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カテゴリー「くまもりNEWS」の記事一覧
福島市がノーモア メガソーラー宣言 地元の強いノーで再エネ事業は止められる
8月31日、福島市木幡浩市長は、市内には吾妻連峰を中心にすでに26か所のメガソーラーがあり、景観の悪化や保水機能を低下させて災害を引き起こしかねないとして、山地への大規模太陽光発電施設(メガソーラー)をこれ以上望まないとする「ノーモア メガソーラー宣言」を行いました。
河北新報より
福島市木幡浩市長
きっかけのひとつとなったのが、福島市先達山。
先達山メガソーラー建設現場
林地開発許可を降ろした福島県は、水源のことや山に棲むしかない生き物たちのことを思いやったのか
先達山では、約60ヘクタールのメガソーラーを造成する計画で2021年11月から業者が工事に着手し、広範囲にわたって森林を伐採しました。
メガソーラー開発前の段階では、この地区でも「反対運動」が行なわれてはいましたが、この事業は県主導で推し進めていた背景もあり、地元はしぶしぶ受け入れるしかなかったということです。
住民の問題意識
・景観台無し
・クマなどの動物が毎日のように出て来るようになった。
・ 晴れた日には、山全体に土ぼこりが舞う。
・土砂崩れ
熊森から
森林伐採を伴うメガソーラーの問題点はまだまだ他にもあり、多岐にわたっています。
・ソーラーパネルが火事→水をかけると感電。消火不可能。
・パネルにヒ素・カドミウム・鉛・セレンなどの毒物例。
・パネルが草で覆われないよう除草剤→水源汚染。
・20年後、廃棄物→処理法なし。等々。
業者は、事業に反対すれば、財産権の侵害だと主張し、裁判提起をほのめかしたりします。
地元や行政は怖くなって泣き寝入りしてしまいますが、財産権があっても、水源保全や災害防止など公益を守るために必要があれば、法律や条例で制限することができます。
住民や首長がノーと言って、条例をつくるなど対応をして、再エネ事業を止めた例は全国にいくつもあります。
萩生田前経産大臣も、空気中の二酸化炭素の量を減らそうと二酸化炭素の吸収源である森林を伐採するなど、本末転倒。小学生でもわかることだと国会で答弁されています。
利権だけで暴走している現在の日本の多くの再エネ事業について、マスコミはもっともっと国民の立場に立って本当のことを報道すべきです。
福島市の先達山はどうしてこのようなことになってしまったのか。
この件について、河北新報は現地を訪れ、テレビやネットニュースが踏み込めない所まで調べて、こうなった原因をくわしく記事にしています。これでこそ国民啓蒙新聞。新聞購読の値打ちあり。
いつものことながら、河北新報再エネ記事に拍手です。
・
以下、2023.8.26の河北新報記事 クリックで拡大されます。
静岡市葵区の大規模地滑り報道に欠けている大事な視点2つ
- 2023-09-09 (土)
- くまもりNEWS
2023年8月23日、静岡市葵区の北部で大規模な地滑りが発生。
以下、マスコミ報道。
地滑りの起点部分は幅約170メートルにわたって稜線から崩れ、土砂は市道まで約1・5キロ区間にわたって流出した。林道の一部も崩落した。
静岡市が19世帯に避難を呼びかけた。
難波市長は24日朝 現地を視察した上で、「深層崩壊が起きた。先週の台風7号にともなう雨が主な要因とみられる」と説明しました。
これまでに人的被害も物的被害も確認されていません。
大規模な地滑りが発生した現場=23日午後5時半ごろ、静岡市葵区諸子沢(静岡新聞社ヘリ)
熊森から
この報道には大事なことが二つ抜けています。
その1
崩れた山の写真をようく見てください。
単なる山が崩れたのではなく、放置されたスギの人工林が崩れているのです。放置人工林が崩れましたと報道すべきです。
今回、この山が放置人工林だったから崩れたのか、自然林でも崩れていたのかどうかは、人間にはわかりません。
しかし、圧倒的に、放置人工林が大雨で崩れやすいことは、これまでの各地の山崩れで、現象的に明らかです。
報道によって、国民が、放置人工林が大崩壊したという新たな視点を得るようにすべきです。
それによって、放置人工林を間伐しようとか、自然林に戻そうとかいう発想が国民の中から出てくるからです。
しかし、どの報道を見ても、スギのスの字も人工林のジの字も出てきません。
報道者が知らないのか、戦後の林野庁の拡大造林政策の失敗に触れないように忖度しているのか、どちらでしょうか。
その2
これまでに人的被害も物的被害も確認されていませんという表現は、すでに人間至上主義に陥っています。
放置人工林内ですから、生き物たちがあまりいなかったかもしれませんが、わかった範囲でいいので、イノシシが2頭巻き込まれて死んでいましたとか、川魚が土砂に埋まって死んでいましたとか、他の生き物の被害にも言及してほしいです。人間だけではなく他生物のことも思いやれる文明だけが自然を守ることに成功し、持続可能な文明となるのです。
報道関係の皆様、以上よろしくお願いします。
ヒグマが津軽海峡を渡る可能性は?
