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東京都水道局が、奥多摩町などのスギヒノキの人工林(民有)を購入し、環境林に整備予定

水がめ守れ 多摩川水源林 都が購入計画

2013年3月13日 東京新聞夕刊

東京都が買い取りを進めている水源林。手前は奥多摩湖=13日、東京都奥多摩町で、本社ヘリ「まなづる」から(伊藤遼撮影)

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 東京都民の水がめをうるおす山林を守れ-。都は、荒廃が進んでいる多摩川上流の水源林を保護するため、民有林の購入に乗り出した。都内から山梨県 にかけての、JR山手線内側の約二・五倍に相当する約一万六千ヘクタールの取得を目指す。都水道局は、水源保全のための民有林購入は神奈川県に例があるも のの「全国的にも珍しい」と話している。 (松村裕子)

 都が購入したのは都民の水がめ、小河内ダム(奥多摩町)の上流にある、奥多摩町と山梨県小菅村の民有林二件。スギやヒノキの人工林36ヘクタールで、費用は四千四百万円だった。

 多摩川は都内の水道水の二割を賄う。それを生み出す、都内から山梨県にかけての水源林のうち、上流の約二万千六百ヘクタールは都有林。明治時代に皇室から都が譲り受けるなどして所有、管理してきた。

 一方、ダムに近い山林は民有地が多い。林業が盛んだった時代は間伐や枝打ちなどの手入れが行き届いていたが、国産木材の価格低迷に伴い、荒廃している。森の中に日が差さず、低木や下草が育たない。地盤が弱くなり、土壌の保水量が乏しくなっている。

 この影響で二〇〇七年、台風でダムに多量の土砂が流入した。都は危機感を抱き、民有林を適正管理する手法を検討。購入可能な民有林を公募することにし、一〇年度から現地確認や境界線画定などを進めていた。

 今月七日に計約三十六ヘクタールを買い取ったのを手始めに、すでに山梨県甲州市、丹波山村などの八カ所、約千二百ヘクタールの応募があり、順次購入する。購入後は都が手入れし、ダムの水質保全や水量確保につなげる。

 神奈川県では一九九七~二〇一一年度に、相模川などの上流の民有林約六百ヘクタールを購入した例がある。賃借地なども含めて手入れを進めたところ、〇九年度には県内全体で手入れの行き届いた森が七割を超えた。

 

( 熊森から)都が購入した人工林は、青梅市の林業部門が間伐し、今後、林業は行わず、針広混交林にもどしていくということでした。行政が動き出してくれた!すばらしいニュースです。無花粉スギなど植えず、是非、クマをはじめとする動物の棲める広葉樹の森に戻していただき、動物たちに山を返してやってほしいと、熊森から東京都上水部管理課企画係に、本日、電話で申し入れておきました。

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