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またしても、戦後のスギ造林による大被害  九州北部豪雨による被災者のみなさまに心からお見舞い申し上げます 

わたしたちは20年前、「スギだけの人工林は、動物を山で棲めなくさせただけではなく、大雨の時に崩れて地元の方々の命や財産を奪う」ことに気づ き、急斜面の人工林だけでも早急に広葉樹の自然林に戻すべきだと、林野庁を初め、あらゆる行政に訴え続けてきました。しかし、無視され続けています。

 

いつものことながら、今回の九州豪雨被害のニュースにも、「人工林」の「じ」の字も出てきません。明らかに、戦後の拡大造林という国策の失敗による人災なのに、メディアは自然災害で終わらせてしまいます。

 

2009年当時、兵庫県佐用町豪雨災害の時もそうでした。メディアも大学の先生たちによる調査委員会の報告書にも、「人工林」の「じ」の字も出ませんでした。新聞社の責任者に豪雨災害の原因をたずねると、「スギの人工林ですが、書けません」と言われました。

 

数年前に、阿蘇が見える展望台に連れて行っていただいたことがあります。初めて見る阿蘇に感激し、「阿蘇の大自然!」と叫びかけて、ぎょっとしました。見渡す限り、全てスギの人工林だったからです。

 

去年の紀伊半島豪雨災害と言い、今年の熊本を中心とした九州北部豪雨災害と言い、わたしたちは本当に無念です。この国の森林行政に携わっている人たちは、野生動物の命などどうでもいいと思っておられるだけではなく、地元の人たちの命や財産もどうでもいいと思っておられるのではないでしょうか。

 

違うと言われるなら、植えてはいけなかったところに植えたスギ、ヒノキの人工林を、一刻も早く、広葉樹の自然林にもどしてください。

 

 

 

 

 

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