2023.9.6、FFNプライムオンラインでおもしろいニュースを見つけました。
熊森協会顧問の北海道野生動物研究所所長門﨑允昭先生もコメントを寄せておられます。
以下に、ニュースの要約を紹介させていただきます。
ヒグマ 本州進出の可能性は?
日本の動物界で最強の身体能力を持つヒグマ。 果たして海を渡ることは可能なのだろうか。
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泳ぎながら威嚇するヒグマ
2020年、風蓮湖で、体長2メートルほどのヒグマが泳ぐ姿が捉えられた。 クマはうなり声をあげながら漁船に接近。 威嚇する様子が撮影された。 そのスピード感のある泳ぎから、驚異的な身体能力がうかがえる。
利尻島に2度上陸したヒグマ
2018年6月、北海道北部の利尻島に突然クマが現れ、島は大騒ぎとなった。
クマの生態に詳しい北海道野生動物研究所所長の門﨑允昭さん:利尻島と北海道間の最短距離は19キロ。 利尻島に現れたクマは、交尾のためメスを探して海を渡ったとみられる。 メスがいなかったせいか、クマはまた泳いで島から去っていった。
ヒグマは津軽海峡を泳ぎ切ることができるのか?
津軽海峡は北海道の汐首岬から青森県の大間崎まで最短で約21km。 北海道の白神岬から青森県の龍飛崎だと約20km。
ヒグマの生態に詳しい北海道大学大学院獣医学研究院 野生動物学教室の坪田敏男教授:距離だけで考えると津軽海峡を渡って本州に行けるかもしれないが、潮の流れや風の向きなども関係し、そう簡単ではない。
ヒグマが津軽海峡を渡って本州にたどり着いたという話は聞いたことがない。
海面が低かった時代にヒグマは一度本州に渡来していて、本州でヒグマの化石も見つかっているが、本州にいたヒグマはすべて絶滅した。
ツキノワグマとの交配の可能性は?
ヒグマとツキノワグマは種レベルで違うので繁殖の可能性は極めて低く、これまで交配できたという報告はない。
門﨑允昭さん:たとえ複数のヒグマが渡り切り繁殖できたとしても、もはや本州は気候が暖かすぎるためヒグマには合わない。 本州にヒグマが突如現れる…? 今のところ杞憂に終わりそうだ。
(北海道文化放送)
熊森から
泳いでいるクマの動画を見ると、その驚異的な身体能力にほれぼれします。感動です。
以前、この地域を訪れた時、地元の方に「ここのヒグマは何を食べていますか」と聞いたら、「貝だよ」と言われ、びっくりしました。
未来永劫に、クマも、クマが生きられる自然も、日本に残したいですね。
今を生きる私たちの使命です。
「サイレント国土買収」脱炭素の美名のもと、国土が失われている 再エネ礼賛の罠 平野秀樹 著
平野秀樹現姫路大学特任教授は、九州大学を卒業後、林野庁官僚となり、外国人による目的不明の山林買収に気づかれます。
その後、この問題について調べ始め、危機感でいっぱいになっていかれました。
第一稿は、2010年に出版された共著「奪われるに日本の森」です。
この本は、日本の森を守ろうとしていた日本熊森協会にとって衝撃でした。
クマたちが棲む水源の豊かな森が外国に買われてしまったら、大変なことになる!
