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2月5日 保育士さんの研修会での森山会長講演 (神戸市)に、うれしい感想

神戸のポートアイランドで開かれた保育士さんの研修会で、森山会長の1時間講演がありました。

 

木でできた南欧風のとてもステキな会場でした。

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会場風景

 

森山会長は、「これだけ科学が発達した21世紀の今も、実は、人間は自然に生かされている、生かされているだけに過ぎない動物です。しかし、現在、多くの人々が自然から離れて暮らすようになったため、このことがわからなくなってしまっている人が多く、とてもこわいことです」というお話から始めました。

 

人間が生きていくために必要な3大要素は、酸素、水、食料です。そして、食料生産には大量の水が必要です。

日本の食料自給率は39%です。多くの食料を海外から輸入していますが、このことはバーチャルウォーターといって、みなさんご存じのように、海外の水を大量に輸入したことになります。日本地下水学会によると、そういう意味での水の輸入量たるや800億立方メートルにもなるそうです。(ちなみに、日本国内での年間水総使用量は900億立方メートルで、そのうち農業に使われている水は300億立方メートルです)

くまもり顧問である水ジャーナリストの橋本淳司先生によると、日本が食料自給率を50%に引き上げようとしても、今のままだとそれを可能にするだけの農業用水が確保できないそうです。日本はとても雨が多い国ですが、降水季節に偏りがあり過ぎるのと、あまりにも人口が多過ぎるため、ひとりあたりの降水量は世界平均の4分の1しかないのです。

 

どんなに時代が変わろうと、「水は森から」 得るものです。

林業名目や観光で森を破壊し続けることを直ちにやめ、壊し荒廃させた森は手遅れになる前に復元・再生させることが、今、日本にとって必要なことです。森の維持形成にはクマをはじめとする全ての野生生物が必要です。私たちは祖先がしていたようにあるだけの知恵をしぼって野生生物たちと共存しなければならないと、森山会長は訴えました。

ご出席くださった皆さんは、身じろぎもせず、会長の話に聞き入っておられました。

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森山会長は最後に、参加された保育士さん達に向けて、「現在起きている地元の獣害は、人間による自然破壊や防除不足がもたらしたもので、野生動物たちを有害捕殺するのは間違っている。保育士のみなさんには、全ての生き物に共感できるやさしい子供たちを育てていただきたい。それが、日本の自然を守り、日本文明を存続させることになるのです」と、講演を締めくくりました。

 

<若い保育士さんたちからの講演感想要旨>

・今日、自分の生活を支えている水や食料と自然がどのように関係しているのか実感できました。

・実家は地元で、小学生のとき、家の裏の柿の木にツキノワグマが来た。クマは怖い生き物だと言われていたので、今日の講演を聞くまでそう思っていたが、今日180度見方が変わりました。台風がきた時、床下浸水したり裏山が崩れたりしたが、原因は自分たち人間にもあることをすごく感じました。裏山は本当に下草が消え茶色一色で砂漠化しています。くまもりの活動に、ぜひ参加したいです。

・先生のお話を聞いて涙が止まりません。今日のお話は、まさに今私たちがめざしている保育そのものです。ジブリ製作の「平成狸合戦ポンポコ」という映画も、森の大切さを動物の視点から子どもたちにわかりやすく伝えています。くまもりの活動に参加できればなあと思いました。

・山にスギがたくさん生えているのはいいことと思っていたので、自然について考えさせられました。ボランティア活動に参加させていただきたいと思いました。

 

講演会でいろいろとお世話になったみなさん、ありがとうございました。

 

 

 

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