くまもりHOMEへ

くまもりNews

くまもり表彰第1号は、兵庫県宍粟市波賀町原集落のみなさんに

宍粟市波賀町原集落の周りの山々を久し振りに見にいって、12年前とまわりの風景がすっかり変わっているのに気づきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年4月2日のリンゴ園周辺航空写真:人工林部分がかなり除去されている。

 

 

ここには、幸福重信さんというすばらしいリーダーがおられました。

 

2004年秋、奥山の実りゼロという異常年に、どっと山からクマが出てきて、集落で経営している観光リンゴ園に残されたリンゴの実を全部食べてしまったことがあります。そのとき、みなさんは頭が真っ白になって、クマを殺してやろうと思ったそうですが、みんなでよくよく考えてみると、彼らの餌と知りながら、実のなる木を伐って山にスギばかり植えたのはわたしらや。クマこそ被害者。

後、何年生きられるかわからんけど、自分たちのしたことに責任とって死にたくなったということで、集落のみなさんの意見が一致。

 

「クマとの共存」を宣言され、以後、毎年、1ヘクタールずつスギの人工林を除去して自然林に戻していくことを約束してくださったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2004年、熊森と原観光リンゴ園が初めて手を結んだ時の記念すべき写真

 

 

熊森も、人工林除去後の裏山に実のなる木を植えるなど手伝いましたが、決めたことを本当に実行し続けた幸福重信さんと原の集落のみなさんは、ご立派です。

熊森はこれまで他団体を表彰したことなどありませんが、それなりに大きくなった今、他団体を表彰することも考えていくなら、第1号は、幸福重信さんと原の集落のみなさんです。

 

クマ狩猟再開や、ジビエ料理の普及など、うまいこと言って、自分たち人間が犯した罪を物言えぬ弱者である野生動物たちにかぶせて終わらせようとしている人たちがほとんどの中で、原集落のみなさんは、自分たち人間の犯した誤りを反省し、毎年みんなで汗水を流して人工林の自然林化にはげんで来られました。

 

すごいです。後に次ぐ集落が現れてほしいですね。

フィード

Return to page top