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山中に動物罠をかけることを禁止すべき 関ケ原町でくくり罠に誤捕獲されたクマの射殺に思う

6月13日、岐阜県関ケ原町でくくり罠に誤捕獲されたクマが射殺されました。

6月14日読売オンラインニュース

熊森岐阜県副支部長がすぐに関ケ原町役場に電話を入れ、状況を聞きました。

 

○関ケ原町担当者の話

13日の朝早くに、伊吹山ドライブウエイ脇の山林内でくくり罠にかかっているクマが発見されました。民家からの距離は約600mです。状況を確認しに現地へ行くと、くくり罠はクマの指先にかかっていて、クマはもがいて激しく暴れており、周囲の低木が折れていました。今にも罠から抜け出しそうな状況だったので、危険と判断し射殺しました。くくり罠は、直径12cm規制が守られたものでした。

 

(熊森から)

〇岐阜県副支部長

 

現場は奥山であり、クマの生息地です。くくり罠直径12cm規制をかけているからと言って、そのような場所にくくり罠を設置するべきではありません。罠を撤去すべきです。

 

〇熊森本部から

 

本部からも役場に電話をし、くくり罠を撤収して頂くようお願いしたところ、今回の場所からくくり罠を撤去するよう猟友会の捕獲隊に話しますという回答を得ました。

 

野生動物と人とのすみ分けを実現するには、野生動物が、「山の中は安全だ、出ていくと怖いことになる」とわかる状況を作らねばなりません。その山の中にまで、人間が罠を仕掛けるのなら、野生動物たちはもうどこにいたらいいのかわからなくなってしまいます。まして、今回の場合、集落から600メートルも離れたところに罠が仕掛けられていました。明らかに人間側の行き過ぎであり問題です。役場は、猟友会に、罠をかける場所について強く指導しなおしていただく必要があります。

 

今回、林道横の罠ということですから、車中から麻酔銃を撃てば双方安全に放獣できた可能性があります。一番問題なのは、岐阜県がいまだにクマの放獣体制を持っていないことです。絶滅危惧種になるまでは守らなくてもいいと思われているのでしょうか。

業者に頼めば、1回の放獣料は20万円が相場です。次回から、このような事態が発生したら、私たち自然保護団体にすぐに連絡してください。

 

クマが激しく暴れたのは、人間がやってきたので殺されると感じ、必死で逃げようとしたからです。同様のことはこれまでも各地で無数にありました。しかし、暴れていたから殺さざるを得なかったという言い訳に、いつも違和感を感じます。暴れる原因を人間が自ら作っておきながら、全て原因を、物言えぬ弱者=野生動物たちに押し付けています。このような人間勝手な主張を許していたら、人間社会のいじめもなくならないでしょう。

 

私たち人間は、猛反省しなければなりません。

 

 

 

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