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自然農法:効果を確認 但東の水田で生き物調査--熊森協会 /兵庫

肥料も与えない自然農法を豊岡市但東町大河内の水田で実践している日本熊森協会(森山まり子会長、本部・西宮市)は31日、現地で生き物調査を行った。県南部の都市部の市民ら約55人が参加し、メダカやゲンゴロウなどたくさんの生き物が水田に生息していることを確認した。

自然保護団体の日本熊森協会は、大河内地区で自然林の再生活動を行ってきたつながりを生かし、4年前から同地区の休耕田10アールを借り、自然農法による米作りを行っている。

同協会が実践する自然農法は無農薬はもちろん、有機肥料も使わず、田植え前に耕さず、草取りも最小限に抑え、水田の生き物を大切にする農法。面積あたりの米の収量は6割に落ちるが、肥料や農薬を使わない分経済的で、安心安全な米が収穫できるメリットがある。

参加者らは、網で水生昆虫や魚をすくい、水田の生息する多様な生き物を確認していた。講師として参加した姫路市立水族館の市川憲平館長は「有機肥料であっても生態系のバランスを崩すケースもある。この水田は豊かな自然が保たれている」と話していた。【皆木成実】

〔以上、毎日新聞但馬版〕

現地で諸注意を聞く参加者たち

草々や虫たちと共に育つ、自然農法のくまもり田んぼのイネ。この日、草を刈って、イネより草の背丈が低くなるようにしました。

あぜから、水路や田んぼの中の生き物たちを網で採集
今年も、いろいろな生き物たちがくまもり田んぼに生息していました。大人も子供も、生き物たちとふれあうことが、人間にとってどんなに快く楽しいことかを再確認した一日でした。

驚いたことの一つは、田んぼに覆いかぶさった草の葉にモリアオガエルが卵を産み付けたらしく、田んぼの周りに木がないのに、オタマジャクシが田んぼの中にたくさんいたことです。

ご指導くださった先生方、ご参加くださったみなさん、取材して下さった記者さん、ほんとうにありがとうございました。調査の後は、容器に採集したたくさんの生き物たちを田んぼに返して、終わりました。

自然農4年目のくまもり田んぼのイネの成長は、すこぶる順調。この後は、イネが分けつを繰り返して大きくなり、お米がたわわに実るのを待つだけです。地元集落の区長さんに、水の番をよろしくお願いして帰途につきました。

次回の自然農作業は、10月の稲刈りです。それまで、太陽と水と自然が、このイネを驚くほど育ててくれるのです。

7月17日 くまもり自然農塾⑥ 草刈り

兵庫県豊岡市但東町 参加者26名

水路の修理
現地に到着し、まず水路を点検。中段の田んぼへの水路が、上流からの砂で埋まってしまっていました。さっそく、水路の砂を取り除きました。

水路の砂を除去中

水路修理前。水が足りず渇いた状態。

水路修理後。水が通って潤った状態。

草刈り開始
但東町は盆地でたいへん暑い所です。
今年のイネは、これまでの4年間の自然農の取り組みのなかで、一番よく生育していました。

草とイネが混在して育っている田んぼを見て、初めての方は驚かれます。草を抜きたいという衝動に駆られる人もいます。しかし、自然農では、草の命を奪うことはしません。草は、刈るだけです。苗とそれ以外の草を見分けながら、みんなで草を刈っていきました。
今年はあまり時間がなかったので、下段の田んぼは全ての草を刈りました。中段の田んぼは本来の自然農のやり方で、“草を刈る条(すじ)”と“草を刈らない条(すじ)”を作り、虫たちに逃げ場を残してやるやり方で、1列づつ交互に刈り、2回で仕上げました。

中段の草刈りの様子。刈る条と刈らない条が交互に。

苗の様子
6月19日の田植えの時には、まだほんの20センチ程だった苗も、順調に分けつしています。

今年のくまもり田んぼには、黒米・コシヒカリ・うるち米・赤米と、会員さんがご自宅で育てた“黒紫大黒”が植えられていて、種類によって、葉や茎の様子が違います。

コシヒカリ

コシヒカリは葉や茎が少し華奢で、黒米はコシヒカリに比べて茎がしっかりしていて太く、葉もコシヒカリの1.5倍ほどの太さがあります。(写真は、コシヒカリと黒米の茎の部分です。)

黒米

田んぼの様子
田んぼの周りには、セリの花やねじ花が咲き、おたまじゃくしが魚をくわえて、泳ぎ回っていました。

ねじ花

お魚くわえたおたまじゃくし

セリの花

たくさんの命に感謝の気持ちで、作業を終え,みんなで集合写真。お疲れ様でした!

