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クマ被害を防ぐため、兵庫県の奥地でクマの棲める森を再生し続ける

クマ問題もシカ問題も、元をただせば、すべて人間が引き起こした森林破壊が原因です。

 

兵庫県のクマの場合、年間の農業被害は少しです。平成25年度の被害面積は約1ヘクタール被害額は120万円程度です。(140頭殺されることになった理由のひとつ)

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 平成27年度 兵庫県ツキノワグマ保護計画(兵庫県)より

 

昔からクマと共存してきた集落では、クマはおとなしい動物であり共存できるとして問題になっていませんが、クマに慣れない集落では精神被害や、人身事故の恐れを思い、クマは害獣視されがちです。

 

クマが集落に出て来るようになったのは、本来のクマの生息地がクマが棲めないスギの人工林にされたこと、残された自然林も大気汚染、地球温暖化、シカの食害などによって内部が大荒廃し、クマが棲めなくなったことです。

 

熊森は、あの手この手でこの20年間、人工林を少しずつ自然林に戻してきました。

11月12日、人工林を除去した跡地に、大阪西ライオンズクラブのみなさんが、熊森と共に恒例の実のなる木の大苗を植樹をしてくださいました。

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元人工林だった斜面に、ヤマザクラやシバグリを植樹

 

植樹後は、シカよけ柵を張ります。

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積雪時期を前に、網を外しやすいように工夫します

 

昨年春、皮むき間伐を施していただいたところです。

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スギの葉が枯れて、林床が明るくなってきている

 

1昨年、斜面の下の平地に実のなる木を植えていただいたところです。

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苗木が大きく育っている

 

兵庫県の樹医さんの話では、斜面と比べて平地は肥沃な大地となるため、植物の成長がいいそうです。国土の平地は、みんな人間が取ってしまっているため、人間のいるところでは植物は毎年良く育つわけです。

 

今年、クマたちが棲む冷温帯のドングリ種は実りがほとんどありません。しかも、兵庫県では、多くの所で、柿も不作年となっています。

 

一方、平地の暖温帯のドングリ種は良く実っています。冬籠り前のクマたちが、暖温帯のドングリを食べに来ることを認めてやってほしいものです。

 

大阪西ライオンズクラブのみなさん、今年も実のなる木の植樹をありがとうございました。

 

国は、ハンターを増やしてクマ・サル・シカ・イノシシを殺すこと、ジビエ料理を広めることばかりに固執していますが、人間としておかしくありませんか。奥山だけでも人工林を除去して、動物の棲める自然林を再生していただきたいものです。私たちは24年間、お願いし続けています。

11月17日のテレビ朝日報道ステーションによると、群馬県赤谷では、日本で唯一、林野庁による人工林の自然林化が始まったそうです。

獣害問題に対して、生息地復元で解決していただけるよう、国民が、もっともっと行政に声をあげていく必要がありそうです。

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