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九州で原発4基分の再エネ電力がムダになる日も なぜ再エネ電力は捨てられるのか

 
京セラなどが鹿児島市で2013年から運営している鹿児島七ツ島メガソーラー発電所=京セラ提供
京セラなどが鹿児島市で2013年から運営している
鹿児島七ツ島メガソーラー発電所ー京セラ提供

 

九州で、せっかく発電された太陽光など再生可能エネルギーの電力が使われない事態が頻発している。発電能力(設備容量)で見て、原発4基分もの電力が送電できないまま、無駄になっている日もある。
九州内で計17カ所の太陽光発電所を運営するチョープロ(長崎県)の役員は、「毎日のようにどこかの発電所で受け入れが止められ、全滅が続くこともあった。発電を止めても経費はかかるので利益は減る。何より発電した電気を捨てるのも同然なのでもったいない」とあきらめ口調で語る。

 

なぜ、再エネの電力が使われなかったのか。

 

 

九州電力株式会社より 

晴れの日の日中は太陽光発電で造った電気の余剰分を揚水に使って、夜、揚水発電を行うが、それでも余るときは出力制御を要請する。

 

電力会社は、電力の需給バランスを保つため、電力使用量が少ない時には、発電会社に一時的に発電の抑制を求める「出力制御」を行う。例えば春や秋は、冷暖房の使用が減る。電力需要が少ないのに、発送電を続けて需給バランスを崩してしまうと、周波数の乱れなどによって、最悪の場合、大規模停電の事態を引き起こす。

 

このため、電力が余りそうな日には、①火力発電②バイオマス発電③太陽光・風力発電④水力・原子力・地熱発電――の順に、発電会社に出力を抑制してもらうルールになっている。この順序は、発電コストのほか、発電量の調節が容易かどうかによって決められた。

 

熊森から

 

晴天の昼間は大量に太陽光で発電した電力が余ってしまいます。

再エネの出力制御は、再エネ導入が進む北海道や四国でも発生するとみられており、九州だけの問題ではなくなりつつあるそうです。

九州で再エネが余る日は、電力需要が大きい本州などに送電すればいいのですが、送電する連系線の不足でまだ、実現できていません。経済産業省によると、送電連結線の使用実現は2030年代後半になるということです。

 

自然、水源の森、多くの野生生物たちの生息地を壊してメガソーラーや風力発電の電気を造る。これはもう自殺行為以外の何物でもありません。しかも、そのようにして作られた電気が無駄に捨てられる日が年々増えていくとは、なんともかともやり切れない。現代人がやることの愚かさ、罪深さに絶句です。

祖先が経験から、絶対に手を入れるなと言い伝えてきた山の5か所

                            熊森作成

 

今年5月15日に熊森が実施した

オンラインシンポジウム~メガソーラー問題を考える~

以来、私たちは、この問題は個々の地域だけでは闘えないと感じ、再エネ問題を考える全国連絡会の立ち上げを準備してきました。

いよいよ、明日、オンラインで全国再エネ問題連絡会の立ち上げを行います!

マスコミの皆さん、取材していただき、全国に知らしめてください。

全国で再エネ問題で闘っておられるみなさん、

自然、水源の森、多くの野生生物たちの生息地を守りたいみなさん、

つながりましょう!

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