くまもりHOMEへ

ホーム > アーカイブ > 2012-06

2012-06

秋田県が運営継続方法検討…八幡平クマ牧場死亡事故

当協会は、残されたクマたちを保護飼育する一方、殺処分を避ける方向で動き始められた秋田県に、大拍手を送ります。

 

昨日の、県議会福祉環境委員会での議論のようすは、感動です。動物にやさしい社会は、人間にもやさしい社会になるのですよね。

 

当協会が6月初めに立ち上げた「八幡平クマ牧場クマ基金」は、現在197万円集まっています。もっともっと集めて、クマたちの命を救おうと動いてくださる秋田県に全部送ろうと思います。いろんな団体が、基金を立ち上げて寄附金を集め、みんなで秋田県に送りましょう。

 

以下、読売新聞(2012年6月27日 ) です。

鹿角市の「秋田八幡平クマ牧場」(廃業)でヒグマに襲われて女性従業員2人が死亡した事故で、県は26日、同牧場に残るクマ27頭の殺処分を回避 するため、県による牧場の運営や、NPO法人、各種公社などへの運営譲渡の可能性を探ることを明らかにした。県議会福祉環境委員会で、委員から殺処分を避 けるよう求める声が相次いだことから、県生活環境部幹部が方針を示した。

同委では、クマの譲渡先が確保できない場合、県が最終的な殺処分もやむを得ないとしていることに対し、委員から「現在の社会風潮では秋田のイメー ジ(を守る観点)からも許されない」「薬殺すれば観光キャンペーンなど吹っ飛んでしまう」など、批判や再考を求める声が相次いだ。

また、業務上過失致死容疑で逮捕された元経営者の長崎貞之進容疑者(68)に飼育継続の意思がないことから、殺処分を避けるため、「第三者を探す か、県で経営しないと対応できない」「NPO法人などが指定管理者で運営するなど、(経営を)時限立法的にお願いするしかない」との意見が出た。

これに対し、県生活環境部の山田芳浩部長は「薬殺がイメージダウンになるのは同感。1頭でも多く救うため、10月より早い段階で(委員の意見を) 検討したい」と返答し、県費による飼育期限としている10月末までに、クマ舎など施設の改修費や、運営継続に必要な人件費などの算定、他団体への運営譲渡 の可能性などを検討するという。

山田部長は同委終了後、取材に対し、「最後までクマの生きる道を探していく。安楽死を防ぐため、様々な観点から調査、検討し、できるだけ早期に委員会で報告したい」と述べた。

佐竹知事は先月21日の記者会見で、「(犬猫は)行政がいつまでも飼えず、費用もかかるので殺処分になる。それと似たようなものだ」と述べ、クマ の譲渡先が確保できない場合、殺処分する可能性を示唆。今月11日の会見では「世界中の専門家の意見を踏まえて検討したい」と述べ、有識者の意見を踏まえ て最終的に判断する考えを示した。

(2012年6月27日  読売新聞)

愛知県が、今年から県内でクマ放獣を開始  5月に豊根で2頭実施

愛 知県は平成23年度に、「ツキノワグマに関する専門家会議」を立ち上げられ、これまで殺処分一辺倒だったクマ対応を、保護の視点も入れたものに変えてい くことになりました。さっそく、今年5月、捕獲された2頭を、殺処分にせず放獣してくださいました。本当にうれしいです。ありがとうございました。他県か ら入ってきたクマではないかということでした。

 

(いきさつ)2010年、愛知県で残り数頭といわれていたツキノワグマが全部罠にかかり、殺処分またはクマ牧場送りにされました。当協会は放獣を強く主張しましたが聞き入れられませんでした。そのため、2011年、大村知事さんとお会いし、殺処分ではなく、防除の強化。やむおえず捕獲した時は、奥地放獣をお願いし、その方向に変革していくという約束をいただきました。約束通り保護対策をとりいれて下さった大村秀章知事に感謝します。

 

これからは、野生鳥獣との共存を本気で考えていかないと、人類は滅びます。(下の写真は、2011年に大村秀章知事さんと懇談させていただいた時の写真です。渡している紙は、当協会が作成した要望書です)

