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⑱「大阪府ツキノワグマ出没対応方針」は動物愛護畜産課が勝手に作ったもので無効

「大阪府ツキノワグマ出没対応方針」は、よく見ると、大阪府が発表した形になっていません。動物愛護畜産課名で発表された文書にしか過ぎないのです。知事認定を受けていないということでしょうか。しかも、環境省野生生物課に問い合わせると、記者発表直前に、メールで突然入ってきた文書であり、国としては、何の相談も受けていないということです。明らかに、この文書は無効です。

 

いろいろとこの方針文書のおかしさについて指摘したい箇所がありますが、とりあえず、誤捕獲部分について、きっちり反論しておきたいと思います。

 

<動物愛護畜産課作成方針における誤捕獲の項目>

誤捕獲が発生した際には、①人身被害の危険性がないと判断し、②周辺住民の合意が得られた場合、速やかに放獣を実施する。この1文だけです。

 

電話で、担当者に聞いてみました。

くまもり:人身被害の危険性がないかどうかの判断基準は何ですか?

動物愛護:まだ決めておりません。

熊森:②周辺住民の合意が得られたかの判断基準は何ですか?

動物愛護:まだ決めておりません。

 

もし、明日、また誤捕獲が発生したら、一体どう対応するのでしょうか。また、次回も捕まえて、何十日間も保管するのでしょうか。そして、大阪府は一切支援・協力しませんが、どこかもらってくれませんかと虫のいい要請を出すのでしょうか。判断基準も決めずに対応方針文書を記者発表するなど、ふざけているとしか言えません。

 

おそらく次回は、人身事故の危険性がゼロとは言えない、周辺住民全員に聞いたわけではないが、放獣に反対する人もいると思われるので、殺処分しておきましたと言って、動物愛護畜産課は誤捕獲グマを殺すでしょう。

 

これでは、住民はいつまでたっても、カヤの外で、成長できません。今回も、誤捕獲グマについて1回の住民説明会も開いておりません。豊能町にも言えることですが、なんとか逃げようとして檻に体当たりし続けているこの誤捕獲グマを、住民に公開していただきたいと思います。子どもたちにも全員に見せてほしいと思います。実物以上の環境教育はありません。そして、このクマをどうするか、住民みんなで考えて頂きたいのです。行政が考えるよりもずっといい名案が出るかもしれません。このクマが誤捕獲された地区は、ネットで調べると、78世帯175人と出ております。全員が集れる数です。

 

ちなみに、兵庫県のツキノワグマ保護管理計画ではどうなっているでしょうか。

記述は簡単です。以下の記述により、100%放獣が実施されています。

錯誤捕獲された個体は放獣する。 

ただし、出没対応基準の3および4に相当する場合は、その基準により対応す る。

(注)3というのは、繰り返し出没し、精神被害を含めた被害を 発生させた場合。

   4というのは、集落内徘徊など人身被害の危険性が高い場合。

 

 

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