国会議員が法規制に動かなければならない問題です。
あれから13年、事態は悪化の一途です。
この間に平野氏は3冊の本を出され、今回、5冊目となる「サイレント国土買収」を出版されました。
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角川新書 960円
細かいデータを集め、このような本を次々と出版されるのは、命を削る大変な作業だと思います。
しかし、いくらがんばってみても、国も国民もボーッとしているだけで、ほとんど動かない。
平野氏によれば、弓折れ、矢尽きの状態が続いているということです。
そこにさらに輪をかけて、脱炭素の美名の元、外資などによる山林買収や山林借地契約が一気に広がっていきます。
メガソーラーや風力発電などの再エネ開発は大自然破壊を伴います。
こんなことを認めていたら、どんな大変なことになっていくのか。
国会議員も日本国民もほとんど危機感がなく、外国人に高値で買ってもらってもうかった良かったと思っているように感じます。
しかし、気づいてからではもう遅いのです。
国土が外国人に買収されるとどのようなことになるのか、日本人はしっかりと勉強しなければなりません。
今、このような本をじっくりと読む力のある国民が日本人の何%ぐらいいるのか心配です。
熊森会員のみなさんには、ぜひ読んでいただきたい。
全生物がこの国で生き残れるように、
次世代がこの国で生き残れるように。
日本の山、川、海。
もし、自然との共生文明を持たない外国人に買われてしまったら、言葉も通じないし、自然と共に暮らしてきた祖先への思い入れもないし、ますます日本の自然が守れなくなっていくと思います。
みなさんはどう思われますか。
時代は大きく変化、リニア見直し必須
リニア新幹線沿線住民ネットワークが2023年8月に発行した「ストップ・リニア!訴訟ニュース」によると、2016年5月に提訴した「ストップ・リニア!訴訟」は、7年間にわたる25回の口頭弁論を経て、7月18日東京地裁で、結審となりました。
当日は、傍聴席満席の中、市原義孝裁判官ら3名の裁判官により、「原告の請求を全て棄却する」、「訴訟費用は原告負担」の判決が下されたということです。
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すなわち、JR東海による環境影響評価や「全国新幹線鉄道整備法」に基づいてなされた2014年の太田昭宏国交大臣の計画認可に法違反はないという判決です。
川村晃生慶応義塾大学名誉教授を団長とする訴訟団は、東京高裁への控訴を決められたそうです。
熊森から
学校では、日本国憲法は、国会、内閣、裁判所の三つの独立した機関が相互に抑制し合い、バランスを保つことにより、権力の濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障する「三権分立」の原則を定めていると教わります。
しかし、残念ながら、我が国では、裁判所というのは事業者のしていることが国会で成立した法律に違反していないかどうかをチェックするだけの政府の機関になってしまっています。
一般国民と違って、裁判を通してリニアの大量のデメリットを知る立場にあったはずの裁判官なのに、国策に逆らっての判断はできなかったのでしょう。
本の紹介1
2023年7月に、リニアに関する新しい本が発刊されました。川村晃生編の「リニアはなぜ失敗したか」です。
この本は、10名の執筆者がその専門の立場から、リニアは失敗だったと結論付けておられます。
たとえリニアがいつか開通することがあっても、かけがえのない豊かな水源の森だった南アルプスに穴を開けてしまったり、国土の地下に延々と巨大な穴を開けて100年しか持たないコンクリートで固めてしまったりしたことを考えると、失敗事業であることに変わりはないそうです。(100年後の日本の国土に対する責任は、だれが取るのでしょうか)
川村晃生編「リニアはなぜ失敗したか」1000円