化学物質を一切使用しないくまもり田んぼは、この日も、こんな生き物が地球上にいたのかと驚くぐらい、いろんな生き物たちにあふれていました。

次回7月31日の自然農塾は、子供たちもお待ちかね“田んぼ生きもの調査”です。参加者募集中!

6月19日 くまもり自然農塾⑤ 田植え

兵庫県豊岡市但東町 参加者30名

今日は塾生のみんなが楽しみにしていた“田植え”です。

①草刈り

まず、アドバイザーの土手さんに説明を受け、田んぼの草を刈っていきます。草や虫を敵とせず、なるべく自然への変化を加えずに行う自然農では、草刈りも最小限。でも、今年は成長の勢いのいい“い草”がほとんど。草刈りも多めに行います。

蛙の卵を移動中。「あ、ちょっと壊れた‥。」

②苗の準備
次に、苗の準備をします。苗床に移動し、鳥よけの小枝とひもを外します。(どちらもまた来年使います。)

鍬で苗床の表土を3センチ位の厚さで苗ごとすくいとり、パレットに移します。土を3センチ以上の厚さですくうと、土が多すぎますし、3センチ以下だと苗の根を切ってしまいます。この3センチという厚さや鍬の刃を入れる角度に、みんな施行錯誤しながら苗をすくっていきます。

③苗を植える

今年は苗の状態が最良です!

いわゆる慣行農法では苗を3本位づつ一緒に植えますが、自然農の田植えは1本植え。その方が十分に分けつして、のびのび丈夫に育ちます。
すじ間は40センチ、株間は30センチ。昔ながらの農具でしるしをつけて、それに合わせて植えていきます。
今年の苗は高さ20センチほどに成長していて、どれも生き生きしており、苗の状態としてはベスト!震災で被災された東北の方々においしいお米が送れるように、1本1本丁寧に植えました。

みんなで植えると早い早い

すじ間をマーキングする竹の道具

株間をマーキングする道具

除ネット張り 別働隊でシカよけネットも張りました。

田んぼのいきもの


この日は、おしりに白い丸いものをつけた8ミリほどの小さいクモがたくさん田んぼを行き来していました。卵がたくさんつまった白い袋を大事におなかに抱えています。足が速く、水陸お構いなしに走り抜けています。かわいい子グモがたくさん生まれるといいですね。

田植えビフォー・アフター

田植えビフォー

田植えアフター

慣行農法と違って、水を張らない自然農の田植えは、田植え前と田植え後の違いがほとんど分かりませんが、きっとこれから、すくすくと育ってくれることでしょう。
今日も、たくさんの命に感謝しながら作業を終えました。皆さんおつかれまさでした!

6月5日 自然農④ あぜ塗り

兵庫県豊岡市但東町  参加者14名

この日はうす曇りで涼しく、あぜ塗りには最適のお天気になりました。

あぜ塗りの前にまず、苗床の確認をしました。前回はほとんど芽がでておらず、みんなを心配させていた苗床でしたが‥

こんなに順調に育っていました!どの苗も鮮やかなグリーンの芽を、元気よく地面から突き出しています。これで今年も無事に田植えができそうです。

元気に育っている苗に一安心したところで、あぜ塗りにとりかかります。

①草刈り

まず、あぜを作るあたりの草だけを刈っていきます。刈った草は田んぼの中に置いて置きます。

②どろ練り

次に、草を刈ったあたりの土の一部を水と混ぜて、足で練ります。これがなかなかの重労働で、どろに深く長靴がはまると、力いっぱい引きぬいてもなかなか抜けません‥。

③どろ塗り

練った土を、クワで上手に、あぜにするところに塗っていきます。これが乾くときれいなあぜになります。

作業のあとは、山の水で道具をきれいに洗います。道具を長く大切に使うことも、自然を守る事につながります。

そして、この日も田んぼはいろんな花や生き物でいっぱいでした。田んぼの周りにはいたるところにトキワハゼ。ほたるぶくろのつぼみやどくだみの花。田んぼにはおけらややごがたくさんいました。

田んぼも畑も、たくさんの命に支えられています。自然への変化をいかに最小限に抑えるかを考える事が自然農ではとても大切です。

苗も育ち、あぜもきれいに塗れて、田植えへの準備ができました。次の田植えが楽しみです。みなさんお疲れさまでした!

