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3月19日 初代総務大臣 片山虎之助議員 参議院総務委員会で森林環境税について質問

2019.03.19 15:35~16:00 参議院総務委員会で初代総務大臣の片山虎之助議員が森林環境税について質問されました。

以下、要旨(文責くまもり)

 

片山虎之助議員:だれかが昔、わが国は神の国って言って問題になりましたが、わが国は、木の国、山の国です。

ところが、実際は森林はおかしくなっている、林業は衰退する、山村は崩壊しているんですよ。このままじゃいかんというのがこの森林環境税の根っこにあるんですよ。

森林環境税は国税で取って、地方に分け与える。本当は地方の財源でやれたらいいのですが、山村中心地域で(これだけの多額の)税金は取れません。

森林環境税、私は、賛成です。

林野庁長官のご感想や今後の見通しを聞きたいです。

 

牧元林野庁長官:森林・林業・山村をめぐる状況は、ご指摘がございましたように、森林所有者の経営意欲の低下や、所有者不明森林の増加などもございまして、必要な間伐等が適切に行われていない森林が増えている等、森林資源の適切な管理が困難な状況も出て来ています。

一方で、戦後造成しました人工林が本格的な利用期を迎えておりまして、近年、国産材の供給量が増加をしております。木材自給率も7年連続して上昇して、36%まで回復してきたということで、明るい兆しも出て来ています。

農林水産省といたしましては、昨年制定されました森林経営管理法に基づきまして、意欲と能力のある林業経営者に、森林経営を極力集積・集約化すること。もう一つは、森林環境税も活用しながら、市町村が主体となって、条件不利な山については、間伐等の森林整備を進めること、この両面によりまして林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の両立を図ってまいりたいと考えております。

 

片山虎之助議員:税収総額600億円の9割が市町村、1割が都道府県に配分されるんだよね。都道府県はいらないんじゃないの。超過課税もやっているし、もともと財政規模も大きいんだから。

市町村への配分は、私有人工林面積5割、林業就業者数2割、人口3割に基づいて配分するんだね。市町村の支援、研修、人材の確保を言っているけれども、研修しようにも研修する人はいませんよ。給料安くもないけれども高くもない。そうゆうのでどうやって林野の職員を確保するんですか?この税金はね、使途特定の目的税なんですよ。ところが何に使うかという所が極めて抽象的であいまいなんですよ。なんにでも使えるんですよ。この財源を有効に使わないと、特別な負担なんだから、国民が怒りますよ。

 

牧元林野庁長官:確かに、市町村の職員を見てみますと林務担当の職員がほとんどいないという市町村が多いのが事実でございます。総務省でおつくりになった地域林政アドバイザーという制度を活用しながら、市町村の体制整備を図ってまいりたいと考えているところでございます。

 

片山虎之助議員:ある民間団体が、戦後の造林したスギやヒノキの人工林が約1000万ヘクタール以上あって、その3分の2が荒廃しているといっているよ。荒廃している人工林は、(本来林業に向かない場所にあるから放置されているんであって、そういうところは、)天然林化、複層林化、広葉樹林化すべきだと言っていた。選択するのは市町村だが、やれるかどうか、やれない時にどうするか考えないといかん。お考えがあれば。

 

牧元林野庁長官:今後の日本の森林をどうするかという基本的なことにつきまして、その1は、林業に適した森林につきましては適切な間伐・再造林によりまして人工林を維持する。その2は、それ以外の森林では、抜き伐り等によりまして広葉樹の導入を図る、3つ目のカテゴリーとしては原生的な天然生林については適切に保全するということを、基本的な計画の中でうたっております。

現在、育成単層林となっているスギだけの山・ヒノキだけの山のようなのが1000万ヘクタール前後ございますけれども、そのうちの3分の1程度におきまして、広葉樹の導入等によりまして、複層林化をめざす風にしている所でございます。農林水産省としては、このための支援措置といたしまして、国土強靭化のための臨時特別総試算のなかに、人工林に広葉樹林の導入等を図るためのメニュー等も措置をしている所でございます。

 

片山虎之助議員:去年は、災害が連発しましたよね。減災防災、国土強靭化で、7兆円予算を組んでいるんですよ。公共事業中心に。この税の補助事業の中に、(荒廃している人工林の天然林化、複層林化、広葉樹林化を)入れてくださいよ。やっぱり日本は山の国、木の国なんだから。それを復活しないとね。日本の地方創生はなりませんよ。総務大臣も関係長官もよろしくお願いします。

 

熊森から

片山虎之助議員が、森林環境税に関心を持ってくださってありがたかったです。

本当にこれでうまく行くのかどうか見直すことを忘れてはならないと、片山虎之助議員が内藤税務自治局長に言われていましたが、その通りだと思いました。

熊森は森林環境税がどう使われていくか、ずっと追い、評価し続けて、世間に発表し続けていきます。

 

 

 

 

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