ちいただける方は持参ください)

■注意     ・現地にトイレはありませんので、ご留意ください。

■参加申し込み  参加希望者は10月25日(月)までに必ず下記にご連絡ください。
氏名・住所・電話番号・生年月日。これ以降に申し込みをされますと、傷害保険に加入できない場合がありますことをご承知ください。申し込みをされた方に、協会所定の「健康チェック・免責同意書」をお送りします。当日受け付け時にご提出ください。

【申し込み先】日本熊森協会山形支部長 八木文明
〒993-0053 山形県長井市中道2-16-40
TEL/FAX 0238-84-1537
携帯電話 090-5230-8819
e-mail  happa-fy@dewa.or.jp ☆できるだけメールでお願いします!!

みなさんの声を届けてください! 9月13日 山形県で親子グマ3頭捕獲

9月13日17時過ぎ、山形県西川町のモモ畑で捕獲されていた親子グマ3頭のうち母グマが捕殺されました
子グマ(体長60㎝、今年生まれ)は放獣
しかし、子グマは2年ほどかけて、親グマから、食べ物の採り方や冬眠の仕方など、人間と同じように生きる術を教わります。山に放しても、小さな子グマだけでは生き残れず、見殺しです。
みなさん、ぜひ意見を届けて下さい!
(意見先は下記)
・・・
(報道より)
「親グマに襲われ大けが 西川・わなに子グマ、見回り中」
11日午前5時55分ごろ、西川町睦合のモモ畑で、クマ捕獲用のわなの様子を見に行った近くの農業長登政信さん(71)がクマに襲われたと、長登 さんの 家族から119番通報があった。長登さんは頭から左足にかけ、つめで引っかかれる大けがをし、山形市内の県立中央病院に搬送された。命に別条はないとい う。寒河江署によると、県内で今年、クマに襲われてけがをした被害は2件目。
同署などによると、長登さんは同日午前5時半ごろ、1人でモモ畑に出掛けた。わなはドラム缶を改造したもので、子グマ2頭が掛かっていた。わなに 近づい たところ、親グマとみられる成獣に襲われた。長登さんが携帯電話で家族に連絡し、助けを求め、自分で車を運転し自宅に戻ったという。

わなは最近、現場付近で頻繁にクマが出没した形跡が見られたため、町の有害鳥獣駆除の許可を得て10日、地元猟友会が設置した。現場は長登観音か ら北東 約500メートル地点の山中で、近くを国道112号と山形自動車道が通り、約500メートル離れたところに睦合小がある。地元猟友会は11日午前、長登さ んを襲ったクマを捕獲するためのわなを現場付近に仕掛けた。町は現場付近の道路を通行禁止とし、同署はパトロールを強化している。

県内では今年5月11日、河北町岩木の山林で、山菜採りに出掛けた無職の男性(78)がクマに襲われてつめで顔などを引っかかれ、大けがをしてい る。県警地域課によると、今年はクマの目撃情報が昨年より増えているという。
(以上、2010年09月11日 山形新聞より)
その後、9月13日朝、親グマと思われるクマが、捕獲オリにかかったと判明
・・・・
(熊森見解)

このたび、ケガをされた方には、さぞ大変だったことだろうと、心よりお見舞い申し上げます。

ただ、山形県の今秋山の実りは、ブナもナラも凶作が予想されるなど、動物たちは苦しい状況におかれています。
クマには人を襲う習性はなく、今回の事故は、子グマを守りたい一心で人間に向かっていった、母グマの行為です。

命がけで里に出てきたクマを、捕まえて殺すというのは、人として恥ずべき行為ではなかったでしょうか。

今後、果樹園を電気柵で防除する、捕まえたクマは奥地に放すなど、人間側も努力して、クマと共存を目指していただきたいです。

山形県のツキノワグマは生息推定数1500頭といわれていますが、平成18年から去年までの4年間に、有害駆除として届出があっただけでも1008頭が捕殺されています。これ以上安易な捕殺は、種の保全上からも、止めるべきです。
クマが造る豊かな森を残せなければ、動物同様森に依存して生きている、人間も生き残れません。
みなさん、ぜひ、意見を届けてください!
■山形県(代表)
メール:t77H58hB@pref.yamagata.jp
電話:023-630-2211
■西川町(代表)
FAX:0237-74-2601
メール:info@town.nishikawa.yamagata.jp
電話:0237-74-2111
・・・
(以下、くまもり山形県支部長のブログより)
私の子どもたちを返してください!
<このワナの中にこどもが!>
11日明け方、私は子どもたちを連れて食べるものを探していました。いつも歩き回っているところではブナもナラもほとんど実りがなく、食べるもの がど うしても足りないのです。雪解けのころには山菜やタケノコなどがありましたが、今はそういうものもありません。それで知らず知らず斜面を降りていたので す。ちょっと目を離したときでした。ガチャンという音。そして子どもたちの叫び声がしました。駆け寄ってみると、子どもたちはドラム缶でつくられたワ ナの中に閉じ込められていました。不覚でした。そういうものに対する注意をまだ十分に教えていなかったのです。
私は必死にこじ開けようとしましたが、うまくいきませんでした。もう子どもたちも私もパニックでした。そのとき、人が近づいてくる気配がしたので す。 私はとっさに近くの繁みに身を隠しました。その人が何と檻に近づいてゆくではありませんか。私は子どもたちを守りたい一心でした。檻からその人を遠ざけようと、檻をめがけて突進したのです。
私にも何がどうなったのか、その瞬間は覚えていません。その人はそこを離れてゆきましたが、子どもたちは檻の中に閉じ込められたままでした。しば らくすると、今度は大勢の人声がしました。そして子どもたちを檻ごと車に積んで持ち去ってしまったのです。
私の子どもたちを返してください! どうかお願いです。
西川町のクマ母より