リニア中央新幹線は1973年に基本計画線に決定されたものですが、あれから50年。
2011年の福島原発事故以降は、東海道新幹線の3倍の電気をくうと言われるリニアを動かすために、原発をいくつか作ればいいと言える時代ではなくなりました。
しかも、今後、少子化の傾向が続くと予測されることや、コロナでリモートワークが大きく伸びたことなど考えると、リニアが出来ても乗る人がどれぐらいいるのか。ペイできるのか。国から借りた3兆円のお金は返せるのかということです。
JR東海の破綻を避けるためにも、これまでの計画に固執している場合ではなく、JR東海は見直しが必須でしょう。
本の紹介2
2023年4月に信濃毎日新聞社編集局がまとめ出版した「土の声を」~リニアは誰を幸せにするのか~(岩波書店)を読みました。
「土の声」というのは、現地の人々の声ということで、これはリニア反対本ではなく、とにかく、現地の人々の声を取材してみようという姿勢でまとめられた本です。長野県大鹿村での取材が中心になっています。すでに工事が始まった地域で何が起きているかの現在進行形的検証も大切です。
2023年4月に信濃毎日新聞社編集 2400円
熊森協会は2015年5月、職員研修旅行で「日本一美しい村」大鹿村を訪れ、地元の何人かの皆さんと親しくなりました。当時お会いした方々は、いろいろとリニアの勉強を深くされていて、南アルプスに穴をあけるなど絶対にしてはならぬと大鹿村を守る強い意志を固めておられました。
翌2016年、政府がリニア建設に3兆円規模の財政投融資(財投)を打ち出したことで、民間事業だったリニアが一転して、“国策事業”のようになり、用地交渉がまとまらない場合、国や自治体が予定地を強制的に取得して使用する土地収用法の適用対象になってしまいました。
土地の強制収容は召集令状と一緒だと地元の方も言っておられましたが、その通りで、こうなると相手は業者ではなく国ですから、住民はもう、いくら反対しても国には勝てません。こうなってくると、もう物が言いにくくなってしまいます。本には、あの時お会いした懐かしい方々のお名前が次々と出て来ます。彼らの苦悩を思うと胸が痛みます。
SDGsの理念である「誰一人取り残さない」の言葉が、むなしく頭をよぎりました。
現実は、多くの方々の泣き寝入りの上に成り立っているリニア事業なのです。
今、リニアの用地収用業務を行っているのは県庁や市の職員である公務員です。移転したくない住民に立ち退きを迫る辛い仕事ですから、誰も行きたがらない部署だそうです。当然でしょう。
この本によると、リニアの大工事を始めてみて、水涸れが各地で起きるなど、デメリットがいろいろ見えてきたようです。
また、ほとんどが大深度地下の工事現場から出る残土は膨大な量です。残土を盛っておく場所などありません。
盛り土を行うと、たとえ木々が生え表面的には山林に戻ったように見える場所でも崩れやすくなります。西宮市の百合台や最近では熱海の土石流がいい例です。
リニア建設を進めてきた方々が、このまま突っ走ってやってしまいたい気持ちはわかりますが、無視できない新しい大デメリットが次々と見えてきた今、やはり、リニアは立ち止まるべきでしょう。
信濃毎日新聞社の現場に密着した住民の声の連載報道を讃えるとともに、他のマスコミの皆さんにも、現実問題から目をそらさないリニア報道を願います。
最後に、熊森協会として、信濃毎日新聞社リニア取材陣への要望があります。
人間以外にも、リニア工事で苦しむ者たちがいます。
それは、生息地を破壊されてねぐら、水、食料を失う、クマをはじめとする野生鳥獣たちです。
彼らの悲鳴や苦しみが抜けています。彼らの視点からのリニア工事のデメリットにも触れていただきたいです。
ー人間至上主義は人類を滅ぼすー
人間は、人間だけでは生きていけない。全生物と共存しなければ、人間は滅びる。これが自然界の仕組みなのです。
(完) 文責:森山まり子
青森県宮下知事、まだ白紙撤回しない八甲田風発事業者(ユーラス)の良識を疑うと発言
- 2023-08-26 (土)
- くまもりNEWS
