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1月21日13時 「とよ」寝室に入ったまま 

本日昼1時、お世話隊はみんなで高代寺に到着。
雪はほとんど消えていました。

Hさんが先に獣舎まで行って、とよ君が寝室に
入っていることを確認しました。
次に、みんなでそっと様子を見せてもらいに行
きました。
とよ君は寝そべったまま、寝室から私たちが来
たのをじっと見ていましたが、これまでのように
飛び出してくることはありませんでした。

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寝室から外を見ているだけ 本日の「とよ」


クマの冬ごもりというのは、カエルの冬眠
などのように完全に眠ってしまうものではなく、
あくまでこもっているだけで、意識もあり、
冬ごもり穴の中でごそごそと動いたりもします。

野生で大人になったクマを飼育してみたら、
無事に冬ごもりに入れたみたい!
うれしくなって、お掃除もやめ、みんなで
そっと帰りました。


獣舎の前の梅が、かわいい花をつけていました。
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お寺のスイレン鉢には厚い氷が張っていました。
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これからもお寺のみなさんと、「とよ」を見守っていきます。
「とよ」の保護飼育を温かく応援してくださっている全国の
みなさん、いつもほんとうにありがとうございます。

追伸(お寺からの情報)
1月22日ー太陽が運動場にあたっている時に、とよは外に出ていた。
1月23日ー終日、寝室から出て来なかった。冬ごもり中。高代寺、
現在雪。
(会員からの情報)
1月24日―寝室から出て来ず。冬ごもり中。高代寺昼12時30分
曇り時々晴れ。気温2度。プール凍る

まだかなと皆で待つ 「とよ」の冬ごもり  大阪府豊能町高代寺山頂

1月18日。プールの水替えに訪れる。

到着、午前10時。昨日の最高気温6℃。

なんと、とよが運動場に出ていない。

この時刻にまだ寝室で寝ているではないか。

私たちの話し声を聞いても、寝たまま耳を少し動かすだけ。

すわ!ついに「とよ」冬ごもりに突入か。

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しかし、水を運んできた車の音を聞くと、元気いっぱい飛び出してきて、またいつもの常同行動を開始。

あーあ、観測史上最高の暖冬だからなあ。

 

プールの水を全部落とす。

最近は、プールの中で糞をしなくなった。今回もしていなかった。

プールは谷川のように水洗トイレにならないことをやっと学習したのだろうか。

空っぽのプールに入ってどうして水がなくなったのかなと不思議そうな顔をして、きょとんとしている。

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新しい水を入れてやると、真冬だというのに、うれしそうに何度もプールに入って、ごくごくと水を飲んでいる。

冷たくないのかな。本当に「とよ」は水が好きだ。

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平成27年度の京都府のクマ捕殺数は40頭を超えた。

絶滅の恐れがあるクマなのに、いったいどういうことなのだろう。

1昨年は、「とよ」を元いた京都の山に放してやろうと、会をあげて取り組んだがかなわず、悲しかった。

しかし、もし、山に放していたら、目の前のこのクマの命は消されていた可能性が高い。

「とよ」を見ながら、何が「とよ」の幸せか、改めていろいろと考えてしまった。

 

寝室のドングリはほとんど減っていなかった。

もう、脂肪は十分たくわえたから、何もいらないのだろう。

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和歌山県の花子はどうかと思い、山田さんに電話した。

「例年なら、クリスマスごろに冬ごもりに入るのですが、今年はまだそのそぶりもありません」との答えだった。

やっぱり・・・

 

野生グマはどうしているのだろうか。

兵庫県森林動物研究センターに電話してたずねると、「12月末以降、目撃がほとんどなくなりましたから、暖冬であっても、冬ごもりに入っているんじゃないですかね」という回答だった。わからないことだらけだ。

 

「とよ」お世話係の人達が、「とよ」が冬ごもりに入れるようにとある作戦を立てた。

さて、その作戦とは?うまくいくかな。

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お世話隊のみなさん、今年もよろしくお願いします。

 

 

 

12月29日 今年度最終「とよ」飼育報告 冬ごもりに入る気配なし

多くのみなさんに応援してもらって、4月9日から高代寺とくまもりで始めた5才の野生グマ「とよ」の保護飼育。

今年、最後のくまもりお世話日となった12月29日の報告です。

 

①獣舎をきれいにお掃除してあげたいと、総勢11名の熊森会員が集まりました。

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獣舎裏で、責任者の諸注意を聞くお世話隊員たち

 

しかし、最近なぜか、「とよ」は、おいしい食べ物でつっても、寝室に入ってくれなくなりました。この日も、とうとう、入ってくれませんでした。

「あーあ。おそうじができないよ」

仕方がないので、獣舎の外からできる範囲でお掃除します。

 

②プールの水の確保問題が解決したと思ったら、次は、排水問題です。

 

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外から、プールの水を替えてやりました。「とよ」は、プールが本当に好きです。この日は、12月というのに、お世話に行っている間に5回もプールに入って体を沈め、お風呂みたいに水に浸ってうれしそうでした。(冷たくないのかな)

