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クマなどの野生動物たちと友達だったウクライナ人女性にインタビュー

1月26日木曜日、熊森本部職員羽田と池田は、栃木県那須塩原市の道の駅で、ウクライナ人の環境活動家であるタライダさんにインタビューしました。

 

タライダさんはウクライナにいた時、クマやオオカミなどの野生動物たちと友達でした。

タライダさんは数年前に来日されて、今、那須塩原市でチーズ工房を起業中です。

 

ウクライナの野生動物たちと人間の関係について質問してみました。

ウクライナにいた時のタライダさんと友達の野生グマ

 

羽田:ウクライナではクマに対して国民はどのように接していますか?

 

タライダさん:クマをペットとして飼育する基準はイヌと同じようなものです。普段首輪も鎖もつけません。もし日本の方がウクライナに来られた際にはカルチャーショックがあるかもしれません。ウクライナではペットのクマが人間と一緒に電車に乗っています。大きくて座れないから廊下に立っていて、その横を人が移動していきます。

 

羽田:日本ではとても信じられない光景です。ウクライナの人はみな動物が好きなのでしょうか?

 

タライダさん:一般の人は動物に優しくて暖かい人が多いです。貧しくても個人的に保護してキツネやクマやタカを飼っています。

 

羽田:ウクライナに野生動物を保護する機関はありますか?

 

タライダさん:ウクライナでは貧富の差が激しいうえに、汚職が多くて保護機関は存在しません。保護団体があったとしてもお金で崩れてしまうと思います。

 

森林の違法伐採が当たり前のように行われて、植林されずにほったらかしなので、保護林どころか森林そのものがあまり残っていません。森の多くが砂漠のようになってしまいました。国立公園でさえ伐採が行われ、法はあっても監視体制が整備されていないのが現状です。

最初私は植林活動をしていましたが、ブルドーザーによって一日でひっくり返されるなど埒が明かないので、保全のために自分で土地を買いました。20haの広さで湿地帯と湖があります。

 

羽田:違法に侵入してくる人はいないんですか?

 

タライダさん:動物たちに侵入者を追い出すように教えてあるんです。違法に入るとクマやオオカミが襲い掛かります。ロシアとの戦争が始まってからは、避難民は襲わないようにと教えました。また湿地帯なのでブルドーザーは入れません。

ウクライナには現在500頭くらいしか野生のクマがいないといわれています。森が消失して、棲みかがなくなってしまっているからです。人間の家にやってくるので、心優しい人が食べ物を分けてあげています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インタビューを終えて 道の駅の前で 左から池田、タライダさん、羽田

 

 

熊森から

この日のインタビューをそのうちまとめて会報に掲載し、会員の皆さんに読んでいただくつもりです。お楽しみに。(羽田)

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