事業者のユーラスエナジーホールディングスは、青森市や十和田市など6市町にかかる八甲田周辺で最大71基の風車を設置する風力発電事業を計画しています。(当初は2030年から150基の風車を作動させる計画でしたが、反対の声に押されて現在、約半分に計画を縮小)
8月23日、八甲田周辺などの山間部で計画されている「(仮称)みちのく風力発電事業」を巡り、事業区域に含まれる青森市の西秀記市長ら6市町の代表者が、宮下宗一郎知事に事業の白紙撤回に向けて協力を求める要望書を提出しました。
以下、青森テレビ
宮下知事は「(関係自治体の)皆さんと歩調を一つにしていく」と述べ、青森県としても事業の白紙撤回を求めていく姿勢を明確にし、事業者に文書で白紙撤回を求める考えを示した上で、9月中に再生可能エネルギーと自然環境の共生に関する方策を公表するとしています。
・
宮下宗一郎知事 「もともと事業者が「自治体の理解なくして進めない」という話がありましたので、関係自治体(全て)が反対してもなお(計画を)進めると言っている事業者の対応については大変驚いているし良識を疑う」
比叡山でも登山道を外れる時はクマ除け鈴などが必要
京都府と滋賀県の境に位置する比叡山の人工林率は74%で、スギ、ヒノキ、モミなどが多く、恒常的にクマが棲める環境ではないと思われます。しかし、ときたま、クマが目撃されることがあり、一時的に滞在することはあるようです。
8月11日、比叡山(京都府側)の登山コース付近で、京都一周トレイルランニング中の女性がクマと遭遇してひっかき傷を負いました。
さっそく熊森本部は事故の原因を探るため現地へ。
叡山電車で八瀬比叡山口駅へ向かい、そこから叡山ケーブルで500m以上の標高差を上がり、そこから修学院方面へ下っていきます。整備された登山道が山の中を続いており、登山というよりハイキングを楽しめそうな道でした。
叡山ケーブル八瀬駅
登山道を外れて歩いたためにクマと遭遇か
有名な場所だけあって登山客はかなり多かったです。
今回の事故は登山道ではなく脇道で起きてしまったようです。
クマはとても賢くて慎重な動物であるため、人間と遭遇するのを回避して、登山道を避けて移動していたと考えられます。
しかし、登山道を外れて脇道へ逸れてしまうと、人間は来ないだろうと安心していたクマと突然鉢合わすることが考えられます。
びっくりしたクマが人をひっかいて逃げようとして、人身事故が発生した可能性があります。
青線が登山ルート
事故は赤線で示した脇道で発生した可能性が高い
事故後、いたるところに行政が設置していた熊出没注意表示
この写真の右側が登山道。それを外れて左へ行くと・・・
狭い尾根が続き、木々で視界が悪くなってきます
比叡山にはクリ、コナラ、クヌギなどが生育している場所もあり、シカやヘビ、トカゲといった生き物を観察できました。
熊森から
クマと遭遇しないために
クマと急に遭遇してしまうことを回避するためには、クマ鈴、ラジカセ、大声、手をたたくなど、人間が近くにいることを早い段階でクマに知らせる必要があります。正規ルートから外れて歩くときは特に注意が必要です。今回の事故を受けて、ケーブルやロープウェイの駅に、パンフレットを置くといいなと思いました。
7月8日札幌で母ヒグマを殺処分 炎上狙いのユーチューバーの餌付け責任を問う
- 2023-07-14 (金)
- くまもりNEWS
以下、UHB北海道文化放送より
札幌市環境局熊対策調整担当によると7月8日、親子とみられる4頭のクマの目撃が何度も報告されていた南区北ノ沢地区で、市が緑地帯に設置していた箱わなにクマ1頭が捕らえられ、駆除されました。
このタイプの箱罠で捕獲
8日午前10時20分頃、箱わなに備え付けられていた動体を検知する自動監視カメラが作動し、4頭の親子のクマの姿を撮影しました。
約25分後の午前10時45分頃、箱わなに1頭が捕獲されたのを市職員が確認。クマは午後1時20分過ぎに駆除されました。