 

 

秋田県佐竹知事、八幡平クマについて六月県議会で説明(平成24年6月15日)

秋田八幡平クマ牧場への対応について申し上げます。
事故発生後、県では、地元住民の不安解消を図るとともに、動物愛護の観点から給餌状況を確認するため、緊急措置として職員を派遣するなどの対応を行って まいりましたが、今月4日からは非常勤職員3名を雇用し、県職員の獣医師の立会のもと、給餌や施設の点検などの安全対策を講じているところであります。こ うした中で、去る9日に経営者が逮捕され、施設を管理する者が不在となりましたが、当面、職員を派遣するなど、安全対策を継続してまいります。
一方、残された27頭のクマについては、国内のクマ牧場や動物園に対し、受入れをお願いしていたところ、3ヶ所の動物園から受入れの意向が示されたほ か、12日には、北秋田市長から阿仁熊牧場においてツキノワグマ6頭を受け入れることが表明されたところであり、深く感謝を申し上げます。

今後、移送などに係る具体的な協議を進めるとともに、1頭でも多く引き受けていただけるよう働きかけてまいります。
なお、今般のクマ牧場を巡る問題については、2名の尊い人命が失われたという重い事実がある一方で、動物愛護のあり方という世界的な課題などから、高い 関心が注がれている状況にあります。こうした中にあって、残されたクマについては、本来、経営者が責任を負うべきものでありますが、現実の問題として、行 政においても一定の関わりを持たざるを得ない状況にあり、今後の対応については、様々な観点から慎重な検討が必要になるものと考えております。

6月19日院内集会にご参加ください~野生動物も対象の動物愛護法が壊される瀬戸際~

ご報告
満員御礼で、内容も濃いものでした。ありがとうございました。(6月21日記)

 

先日もこのブログでご案内しましたが、再度ご参加のお願いです。
野生動物は現在動物愛護法の対象に入っておりますが、
今回の法改正により実験動物が動物愛護法の対象から外されると、
動物愛護法の「動物の命」と「人と動物の共生」の
普遍的な基本原則が壊されるという瀬戸際にあります。
将来への動物愛護の法制度が崩れるかの重要な闘いです。

野生動物を守っていく上でも、重要な集会であると考えます。

300名の大会議室で行ない、THEペット法塾様から、

議員の方にも事前アピールをしております。
国会議員の方の参加者は、
松野先生
生方先生
玉置先生
岡本先生
藤野真紀子先生(前国会議員)など

人数が少ないと、実験動物を動物愛護法から外そうとしている民主党ワーキングチームに押し切られてしまいます。

ご参加が可能な方は、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 

■申し込み方法など

主催「THEペット法塾」様のホームページより

6月19日 午後5時から午後7時
衆議院第一議員会館 大会議室(国会議事堂裏)
申込方法:事務局(全国動物ネットワーク事務局(坂本 博之法律事務所))
※ ①ご氏名、②ご住所、③(あれば)所属団体、④連絡のつくお電話番号をご明記の上   「6.19緊急院内集会参加申込」として、下記のメールアドレス又はfaxにてお申し込み下さい。
※メール:fwin5675@nifty.com
※ファックス:029-851-5586

ただ今、三重県大台町池ノ谷満水、モリアオガエルの産卵多し

今年の少雨で、6月4日にはいったん干上がりかけた池ですが、その後の雨もあって、現在は無事、池は満水状態ということです。

6月3日から、モリアオガエルが卵を産みだし(上写真の白いアワ)、6月13日現在、たくさんの卵が池の周りの木々に産み付けられているそうです。

現在、池に通じていた道は、去年の秋の紀伊半島集中豪雨で崩れ落ち、一般人は池に行くことが出来なくなっています。写真で楽しんでください。

 

佐竹敬久秋田県知事が、八幡平クマ牧場に残されたクマたちのこの後の処遇に関して、国内外の声を聞くと表明

クマ処分で知事「国内外専門家の意見聞く

「秋田八幡平クマ牧場」に残るクマ27頭の処分について、佐竹知事は11日の記者会見で、「世界中の色んな専門家の意見を踏まえて検討したい」と述べ、学者や動物愛護団体など国内外の専門家の意見を参考にした上で最終的な方向性を決める考えを示した。