5月15日 自然農塾③ 苗床の草とり

参加者の方から、感想が届きました(以下)。ありがとうございます。
・・・・・

5月15日(日)初夏を思わすようないいお天気でした。

先月より木々は緑深く、すでに慣行農法の田んぼでは田植えを終えた、田園風景が美しかった。道中の四季折々の変化を眺めるのも、自然農参加の楽しみのひとつです。
さて、現地では、田んぼの生き物の調査隊の方々もお見えになっていて、豊かな生態系を夢中になって調査しておられました。


くまもり田んぼはもう生き物でいっぱいです。写真はコオイムシ(左)、ニホンアマガエル(右)。コオイムシは、雄が卵を背負います。

私たちの今日の作業は、苗床の草取りと柵を完成させること。

新芽は顔を出しているでしょうか?ドキドキです。

残念ながら、新芽を見つけるのがむつかしい位、今回は芽出しが遅く発芽率も悪いようです。今回はこれまでとは別の場所に苗床をつくったのですが、「種もみが、なめくじに食べられてしまったのかもしれません」と、アドバイザーの土出さん。場所によっては、そのような事もあるそうです。苗床には、殻だけ残った種もみがたくさんありました。

また、昨年は収穫がなかったので、一昨年の種もみを蒔いたことや、気温の低かったのも、理由の一つでしょうか。


(出ていた稲の芽)
「田植えまで一ヶ月。頑張って芽を出して大きくなって下さい。今年の収穫米は東北の方々に食べて頂くのだから。」そんな想いを込めて草を刈りました。

土の層をこわさないように。そーっと そーっと。

休憩所の庭では、地元アドバイザーの岸本さんが、箱植えビニールマルチで予備の苗を育ててくださっていました。こちらはもう5㎝位になっていて、順調に育っています。

昼食後、自己紹介。小学生から熟年まで。前回はフランスの方や80代の方もおられました。
老若男女、自然だけでなく、人も多様なのが、くまもり自然農の魅力です。


午後は昨年の失敗を教訓に、立派な柵も出来上がりました。みなさん、おつかれさまでした。
・・・・・
次回6月5日(日)はあぜ塗り。土に思い切り触れることが出来る、大変ですがとても楽しい作業です。


(昨年のあぜ塗りのようす)
たくさんの方のご参加を、お待ちしております。

4月17日 自然農塾② 苗床づくり

兵庫県豊岡市但東町 参加者26名

自然農塾の塾生は現在40名です。

素晴らしい青空が出迎えてくれました。

まずは地元のお宮さんに1年の無事と感謝のお祈りを・・

祝詞もしっかり会員手作りで奉納いたしました。

塾生は全員で苗床づくりの説明を受けました。

従来から参加の自然農チームは、防除柵をたてます。

ランチのあとは、楽しい自己紹介タイム。

午後の作業の始まりです。薄く表土をならします。

水選した種もみを播きます。

稲わらや草など自然なもので養生します。

周囲に掘っているのは、モグラよけの溝。最後に鳥よけの木の枝を立てて、外側は防除の柵で囲みます。


総勢26名力を合わせて、柵張りと苗床づくりを無事に終わることが出来ました。

生き物との共生を考えながら、苗を育てる方法を学んだ一日でした。

みなさま、おつかれさまでした!

次回は5月15日(日)、苗床の草取りなどをおこないます。
★現地までは車に乗り合わせて豊岡市まで向かいますが、阪神間から車を出してくださる方が足りません。可能な方は、ぜひお願いいたします。

初めての方も、ぜひご参加ください!