駆除されたクマは体長が146.5センチメートル。体重97キログラムのメスで年齢は7-8歳と推定されます。市は5月上旬から南区北ノ沢地区の住宅街などに出没していた4頭の親子のうちの母グマの可能性が高いとしています。
駆除されたのはこの子連れの母グマと思われる 2023年7月1日21時41分無人撮影カメラ
市によると3頭の子グマは現場から姿を消しており、市職員とハンターが周辺を捜索しましたが行方は分からないということです。
市は箱わなの設置も含めて今後も継続して警戒、監視を続けるとしています。(以上、記事から)
熊森から
3頭の食べ盛りの子供たちを飢えさせないように、ヒグマのおかあさん、餌探しに一生懸命だったんだろうと思われます。
熊森が母グマ駆除のニュースを察知したのは7月8日土曜日です。
土日は行政がお休みで連絡がつかないため、こういう時いつもやきもきしながら月曜を待ちます。もちろん、行政担当者の皆さんは土日でも携帯電話で連絡を取り合い、すぐ動かれていますが、守衛さんに尋ねても携帯の番号を教えてもらえません。
さっそく7月9日(月)、札幌市担当課に電話してみました。
熊森:和歌山県の猟友会の方に、猟師間には「三つ熊獲るな」(=親子グマは、獲るな)という不文律があると聞きましたが、北海道にはそのような言葉はないのですか?
札幌市:聞いたことないです。
熊森:5月の初めごろから札幌市の住宅地の横で、若い男性のユーチューバーたちがピザなどでクマを山からおびき出しておもしろおかしくキャーキャー騒いで、ただいまクマがピザを食べていますなどと餌付け動画を撮影し、再生回数を上げているという情報が熊森本部に入っています。地理的に見て、今回捕殺された母グマは、このユーチューバーが餌付けしていた親子グマですか。(熊森注:クマの嗅覚のすごさは犬どころではありません。クマは1キロ離れたところからでもおいしい匂いを嗅ぎつけて飛んでくると言われています)
札幌市:そう思われます。
熊森:この母グマを駆除する前に、このユーチューバーに餌付けをやめること、動画を下げるようにと指導すべきではなかったのですか。
札幌市:指導したのですが。(熊森:現在も、この動画は「炎上!」などとタイトルをつけて公開中)
熊森:まず、彼らを取り締まるべきです。
札幌市:警察に相談しましたが、法律に違反していることでないから取り締まれないそうです。
ならば、熊森は、世論の力に訴えるしかないと思い、北海道新聞社の読者窓口に電話してこのユーチューバーのことを知らせたところ、担当者は知らなかったと絶句されていました。
しかし、もし、マスコミがこの問題を取り上げたら、みんながどんな動画か見てみようとして、ますます再生回数が増えます。彼らの思うつぼです。
ならば、かれらの周りの人たちが彼らの行為に気付いて、「他者の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。そういう生き方は必ず破綻する」と彼らのために諭してあげるしかないのか。
でも、ふつうは、自分たちのしたことでヒグマ一家が殺されることになったとわかったら、反省して動画を下げると思うのですが。
皆さんどう思われますか。
残された子ぐまも、そのうち罠に掛ると思います。
掛からなくても、母グマから冬ごもりの仕方を1回も教えてもらっていない子グマたちが生き残ることは難しいと思います。
と言って、今、熊森にはこのヒグマの子供たち3頭を捕獲して放獣したり保護飼育したりする力はありません。
日本人は人間の命と野生鳥獣の命は同じように貴いという、すばらしい自然観を持っていました。
だから水源の森が残り、今日の繁栄があるのです。
他生物の命は物で、人間さえよければいいという今の風潮は、自然破壊への道、人類滅亡への道です。
ヒグマに対する人間の対応はこれでいいのか。
胸を痛めておられる方も多いと思います。
カナダなどの海外がしているように、北海道には、まず、ヒグマの放獣体制が必要です。
全国の皆さんに呼び掛けたい。心の中で思っているだけではダメなんですよ。
日本がもっともっとまっとうな社会になるよう、みなさん、熊森がしているようにみんなで声を上げてください。
