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八幡平クマ牧場クマ全頭救命を英断された秋田県佐竹知事を表敬訪問し、署名を提出…森山会長・室谷副会長

「生き物を飼ったら、最後まで世話をするのが人間の責任です。」

この、人として当たり前のことを、大英断でもって、経営破たんした秋田県クマ牧場に残された27頭のクマたちに適用して下さった秋田県佐竹敬久知事に、3月8日、40分間お会いしていただくことができました。生涯忘れられない感激の一日となりました。ここに来るまでには、私たちが認識している方々、また、認識できていない方々も含めて、たくさんの方々のお力がありました。改めて、ここで、心から深くお礼申し上げます。

①署名提出

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これまで提出の機会を逸していた、残されたクマたちの全頭救命を願う約17000名の署名(実質、夏の約2か月間で、当協会を中心に、何人かの方々やいくつかの団体が協力して集めたもの)を、森山会長が、知事に手渡しました。県会議員さんや担当部署の県職員、報道関係者の方々もたくさん来てくださいました。みなさんうれしそうでした。

 

②懇談

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<熊森から知事に>

今回の秋田県知事がとられた、生き物の命を大切にする解決法は、全国の子どもたちに夢や希望を与えたと同時に、大人社会への信頼感を育て、海外に向けては、日本人の責任感や文化の高さを示しました。日本国民として、佐竹知事並びに秋田県の英断を誇りに思います。反対者がいるのは当然で、反対者の気持が分からないわけでもありません。どうか、阿仁に春から建設されるクマの自然飼育を加味した新施設は、訪れた方々が、幸せな気持ちになって帰れる施設にしていただきたい。そうなれば、リピーターが増え、訪問者もクマも地元も、みんな幸せになります。反対していた方々も、理解してくださるようになります。

 

③視察したドイツのクマの自然動物園についての報告

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室谷副会長が、持参したパソコンの写真をお見せしながら、視察したドイツのクマの自然動物園で参考になりそうな事例を、知事にご紹介しました。

 

(最後に)

八幡平クマ牧場に残された27頭のクマを終生保護飼育すると口で言うのは簡単ですが、実際には、財政面からも、日々の飼育に関わっていく面からも、大変なことです。去年生まれのヒグマの子どもが2頭いますから、最高34年間にわたる長期プロジェクトを覚悟しなければなりません。

 

こんなことになったのは、たくさんのクマを施設に詰め込んで見世物にするという文化を生み、失敗させた全国民の責任ですから、後始末は秋田県民だけでやるのではなく、今後は全国民で支えていくべきだと思います。全頭終生保護飼育自体は必ずしもマイナス面ばかりでなく、教育や、国民の精神衛生や、観光など、プラス面も、やりようによってはたくさん生まれます。

広く全国民からのアイディアを募集していただき、多くの方々に関わってもらいながら、この長期プロジェクトを成功させていただければと願います。

 

お会いする前から感じていたことですが、世界でも例を見ない、破たんしたクマ牧場のクマを全頭救命するという、人類が人類として希望と誇りを持てる今回の解決法に着地できたのは、秋田の殿様の末裔である佐竹知事の優しさと、生き物に対する深い共感と愛情、そして、クマを神とするマタギ文化を持つ秋田であったればこそ、できたことだと思います。

署名してくださったみなさん、基金に寄付してくださったみなさんの力が追い風となったことは当然です。みなさん本当にありがとうございました。みなさんのお声を、今回知事に直接会ってお伝えすることが出来、私たちとしては、ひとまずほっとしました。

 

以下、上の佐竹知事への表敬訪問を伝えるさきがけ新聞3月9日より

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