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㉒ イギリスの動物愛護団体から 大阪府松井一郎知事に、豊能のクマ問題で請願署名 数日間で5,312名分の署名が届けられる

イギリスの動物愛護団体が、豊能のクマを救うため、ネットで署名を集めてくださいました。熊森にとっては、初めて見るネット署名で、最初意味が解らず、戸惑ったり驚いたりしました。海外のみなさんを初め、署名をしてくださった全ての皆さんに、心からお礼申し上げます。すでにこの請願署名は、大阪府松井一郎知事に届けられたということです。

 

ヨーロッパでは現在、アニマルライト(動物の権利)が声高に叫ばれるようになってきております。この地球は、人間だけのものではない。全生物と人間が共存する場所としてとらえ直そうという方向に、文明の転換が始まっており、現代生態学の発達もあって、人間の事しか考えない人間中心主義は、人類破滅への道であるということへの理解が広まっているようです。

日本でも、人間が、他生物の存在に畏敬の念を持つやさしい文化を取り戻したいものです。

 

他生物にも優しい文明が、一番優れている

 <注:以下は、イギリス(ロンドン)の団体が大阪府知事にあてた請願署名の日本語版です>
大阪府知事 松井一郎様
請願書 
                                                                                                                                                                          2014年9月15日
貴府は2014年6月19日に貴府豊能郡豊能町山中で初誤捕獲されたクマを、日本国の定める鳥獣保護法に準じて即放獣しなければならないにもかかわらず、いまだに放獣しておられません。
3ヶ月以上も、日の当たらない暗い倉庫の中、水飲み場も糞尿処理もない狭い輸送用檻にこのクマを閉じ込めたままで、劣悪な環境でクマを衰弱させています。
これは虐待行為以外の何ものでもありません!
8月20日貴府動物愛護畜産課は「もらい手も放獣先も見つからなかった」としてこのクマの殺処分を熊森協会に通告したことがわかりました。
これは明らかに鳥獣保護法ならびに動物愛護法違反です。
今回の地域個体群であるツキノワグマは、絶滅危険種にも指定されております。
さらにこの事件後、9月4日発表の「大阪府ツキノワグマ出没対応方針」によると、「住民や自然公園等の利用者の安全確保を最優先するため」、今後も大阪府に顔出ししたクマや大阪府で誤捕獲されたクマはすべて捕殺するという内容です。
近隣府県行政が誤捕獲グマをすべて放獣し、生態系保全への努力を続けている中、大阪府だけが時代遅れも甚だしい自分勝手なわがままを通そうとしています。
一体何という暴挙でしょうか。
大阪府だけが、国法を逸脱することはいかなる理由をもってしても許されることではないと思います。
この事件はすでに全世界の人々の知るところとなりつつあり、クマの状況に関して世界中の心ある人々が常時固唾をのんで見守っております。
さらに貴府は管轄保健所で収容した犬や猫をことごとく殺処分しています。これに関して日本でワーストワンという事です。
この事実に関しても今回の事件と相まって全世界の人々の知るところとなりつつあります。
上記の事を踏まえました上で、謹みまして以下を請願させていただきます。
1.  クマを即時開放すること。
2.  長い拘束期間の後でクマの健康状態が戻りリハビリ後放獣可能な状態になるまで熊森協会にクマを預け、放獣すること。
3.  9月4日発表の「大阪府ツキノワグマ出没対応方針」を即時撤回していただく事。
ほんの数日間で集まりました分ですが、緊急の事態ですので急遽5,312名分の署名を添付させていただきます。
すでに現在新規の署名活動が開始されており、そちらの方もまとまり次第お送りさせていただきます。
貴府動物愛護畜産課の法律違反に対して、知事の正しく適切なご指導をなにとぞよろしくお願いさせていただきたく存じます。
万一上記の請願が却下されました場合、運動はさらに活発に広がっていくことになるとは必至でございます。
ご迅速なご善処を切にお願い申しあげます。
A・M
London, UNITED KINGDOM
熊森注:請願署名文書日本語版に訂正が必要な部分がありましたので、熊森本部が一部訂正しておきました。
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