31年前、熊森運動を開始した時の尼崎市の中学生たちの合言葉は、「声を上げなきゃ誰にも分らん、行動しなくちゃ何にも変わらん」でした。
こんなクマ対応ではだめだと思う方は、まず、行政やマスコミに声を上げるところから始めてください。
黙って死んだら、生まれて来た甲斐がないと熊森は思うのです。
北海道のヒグマ問題の現状については、当協会顧問門崎先生の以下のフェイスブックを是非ご覧になってください。
人間が全て原因を作っていた 牛を次々と襲う北海道ヒグマOSO18の誕生
- 2023-07-19 (水)
- くまもりNEWS
以下は、文春オンライン2023.07.14 伊藤秀倫氏のOSO18に関するレポートです。
「このクマ、どっかおかしいんじゃねえのか?」北海道で31頭の牛を殺した謎のヒグマを追うリーダーが感じた“違和感”
(熊森が要約)
2019年7月16日午前4時、釧路湿原の北に位置する標茶町オソツベツ地区の牧場で放牧中の牛1頭の姿が見えないことに気付いた牧場関係者が捜索したところ、森の中でヒグマに襲われて殺された牛の死骸を発見。20メートルほど離れた藪の中から1頭のヒグマが飛び出して逃げていった。後々まで、これがこのヒグマに関する唯一の目撃証言となる。
このヒグマはこの後も次々と牧場の牛を襲うようになり、これまでに65頭を襲い、うち31頭を死亡させている。現場に残されたこのヒグマの足の幅が18センチとみられたため、オソツベツ地区のオソを取ってこのヒグマは、OSO18と命名される。
OSO18は真夜中に次々と牛を襲っては明け方までに姿を消す。なぜか牛を集中的に襲うのは、毎年7,8月まで。OSO18が牛を襲い始めて4年になる。銃、箱罠、くくり罠と、人間はあの手この手でこのヒグマを捕獲しようと試みているが、まだ捕まらない。
ヒグマは雑食性で、本来の食料は8~9割が木の実や山菜などの植物、残りはアリやハチなどの昆虫やサケ類であったが、近年、ヒグマがエゾシカを食べることを覚え出した。
これには、元々エゾシカの生息地は、冬でも雪が少ない摩周岳付近に限られていたのだが、人が牛の乳量を増やそうとして、牧草地を自然の草ではなく栄養価の高い草に変えていった結果、エゾシカがそれらの牧草を食べ始め、平地で爆発的に増加するようになり、冬、一定数が餓死するようになったという背景がある。
一方、ヒグマを山から平地に呼び寄せたのは、近年、道内で作付けが増加している家畜のえさとなる飼料用トウモロコシのデントコーンだ。森の木の実が少なくなる夏、デントコーンはヒグマにとって大変魅力的な餌となる。OSO18はデントコーンを食べに出てきて、シカ肉の味をしめ、食料として、ついに牧場の牛を襲うようになったと思われる。
ヒグマに食害されたデントコーン畑
OSO18を作り上げたのは最初から最後まで人間だったと藤本氏は結論付ける。
熊森から
OSO18に関する伊藤氏の文章は秀逸です。
では、どうすればいいのか。
札幌在住の当協会顧問門崎允昭先生は、ヒグマは電気柵で完全に防げると言われます。有刺鉄線でもいいとのことです。
以前、熊森が標茶町役場に電話して、OSO18が牛を襲うのは夜に限られているので、夜、牛を獣舎に収納するようにお願いしたことがあります。しかし、夏中放牧しているので不可能との返事でした。
ヒグマがデントコーンの味を覚えないように、まず、畑を電気柵で囲ってほしいというと、北海道の畑は広大なので不可能と言われました。確かに、北海道に行ってみると、畑が広大です。しかし、門崎先生も言われているように、牧場ならどんなに広大でも、牛が逃げないようにと柵で囲っているではないですか。その柵を有刺鉄線に変えてもらったらいいだけのことです。
うまくバランスがとれていた自然界に人間が入り込み、クマ問題の原因を作っておいて、クマを殺すことの対策しか練らない今の日本の大人たち。これは人間の倫理観の劣化ではないでしょうか。大人たちがこんなことでは、子や孫に示しがつかないと思います。人間社会まで、倫理なき社会となっていくのではないでしょうか。