そして、突然上がってくるのですが、犬のように、ブルンブルンと体の水切りを一切しないのです。よって、獣舎の地面は、水浸しになります。プールの水は、ごそっと減っていく。(「あーあ」獣舎が、びちゃびちゃや。「とよ」がうれしそうやから、ええけどな)

この獣舎の床のコンクリートには、直径10センチぐらいの穴がいくつかあけられていて、水は、この穴から地面の中にしみ込むように設計されています。しかし、この獣舎の下が、たまたま分厚い粘土層であったため、水が抜けないのです。

 

どうしたら獣舎の水はけを良くできるか、いろいろ考えてはみたのですが、難題です。一応今は、「とよ」の足が濡れないように、木製のすのこやパレットを通り道に敷き詰めてやっていますが、この際、専門家に入っていただこうと思います。来年になりますが、排水に関して専門知識のある会員さんがおられたら、熊森本部にご一報願えませんか。

 

③1本の棒を介して、人間とのふれあいが始まった?

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自分から頭をコツンと棒にあてて、甘えたり楽しんだりしているように見える「とよ」。すぐ横にお世話の人がいる。

 

以前は、人間を怖がって寄せ付けなかった「とよ」ですが、この頃、変化してきました。まず、常同行動のスピードがスローになってきました。

常同行動の道中に、お世話の方が箒の棒を突っ込むと、トコトコと歩いてきてわざとその棒に頭をコツンとぶつけ、向きをくるりと変えて元来た道に戻ります。何度も何度も、まるで楽しんで遊んでいるかのように、この行動を繰り返します。自分のすぐ横に人がいるのに、威嚇もしません。1本の棒を通して、人間とクマが身体をふれ合わせることができるようになってきたのでしょうか。

 

④この日、獣舎に、「とよ」がここに来たいきさつや、クマの生態について書かれたパネルを、取り付けました。

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⑤獣舎にお正月飾り

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「とよ」の食べる量は減りました。糞も1日に5個ぐらいで、多い時の半分以下です。

寝室に厚い板を敷いて、わらをたくさん入れてやり、窓には風よけのシールを張るなどして、いつでも冬ごもりに入れるようにしてやりました。

丸々と太ったことだし、みんなで冬ごもりに入るのを期待しているのですが、この日、そのそぶりもありませんでした。

今年は、観測史上始まって以来の暖冬で、神戸市の12月の平均気温は10.8度でした。当分、冬ごもりは無理かな。

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木製パレットの上をうまく歩く「とよ」

 

「とよ」良いお年を!

 

2015年のブログは、これで最終です。

熊森は、現場に通っていろいろな自然保護活動をしています。

忙しすぎて、なかなかブログにまで手が回りませんでしたが、がんばりました。

1年間読んでくださって、ありがとうございました。

みなさんも、良いお年を!

 

新光風台のみなさんが、「とよ」のためにスーパーの店頭でドングリ集め→今冬分充足、感謝

「とよ」が冬ごもりするためには、大量のドングリが必要であることを知った大阪府豊能郡豊能町新光風台有志のみなさんが、11月初めからスーパーの店頭にドングリ集め箱を置いてくださいました。ご協力いただいたお店のみなさん、ありがとうございました。食料品を扱っているので申し訳ないが協力できないと言われたお店もありましたが、なんと、その代わり、店長さんの呼びかけで、従業員のみなさんがドングリを集めて下さいました。

 

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店頭の箱に、「とよ」の食べるドングリ、食べないドングリを写真で表示

 

公園に落ちているドングリをひとつひとつ拾い集めるのは、腰が痛くなる大変な作業です。みなさん本当にありがとうございました。熊森会員のみなさんも、ドングリを集めて段ボールに入れ、郵送してくださいました。おかげさまで、今年度、「とよ」がお腹いっぱい食べられるだけのドングリが一挙に集まりました。

 

「とよ」に早く与えてやろうと、ご自宅の庭の固い柿の実を採ってくださった方がおられます。「とよ」が食べないので、段ボールに入れたままにしておいたところ、熟れて赤く色づき柔らかくなっていました。これを与えてみると、よく食べました。熟した柿は好きなことがわかりました。

 

「とよ」がドングリばかり食べるようになって困ったことがあります。週1回木曜日のお掃除の時、えさでつって「とよ」を寝室に閉じ込めるのですが、これまでの餌では、寝室に入ってくれなくなったのです。「とよ」が、ドングリよりも好きなものはないのだろうかといろいろと与えてみたところ、見つかりました。ブドウです。寝室の餌箱にブドウを入れると、すぐ飛び込んでくれました。

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木にぶら下げたブドウを食べようと、2本足で立ちあがった「とよ」

 

元野生グマ「とよ」に、イギリスから訪問者

大阪府豊能町高代寺で保護飼育中の元野生グマ「とよ」(5才)オスに会いに、いろんな人たちが訪れて下さいます。

10月末には、なんとイギリスから、ひとりの女性が来てくださいました。昨年度、イギリスで、「とよ」を山に放獣してやってくださいというネット署名が立ち上がった時、署名された方の一人だそうです。

