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台風それて、スタッフだけでも八幡平クマ牧場へ

10月26日、27日に予定されていた八幡平熊牧場を訪れるツアーは、季節外れの台風が直撃するという予測のもと、残念ながら中止にせざるをえなくなりました。

ところが、前日になって、台風の進路が突如、海側にそれることが判明して、スタッフだけでも行こうということになりました。ひとりでも行こうとしておられたツアー参加予定者たちの一部も本部スタッフに加わり、総勢8名で、急遽、八幡平熊牧場を訪れました。

 

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八幡平熊牧場に到着。運動場に出ている 熊牧場のクマたちは、丸々と太って、みんな穏やかな表情をしており、元気そうでした。秋田県庁の職員さんたちはもちろん、地元で雇用された飼育員の方々も、すっかりヒグマたちに慣れられて、大事に飼ってくださっているのが一目でわかりました。感謝です。

 

 

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裏の獣舎にいる竹雄くんは、年だということで、かわいそうに、もう歩けなくなっていました。みんなで買ってきたニンジンなどの食料を、ヒグマたちに順に与えました。

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チューブに入った蜂蜜を 、舌の上に載せてやると、大喜びで、みんなで順番を待っていました。

 

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移送時は、麻酔薬など使わずに、食事を断ってから食料でつって、檻に誘導するそうです。この獣舎では、今ヒグマがいる檻の鉄格子を切って、移送用檻とドッキングさせるのだそうです。移送準備万端。

 

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八幡平は、紅葉も終わりかけでした。

 

次の日は、北秋田市を訪れ、阿仁熊牧場隣に建設中のヒグマ園の工事の進捗状況を見に行きました。

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驚いたことに、 まだ獣舎の土台しかできていませんでした。最近、公共工事が多くなってきたので、作業員が思うように集まらなくなり、工事が遅れているということでした。

こんな現状では、とても11月中にヒグマ園など完成しないのではないかと心配になってきました。雪の中の無理な移送を強行して、クマや人に万一のことがあれば大変です。ヒグマ移送を来春に延ばすしかないのではないかと思い、帰ってから行政に電話をしてきいてみました。

行政の方の答えは、あの後、作業員を増員して急ピッチで工事を進め始めている。今のところ、12月中には、ヒグマの移送を終えるということでした。

予定では、年内に無事に移送が完了して、藁を敷いてもらった温かい獣舎の中で、ヒグマたちが生まれて初めての冬ごもりに入ることになっていました。さて、どうなるのか。こまごまとした心配事がいろいろあります。八幡平熊牧場クマ基金にご寄付くださったクマたちを思う大勢の皆さんの代弁役として、最後までクマたちを見守り、関係者のみなさんに、熊森として、言うべきことをしっかりと言っていきたいと思います。

もちろん熊森以外にも、このクマたちのことを思い、寄付したり食料を送ったりされている多くのみなさんがおられます。みなさん、最後の最後までしっかりと共に見届けていきましょう。

 

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一足先に、阿仁熊牧場に八幡平から移送されたツキノワグマたちが、元気に暮らしているのがわかり、顔がゆるみました。上の写真は、2010年当時、愛知県豊田市で有害捕獲され、何とか命だけは助けてやりたいという行政の方々の優しいお心で八幡平に移送された、当時子ぐまだったアイチ、とトヨコ(どちらもメス、耳にタグがつけられている)です。

 

他生物にも優しい文明だけが、自然を残すことに成功し、持続可能な文明となるのです。

 

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