ほとんどの時間、外部電力で回っているだけの風車 「風の祈り」第9章が風力発電の実態を暴露
- 2023-07-10 (月)
- くまもりNEWS
ほとんどの一般国民いわゆる庶民は善良ですから、国連や政府、肩書のある人の言うことをすぐに信用してしまいます。
しかし、国連や政府、肩書のある人のいうことにも間違いがあるかもしれないのです。
いや、自分たちの金もうけのために国連や政府をだましている人たちがいるかもしれないのです。
北海道仁木町在住の宮下周平氏は、恵庭市生まれ。札幌で自然食品のお店「まほろば」を創業されました。無農薬野菜を栽培する自然農園などもお持ちです。自然農園拡大のため札幌から余市郡仁木町に移住したところ、巨大風力発電計画がもちあがりました。
宮下氏は巨大風力発電のデメリットやまやかしについて丹念に調べ続けられ、仁木の山(ヒグマの生息地)の尾根を伐採して平らにし、尾根に至る道までも森林大伐採する風車建設を止めようと、今も続々とカラー版の無料冊子にて発信され続けておられます。その情報収集力と発信力がすごいのです。
世の中にはなんと優れた人物がいるのだろうかと、毎回、宮下氏の正義感あふれるペンの力に舌を巻いてしまいます。
宮下周平氏
「風の祈り」を、国会議員をはじめ、全国の首長や議員になんとか届けたいです。
これを読めば、脱炭素推進や風力発電で町の活性化などと唱えていた首長や議員たちも真っ青、一斉に目が覚めると思います。「再生可能エネルギー」は、ごく一部の人たちの「大利権可能エネルギー」だったのです。
以下は、毎回全生命を賭して書いておられることがわかる宮下氏の渾身の冊子です。
「風力発電を問う」シリーズ10風の祈り第九章表紙
問題の、風車は風で回っていない、電気で回っている!! は、p10、p11、p12を参照ください
問題は、誰が議員たちにこの冊子を届けるのかです。
特に風力発電の草刈り場になっている北海道や石川県に至る日本海沿岸の市町村の首長や議員に、心ある人たちの善意でこの冊子を届けていただきたいです。巨大風車計画が上がっている市町村の議会事務所にご持参して議員の皆さんに「風力発電を問う」シリーズ10風の祈り第九章を届けていただける方は、熊森本部までお知らせください。
ヨーロッパの人々のように、風車が造られてしまってから、風車を止めてくれと声を上げても遅いのです。
造られてしまう前に、巨大風車とは何か勉強しておくべきなのです。巨大風車は太陽光パネルと違って、構造上、振動と騒音が不可避です。耳に聞こえない超低周波音が、生物体内の腹腔などを共振させ、恐ろしい風車病をもたらすという研究も進んできました。バードストライクの件も被害甚大です。開発された方には申し訳ないのですが、残念ながら、巨大風車と生物は共存できないのではないでしょうか。
利権に狂い、真実を隠してだます人たちが一番悪いのは言うまでもありませんが、熊森は、だまされる国民にも責任があると思います。
みなさん、真実を知ろうという勇気を持って、宮下氏の冊子を元にご自分でもいろいろ調べてみてください。
真実は何か、自由に学び考えてこそ、大人の喜び、生きている喜びが生まれます。
「風力発電を問う」シリーズ、宮下氏がネットから無料で自由に見れるようにしてくださっています。
風力発電について知りたい方は、少しずつでいいのでぜひ読んでみてください。
都市の皆さんも、他人事と思わず読んでいただきたいです。
圧倒的多数を占める都市市民の意見が、日本の政策を決めることになるのですから。
2022年12月1日~2023年6月2日計12冊
序章 ・「寝耳に水。やむに已まれない決起」2022年12月1日
1章 ・「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」
・・・「風車は風で回っていない‼!」― 驚くべき風車の実態 ―
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