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速報 残り1頭の子イノシシ、山中放獣に成功 福岡県北九州市門司区

5日間現地に通い続けてくださった熊森福岡県南里支部長から、「本日、北九州市が残り1頭の子イノシシも放獣してくれました」という電話が本部に入り、写真や動画も届きました。支部長の声は弾んでおり、本当にうれしそうでした。

残り1頭の子イノシシが山に帰っていく瞬間(南里支部長が撮影した動画の切り取り)

 

動画を見ると、たくさんの門司区職員の皆さんが休日返上で放獣作業に参加してくださっています。

心からこの子イノシシを助けてやろうと、みなさんが一生懸命になっておられるのが、画面から伝わってきます。

最初から職員のみなさんは、この兄弟イノシシをなんとか助けてやりたいと思っていたということで、それでこそ人間、心が温かくなります。個体数調整(頭数調整)派の研究者は別として、ふつうの国民はみんなそう思うだろうと思います。

本当に、いいことをしてくださいました。心よりお礼申し上げます。

 

ところが実態としては、このあと山中に逃げ込んだ子イノシシを、無数の個体数調整(頭数調整)用のイノシシ・シカ捕殺罠が待ち構えているのです。時間の問題でこの兄弟イノシシもかかると思います。

この罠にかかると槍で突かれるなどして残忍な方法で、すぐに殺処分されてしまいます。

野生動物問題を野生動物を殺すことで対処しようとしている平成日本の狂った姿です。

こちらの方も、マスコミ陣にしっかりと取材していただき、全国民のみなさんに、可能な限り殺さない対応策に切り替えるよう、声を挙げていただきたいのですが、残念ながら、マスコミは報道してくれません。

 

 

以下、毎日新聞記事(10月27日)を追加

イノシシ、残る1頭も救出 箱わなで捕獲

 

北九州市門司区の砂防施設に今月12日からイノシシ2頭が転落して出られなくなり、市と福岡県によって27日までに捕獲された。高さ約6メートルの壁に囲まれた施設から2頭を出すため、市と県がわなを仕掛けるなどあの手この手で「救出作戦」を展開し、約2週間ぶりに山に返された。

 

市によると、迷い込んだイノシシは1歳半ほどの成獣2頭で、体重約40キロ。施設は、県が近くの山からの土石流などを防ぐために設置したもので、幅約15メートル、長さ最大約25メートルのコンクリート造り。2頭は山の斜面から滑り落ちたとみられる。

 

野生鳥獣は簡単に保護することができず、当初は市と県は静観していた。だが、イノシシが出られなくなっている様子がテレビで流され、市に「助けてあげて」といった電話やメールが400件を超えた。このため、市と県が協議し、救出に乗り出すことを決めた。

 

24日に脱出用の長さ約6メートルのスロープを設置し、25日にスロープに餌を置いて誘導したが失敗。このため、26日に施設内に箱型のわなを仕掛けたところ、26日午後3時半ごろに1頭目を捕獲し、もう1頭も27日午後1時ごろに捕獲した。

 

現場はJR鹿児島線・小森江駅から北東に約1キロにあり、付近には団地などがある。イノシシは畑を荒らしたり、人を襲ったりする害獣でもあるが、駆除を望む声はわずかだったという。県の担当者は「再発防止策を考えていきたい」と話した。

 

熊森から

環境省をはじめ、日本の野生動物関係の行政は、権威や肩書のある個体数調整派の研究者に動かされており、野生動物を殺して数を低減することで野生動物問題を解決しようとしており、残虐の一言です。

しかし、一般国民は当然ながら、地元も含め、野生動物を殺したくない人がほとんどなのです。

今回の件で、行政は民意を知ったと思います。

何とか、殺さない問題解決法に方向転換していっていただきたいものです。

 

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