くまもりNews
とよのその後
- 2019-08-24 (土)
- くまもりNEWS | 大阪府 | 豊能町誤捕獲クマ「とよ」
「とよ君のその後がブログに出ませんが、大丈夫ですか。」
福岡県の40才代の女性から、8月23日、熊森本部に電話が入りました。
この方は動物が大好きで、会員ではありませんが、熊森のブログをずっと愛読されているのだそうです。
毎日のさまざまなくまもり活動にてんてこ舞いで、とよ君の続報を出せていませんでした。すみません。
以下、急遽、報告させていただきます。
とよは、8月14日に突然四足で立ち上がって2~3歩あるいてから、良くもならず悪くもならず、同じような状況が続いています。
表情は、毎日とても穏やかですので、不快感はないはずです。食欲は旺盛で、排泄も順調です。
華々しい回復はまだ見られませんが、私たちとしては、四足で立てるようになったこと自体が奇跡で、神様に感謝したい気持ちです。
毎日、本部職員とお世話隊が、お世話に通っています。
とよは、バルコニーの一番端でウンチをするので、まずは、バルコニーのお掃除からです。
バルコニーの床洗い
元気になってきたとよは、安静保持用バルコニーから出ようとしたのか、鉄格子を曲げていました。
修理してくれている青年は、小学校2年生の時から熊森会員として活動し続けてくれているS君です。とよが心配で、仕事を休んで世話に来てくれる時もあります。
バルコニーの金網の補強作業
昨年度とよは、7月末から冬ごもり用の食い込み期に入りました。
足?背中?の痛みが取れた今、たくさん食べたいはずです。餌を欲しがってか、8月24日に、とよは「こっこっこっ」と、鳴きました。みんな、クマが鳴くのを初めて聞いたので、びっくりしました。しかし、とよの足のためを思うと、あまり太らせてはいけません。お世話隊は心を鬼にして、給餌量を、例年の3分の2程度に減らしています。クマフードも、今は1日50グラムしか与えていません。
今日はどれくらい餌を与えようかと、みんなで話し合うお世話隊
お世話記録は毎日細かく書いて、明日のお世話隊にバトンタッチします。
飼育記録
いっぱい食べて太っていたとよですが、減量に成功してお腹周りもすっきりとスマートになりました。獣舎内では四足で立っています。
給餌穴から顔を突き出して、もっと欲しいと餌をねだるとよ2019.8.23
寝室のお掃除が終わるまで、バルコニーで待っているとよ
お医者様は、「ここまで良化したのはとても良い兆候です。長い経過を経て元通りになっていくことも考えられます」と、励ましてくださっています。
冬ごもり前の食い込み期に食い込みが出来なかったクマは、冬眠中に死ぬと聞いています。足の負担を思うと、今、とよを太らせてはなりません。
しかし、冬ごもりのことを思うと、今、食べさせなければなりません。どうすべきか、悩ましい限りです。獣医さんに近々相談してみます。
とにかく、私たちは愛情100%で、連日とよに接しています。みなさん応援してください。(完)