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7月17日オンラインシンポジウムに参加した感想  残虐過ぎるくくり罠、全面使用禁止にせよ

7月17日の第3回くまもりオンラインシンポジウム

「ストップ!!錯誤捕獲」

で、⻑野県⼩諸市の担当者が錯誤捕獲の現状を報告してくださいました。

大衝撃を受けました。

近々、ユーチューブに全編をあげさせていただきます。

全国の都道府県並びに市町村の鳥獣対策担当者必見です。

このシンポジウムは、ほぼ100%の参加者から「とても良かった」と、高い評価を得ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くくり罠に再度かかり、2本足になってしまった子グマ

いったいこの子グマが何をしたというのか

 

山中に仕掛けられたくくり罠に錯誤捕獲されて3本足になってしまった子グマが、再度くくり罠にかかって2本足になってしまった写真が提示されました。(上の写真)

胴体からちぎれた足の傷口を見てぞっとしました。2本の骨も折れています。むごすぎるの一言です。もう、泣きたいです。

誰が認めても、熊森はこのようなことを絶対に認めません。

 

山の中は森の動物たちの家です。

山の中にまで罠を仕掛ける権利は、人間にないはずです。

 

小諸市の担当者によると、十分な対策をとっている小諸市でも、この一週間に5頭のクマがくくり罠に錯誤捕獲されたそうです。

くくり罠にかかって足をワイヤーで締め付けられ、もがいているカモシカの映像も見せていただきました。まさに日本残酷物語です。

 

日本では、膨大な数の野生動物たちが、毎日、毎日、無数に仕掛けられたくくり罠に次々と掛かり、足を失ったり、命を落としたりしています。

 

錯誤捕獲されたクマと天然記念物のカモシカに関してだけは、小諸市では罠を外してやるそうですが、キツネやタヌキなどまでは手が回らないので錯誤捕獲されても放置したままだということです。

 

くくり罠はそもそも田畑の農業被害をなくそうと、シカやイノシシを捕殺するために山の中に仕掛けられたものです。

本来の捕獲目的であるシカやイノシシであっても、くくり罠にかかった姿は、悲しすぎます。

 

確かに今や、シカ被害は大変ですが、シカだけが悪いのでしょうか。シカは元々、林縁にある草原や湿原の動物でした。500万ヘクタールあったこれらのシカの生息地は、戦後、ことごとく人間によって農地や宅地にされてしまったのです。

人間側に、何も責任はないのでしょうか。

 

令和の時代は、残虐罠であるくくり罠を使用禁止にして、どんなに困難であっても、祖先がしていたように網や柵で田畑を囲う対策に移行すべきだと思います。でなければ、人間の優しさが失われ、人間がだめになっていくと感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大分県佐伯市に残る江戸時代のシシ垣

 

 

もちろん過疎化高齢化した地元にそのようなことを要求しても難しいので、都市市民の税金を投入すべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現代版シシ垣

 

熊森は、これまでもくくり罠の使用禁止を求めて何度も環境省に申し入れをしてきました。

罠の直径12cm規制の厳格実施は当然ですが、それ以前に、くくり罠のような残虐罠は、トラばさみ同様、使用禁止にすべきです。

わたしたちはこんな残酷な罠を、絶対に認めません。

みなさん、くくり罠の全面使用禁止の大声を熊森と共にあげていきませんか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注:トラバサミとは

動物の身体の一部を挟み、野生の動物や人等、無差別に捕まえて大怪我を負わせる大変危険なわなで、2007年に原則、使用が禁止されました。いまだにホームセンターなどで売られているのは許せません。

 

<シンポジウムを終えて>

 

くくり罠による錯誤捕獲がひどいことになっているという猟師からの密告は、これまで何度も熊森に入っていましたが、実態は闇に隠されたままでした。

 

今回、小諸市の担当者が日本で初めて実態を調査し報告してくださいました。画期的なことです。担当者の勇気と、このようなすばらしい担当者を採用された小諸市に、心からの拍手を送りたいです。(完)

 

 

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