3月27日 自然農塾① 動物(シカ・イノシシ)除け防除柵づくり

いよいよ始まった、くまもり自然農塾。1回目は11名の参加者のもと、兵庫県豊岡市但東町大河内地区にある、くまもり田んぼで、柵づくりを実施しました。

以下、参加者の方が寄せてくださった活動報告です。

「3月27日、くまもり自然農塾の今年のお米作り1回目の、現地活動に参加しました。以前にも何度か経験したが、現地手前のトンネルを出た途端、いたるところに雪が積もっており、まったく予想しなかった景色であった。

昨年は慣れない参加者たちでの防除柵つくりであったせいか、田植え早々の苗の穂を全て食べられた反省から、今年は、金属製格子柵を周囲に張り巡らせることになった。

まず、ご指導いただいている地元の方(上写真右)から取り付け方法を教わり、11名の参加者で柵作りを行った。

雪景色はきれいだが、残雪で足元が不安定な中、丈夫な鉄製支柱と柵の取り付けは結構重労働であった。

初めての参加者もかなりおられ、昼食時の自己紹介タイムでは、自然農法によるお米作りと出来たお米への期待や、それを実体験を通して確かめたい、という声が多かった。(写真:休憩所の古民家で薪ストーブの点火に挑戦)

私も3年目の自然農でのお米作りになるが、年間の作業段取りや、育てる心遣い等はまだまだ分からない。これからの日程を思い出しながら午後も柵作りを続けたが、皆さん熱心に、そしてよく一緒に協力して作業をしておられた。(写真:柵を立てる前の、雪かき作業)

鉄製柵は高さ1mだが、これではシカやイノシシが飛び越えてしまうので、次回はさらにネットを高く継ぎ足す予定にしている。

今日は、田んぼを鉄柵でほぼ囲んだところで、解散となりました。」

みなさん、おつかれさまでした。これまでよりも、ずいぶん頑丈な柵が出来つつあります。これで安心して、苗づくりができますね。柵作りは、地味ですがとても大切な作業です。ありがとうございました。

21世紀 月1回は大地に寄り添う暮らしに戻ろう 参加者募集 2011年くまもり自然農塾 (会員・一般)

今年から、くまもり自然農は、より広くみなさんに学んでいただけるよう、新たに「くまもり自然農塾」として開講します。
自然農を学びながら、他生物と共存する持続可能な文化を、一緒に広めていきませんか。
詳細はこちらのページをご覧ください。

森からの滋養ゆたかな湧き水を使って、肥料や農薬を使わず、耕さずに作るお米。
これまで、くまもり田んぼ見つけた生き物なんと80種!草や虫たちと一緒につくるお米つくりを、ぜひ実際に体感してください。

お申し込みは、くまもり本部事務局まで、メール、ファックス、お電話にて。
ご応募、お待ちしております。

参加者募集 12月29日 地元の方々に教わるしめ縄づくり

いよいよ2010年も押し詰まってきました。兵庫県本部、年内最後の活動は、兵庫県豊岡市但東町の地元の方々に教わるしめ縄づくりです。参加を希望される方は、12月28日までに、本部までご連絡ください。

11月14日(日) 参加者募集「自然農」(柵取り外し・ゲンゴロウ用ため池設置) 兵庫県豊岡市

くまもり田んぼに生息する絶滅危惧種のゲンゴロウの調査や、越冬用の貯水場を作る予定です。

生き物調査で来ていただいた姫路市立水族館の市川館長さんらも参加予定。
是非、多くの方々のご参加をお待ちしています!!

ご注意
参加される際は、ボランティア保険等の関係上、
3日前までにお申込み(電話・メール)を
お願いいたします。http://kumamori.org/contact
【出発・解散】 阪急夙川駅前…8時出発、19時解散
(車に乗り合わせていきます。8時までにご集合下さい。)
(現地集合も可。事務所にお問い合わせ下さい。)

【服装】 軍手、長靴、汚れてもよい服装。長袖・長ズボン(虫・草負け防止のため)。

【持ち物】 雨具、タオル、着替え、昼食とお茶、その他各自必要なもの

【参加費】 1000円
【保険代】 500円(未加入者のみ。翌年3月末まで有効)

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