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「国有林でも天然林化、混交林化を!」と国会で訴えています

国有林管理経営法改正案が衆議院通過

「針広混交林等の多様な森林づくりを推進する」

と付帯決議がつきました

私有林・国有林を問わず、戦後の拡大造林政策により、伐り出すこともできない奥山にまで植えられたスギやヒノキなど針葉樹の単一人工林の荒廃が問題となっています。

現在、審議中の「国有林管理経営法の改正案」は、国有林内の人工林について、「意欲と能力のある林業経営者」が長期に亘り、大規模な伐採をすることを可能とするものです。
しかし、法案では、人工林の大規模な伐採後、どのような森づくりを行うかという問題が十分に検討されていません。

森林環境税法の対応で国有林の問題に取り組むのが遅れましたが、熊森は、国有林でも天然林化や針葉樹と広葉樹の混交林化を進めるべきとロビー活動を始めました。

(国有林内の人工林についての熊森の要望)

1 国有林の人工林を伐採した後は、原則、天然林の再生を実施すること。また、林業として利用する場合も、針葉樹と広葉樹の混交林化を進めてください。※混交林の方が、将来の多様な林産物の需要に対応可能です。

 

2、林業に向かない急斜面や奥地の人工林を放置せず、森林の公益的機能が向上するよう天然林化してください。

 

3、長期に亘る大規模な主伐については、伐採跡地をどのように管理していくかも含め、計画を立て、事前に情報提供をしてください。

5月14日(火)、室谷会長と本部スタッフの水見は、国有林管理経営法改正案審議中の衆議院農林水産委員会の国会議員の方々とお会いし、「国有林でも手入れが行き届いていない場所があるのは民有林と変わらない。伐採後、どのような森にして行くかということが大事、水源・生物多様性保全、災害防止のため国有林でも天然林化や針葉樹と広葉樹の混交林化を進めてほしい」と訴えました。

 

緑川貴士議員(秋田選挙区)

稲津久議員(北海道選挙区)

 

翌5月15日(水)の衆議院農林水産委員会では、緑川貴士議員が、国有林の天然林化の重要性について、昨年の西日本豪雨災害で、兵庫県の国有林が崩れたことや、2018年秋田豪雨での土砂災害についても触れつつ、訴えてくださいました(衆議院国会中継はクリックして頂くとご覧いただけます。)。

 

そして、本日、国有林管理経営法案が衆議院農林水産委員会で可決されました。

付帯決議には、熊森が求めていたことの一部である、「針広混交林化等の多様な森林づくりを推進すること」という文言が入りました!附帯決議は、こちら

しかし、付帯決議には、天然林化(または広葉樹林化)を進めるという文言は残念ながら入りませんでした。審理は参議院に移りますが、国民みなの森である国有林を豊かな森に再生させるために、引き続き、熊森は声を届け続けます。

みなさんも、国有林で天然林化や針葉樹と広葉樹林の混交林化が進むよう、声を届けていただきたいです。

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