 

佐竹知事は会見で、国内では大規模なクマ牧場を閉鎖した前例がないとして、「(クマの扱いの)結末が今後の日本全体、あるいは世界での一つのケー スになる」と述べ、今回の処分が先例になるとの認識を示した。その上で「事例がたくさんあれば、それを踏襲できるが、一定の見識を持った事例を我々が作る となると非常に慎重に運ばなければならない」と述べた。

 

県によると、クマの譲渡先探しを支援している動物愛護のNPO法人「地球生物会議」(東京都)などを通じ、「世界動物保護協会」(本部・ロンドン)など国際的な動物愛護団体や海外の大学教授などの意見を聞き、最終的な処分方法を検討するという。

 

一方、佐竹知事は、牧場の元経営者ら2人が逮捕されたことについて、「今後どうなるかは司法に任されること」とした上で、「引き取り先の問題解決 は、10月まではかかるだろう」と述べ、牧場で飼育にあたる非常勤職員の雇用期間を10月末まで延長し、事実上、県がクマを飼育する考えを改めて示した。

(以上、2012年6月12日  読売新聞より)

秋田県佐竹敬久知事
〒010-8570 秋田市山王四丁目1-1  秋田県庁
TEL:018-860-1111 FAX:018-860-1072
E-mail:info@mail2.pref.akita.jp
当協会も、声を届けようと思います。

7月28日(土)~29日(日)「山形の月山ブナ原生林とツキノワグマのクロちゃん見学ツアー」のお知らせ

月山の山麓に広がるブナ原生林は、世界遺産に登録された白神山地にも匹敵する規模。多種多様な動植物が織り成す、保水力抜群の森です。好評につき3回目の月山ツアー、スケール大きな美しい東北の森の懐に抱かれてみませんか。ガイド付き。先着15名のみのご案内です。皆様のご参加をお待ちしています!
詳細はこちら(チラシ/pdfファイル)よりご覧ください。

持続可能な開発なんてありえない 6月20、21、22日 国連持続可能な開発会議(リオプラス20)の開催近づく リオデジャネイロ

先日、リオプラス20に日本政府代表として出席される方の話を聞きに行きました。

 

そもそもリオの会議は、1972年、世界のリーダーたちがストックホルムに集まり、環境問題は人類共通の課題と宣言したことから始まっているそうです。人類による地球環境破壊が、人類の生存を脅かすまでになってきた時代でした。

 

20年後の1992年、リオデジャネイロで国連環境開発会議(地球サミット)が開かれ、21世紀に向けて地球環境保全に取り組むための行動計画「アジェンダ21」が採択され、「国連気候変動枠組条約」と「生物多様性条約」の署名が始まりました。

 

この会議で、12歳の日系カナダ人セヴァン・スズキさんが「オ ゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。 死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは 知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみ がえらせるのかあなたは知らないでしょう。どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。」と大人たちに訴えた演説はすばらしいものでした。世界は地球環境保全に向けて、力を合わせて進みだすかのように見えました。

 

しかし、あれから20年

55億人だった地球人口は26%増加し、70億人を突破。

人間の食料確保のため、森は農地に変えられ、化学肥料の使用増大で、食料生産を増加させてきました。

原発の数は21%増え、世界で500基に達しています。

地球環境は、もう限界に近づいています。

事態はよくなるどころかますます深刻化しているのに、今やリーダーシップをとる国も人もなく、20年前よりトーンダウン。

 

最近、英国科学誌ネイチャーに22人の第一線の研究者集団が、人口爆発、環境破壊、気候変動によって、今世紀中にも、生物圏が不可逆状態に変化し、地球環境は崩壊すると警告する論文を発表したそうです。カリフォルニア大学バーノスキー教授は、この後わずか2~3世代のうちに、地球上の生物の多様性は大幅に失われ、水や農林漁業生産物の入手が大打撃を受けるかもしれないと予測しています。いったんこうなってしまうと、元に戻すことはもう不可能だということです。