9月11日 エサ不足深刻 青い柿の実まで食べ出したクマたち

まだ9月はじめというのに、早や各地で多くのクマたちが人里に出て来て、わなにかけられ、どんどんとられています。春からわかっていたことですが、今年の山の実りは、凶作です。

熊森本部スタッフ支部スタッフは、今、現地をどんどん見回っています。

この集落では、まだ青い柿の実まで食べつくしていました。裏山は、延々と続く放置人工林でエサなし。奥の自然林まで行ってみましたが、クリは9割がクリタマバチにやられており、実をつけていませんでした。コナラなどのドングリ類の木はありましたが、実が全くついていませんでした。

9月2日 各地で、ナラ枯れ猛威 (山形県編) 

広がるナラ枯れブナ枯れに胸痛む

(以下は、熊森山形県支部長のブログからの転載です)

初夏の頃の長期予報が「冷夏」だったはずですが、どうしたわけか猛暑の夏でした。お元気で夏を乗り切られましたか? 昨年の「梅雨明けなし」の夏から一転、今夏は夜も気温がなかなか下がらないために、果樹農家の皆さんはさまざまご苦労をされているようでした。

8月4日、担当した夏季集中講座の一環で、山形大学の学生たちと長井葉山に登りました。ここ5年ほどナラ枯れが広がっていましたが、7月下旬になって、新たに枯れ始めたナラの木の葉っぱが赤茶けて葉山の東斜面にさらに拡大しました。毎年4倍ぐらいに拡大してゆくと言われていた通りの拡大スピードです。さらに、ナラより少し上で多くなるブナの樹幹が遠目にみても茶色っぽい色に変色しているのは、ウエツキブナハムシによる「ブナ枯れ」です。目にしみるような緑であるべき山肌のこのような様子を見ると、胸が締め付けられる思いがします。

長井葉山山麓のナラ枯れ

長井葉山山麓のナラ枯れ

森に起こっているこれらの異変の原因は、直接的には昆虫によるもの、あるいは昆虫が媒介する菌類によるものですが、これまで目立たなかったこのような現象がここ数年続いている背景はいったい何なのでしょうか。ある人は温暖化だと言い、ある人は酸性雨だと言います。また別の人は農薬散布が絡んでいるとも言います。原因がはたして一つであるのかどうかもわかりません。このまま進めばあと何年かしたらこのあたりの森は立ち直れないほどのダメージを受けるのでしょうか。

「ナラ枯れ」に関しては、これまで県が進めてきた 薬剤注入がほとんど効果を示さないことだけは明らかです。一方で、日本熊森協会の顧問の宮下先生が、佐渡の森で炭を撒いたところに効果が見られたとの報告が先日ありました。それは果たして全ての地域で有効な方法であるのか私にはわかりませんが、試してみる価値があるのではないかと考えています。

森の現状を見て心が痛む一方で、どこか楽観的な自分もいます。その根拠は自然林に見られる種の多様性への信頼です。ナラが枯れ、ブナの葉っぱが食害を受けても、100%やられるわけではありません。また、森にはブナやナラ以外の様々な樹木が生育しています。そうした多様性が、森の全滅の防波堤になることもあるのではないかと考えているのです。あまりに楽観的すぎるでしょうか。

ウエツキブナハムシにより食べられ始めたばかりのブナの葉

ウエツキブナハムシにより食べられ始めたばかりのブナの葉

森の変化のサイクルは少なくとも数百年を単位とするものです。それにひきかえ、私たち人間のサイクルはせいぜい数十年。例えてみれば、針の穴から巨大な象を覗いているようなものかもしれないのです。あわてて目先だけの対処をすれば、かえって事態の悪化を招くということもあるかもしれません。

そのように考える一方で、森の野生動物たちにとってみればやはり厳しい状況であるとは言えるでしょう。山形では春先にクマの目撃情報が相次ぎ、これは2006年の大量捕殺の年の再現かとも懸念されたのですが、夏に入って目撃も捕獲(捕殺)もほとんど増えてはいません。しかしながら、これから秋にかけて、クマたちは多くの食べ物を必要とします。やはり秋のことが気がかりでなりません。

今年は「生物多様性年」ということで、秋に日本で国際会議が開催される予定です。これをきっかけに多くの国民が種の多様性の重要性に気づき、私たちがその多様性を維持してゆくためのきっかけになることを願っています。

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