 

こんななかで行われるリオプラス20の会議が、まだ持続可能な開発会議という名前なのには、心底がっかりしました。人類は、もう十二分に地球を開発しました。持続可能な世界を求めるのなら、これ以上の開発をやめなければなりません。持続可能な開発などあり得ないのです。発想の大転換が人類に必要です。

 

メタンハイドレードを求めて、最後に残された深海開発を手掛ける計画など、とんでもないことです。これ以上水源域として大切な奥山にトンネル穴をあけまわり、高磁力の弾丸列車をブッ飛ばすリニアモーターカーの建設も、とんでもないことです。人類の自殺行為です。超絶妙のバランスの上に成り立っているたったひとつしかない地球環境に人が手を付けると、取り返しのつかないことになってしまいます。目先の欲でさらなる開発を進めるのは、全生物と子や孫への裏切りです。

 

今こそ、人口爆発を止め、自然を守り、全生物の生存を保障する文明へと、地球文明を転換させなければなりません。右肩上がりの経済成長理論など、人類破滅への道としてとっくに破たんしているのに、国や企業のリーダーたちがいまだにその方向に旗を振っていることに、違和感を感じます。

 

ほとんどの一般国民は、今夏、節電に励もうと、もうその気になっているのに、これまで通りに電気が使えるようにと、国は大量の情報操作を行い危険性を隠して原発を再稼働するのです。

 

リオでは、質素で自然と共に生きる心豊かな本来の日本文明の素晴らしさを、世界の人々に訴えて来ていただきたいものです。

 


6月12日 速報 北秋田市、八幡平クマ牧場のツキノワグマ6頭全頭引取りを正式発表

本日、北秋田市の津谷永光市長さんが記者会見し、阿仁の熊牧場に、八幡平クマ牧場のツキノワグマ6頭全頭を引き取ると発表されました。

 

2010年、愛知県豊田市で有害駆除用の檻にかかり、殺したくないという豊田市の職員さんたちの優しい気持ちから八幡平クマ牧場に送られてきた野生ツキノワグマの親子がいました。母グマは檻に入れると狂乱したようになり、すぐに死亡しましたが、2頭の子グマが残りました。今回の決定で、彼らは生き残れます。母熊は、きっと天国で泣いて喜んでいることでしょう。

 

21頭のヒグマについては今後検討されるということですが、施設的にかなりむずかしいということです。阿仁のクマ牧場では現在1頭のヒグマを飼っていますが、年とっているものの元気です。

 

北秋田市(人口約3万6千人)の津谷永光市長様に感謝のFAXを入れました。

本庁所在地:〒018-3392 秋田県北秋田市花園町19番1号 TEL:0186-62-1111(代表) FAX:0186-63-2586

 

ゾウやホッキョクグマを飼わない流れに  動物園改革が進むイギリス、カナダ、インドなど

21世紀、海外では、動物園を取り巻く環境が大きく様変わりして来ました。イギリスや北米では、ホッキョクグマやゾウ、イルカ、シャチなどの霊長類を飼育するには、広くて豊かな自然環境が必要な上、家族から離して飼うのはよくないとして、動物園で展示する事への疑問が大きくなってきているのです。

ロンドン動物園・・・ゾウの飼養展示を廃止。

バンクーバー動物園・・・飼養していたゾウを、アメリカのサンクチュアリに放す。

インド動物園協会・・・全動物園で飼養展示されていた140頭のゾウを、サンクチュアリやワイルドパークに移送決定。

全イギリス動物園・・・どんなに広い獣舎があっても、ホッキョクグマの飼養は禁止。

アリゾナ・ソノラ砂漠博物館・・・ソノラ砂漠に生息する動植物以外は飼養展示しない。

ウィスコンシン ブラックベア エデュケイション センター・・・森の中でクマを飼い、クマが生き生きと暮らしている姿を展示。

以上、動物法ニュースNO34(2011年10月発行)から。

 

フィード

Return to page top