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フリッパさんの話を聞きながら作業する会員たち

 

彼女は、本当に動物たちを愛していて、これまで世界をまわっていろいろな動物園などに飼育改善の提案をされてきた方です。この日は、「とよ」にぜひ遊べるものを入れてやってくださいと提案されました。そして、世界のいろいろなクマ施設で使われているハンモックなど、クマが遊べるものをいくつか紹介してくださいました。

 

1週間に1回の「とよ」の糞拾いも、いっしょにしてくださいました。80~90個の大きな糞の塊がありました。以前は、1日に糞を2個していましたが、冬籠り前の食い込み期に入ってからは、1日に12個の糞をしていることになります。獣舎中、もう、糞だらけでした。

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糞の中のゾウムシ(中央の白いもの

 

「とよ」は、ドングリから出てくるゾウムシが大好きで、ぺろぺろ食べます。しかし、糞を見るとゾウムシは死んでいるものの、全く元のゾウムシのままで、何も消化された様子がありません。では、一体何のためにあんなに喜んでゾウムシを食べるのか。ほんとうに、ふしぎです。

柿を食べた後の糞も、まるで食べる前の柿と同じじゃないかと思ったことがあります。

山の実りゼロの凶作年に、クマがギンナンの実を食べて、そのまま出しているとしか思えない糞をいくつか見たことがあります。

ある大学生が、同じことに疑問を持って、リンゴを食べた後のクマの糞を口の中に入れてみたそうです。そうしたら、糖分がきれいになくなっていることがわかったそうです。

食べる前と出てきた糞が、見たところ同じでも、クマは何かを吸収しているのでしょうか。わからないことでいっぱいです。

 

別れるときにイギリス人の女性に感想を聞くと、「今日一緒に作業してみて、くまもり協会の皆さんが、「とよ」に深い愛情を持って接していることがわかった。とてもうれしい。床がコンクリートではなく土であることや、プールがついているのはとても良いこと」と、喜んでおられました。

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プールが大好きな「とよ」

 

さっそく、後日、まず、天井からタイヤをぶら下げてみました。

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今のところ、「とよ」が、タイヤで遊んでいる気配はありません。

 

 

「とよ」がリンゴやカキにそっぽ、ひたすらクリとドングリを1日に10キロ

やはり野生のクマはリンゴやカキより、シバグリやドングリの方が好きなようです。

10月初め、会員のみなさんから送っていただいたクリや落葉広葉樹のドングリ30キロを、獣舎の運動場に山積みにしてみました。

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もちろん大好物のカキ、リンゴ、バナナ、クマフードもこれまで通り寝室の引き出しに入れておきました。

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4日目に行くと、30キロのクリとドングリが、殻だけになっていました。

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クリ、クヌギ、アベマキは、完全に殻だけ マテバシイのドングリ(中央ロケット型4つ)は食べていない

 

これまで、あんなに喜んで食べていたカキやリンゴ、バナナ、クマフードには、まったく手を付けていませんでした。

 

お寺の副住職さんのお話では、とよは7月の末か8月の初めころから、急に食欲が旺盛になって、「あれっ」と思ったそうです。

クリやドングリ等が届くようになってからは、そればかり食べ続けているそうです。

 

果樹の方がおいしいのでクマが山から出てくるようになったと、以前大学の先生たちが発表していましたが、とよに関しては間違いであることがわかりました。冬籠りするためには、おいしければいいのではなく、クリやドングリの成分が必要なのだろうという人もいます。良くわかりません。

 

しかも、とよは、去年の9月、その年に初めて入手できた常緑広葉樹のドングリであるマテバシイのドングリを与えると喜んで食べたのに、今年は食べません。

クヌギ・アベマキ・コナラの落葉広葉樹のドングリしか食べません。

ふるさとの冷温帯の落葉広葉樹林で母に教えられたドングリを、食べているのでしょうか。

 

大量にドングリを食べたからでしょう。獣舎内を拾って歩くと、20キロ位の大量の糞をしていました。表面が黒いのは3日前、茶色いのは2日前、白っぽいのは1日前の糞のようです。

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とよは毎日10kgほどのドングリを食べ続けています。
コナラ・アベマキ・クヌギ・クリを集めています。
熊森本部までお送りくださると嬉しいです。

ツキノワグマ「とよ」の動画

今春から、大阪府豊能町高代寺で、お寺と熊森が協力して保護飼育している野生グマの「とよ」(オス5才)です。

(1)常同行動

きけるものなら、「とよ」に、どうしていつも同じところを行ったり来たりしているのかたずねてみたいです。

人が誰もいない時は、していません。

https://youtu.be/yVzTODtg254

(2)水浴び

「とよ」は水が大好きです。1日に何回もプールに飛び込んで、水を飲んだり体をひたそうとしたりしています。

山上の獣舎なので、山の湧き水しかありません。どうしたらもっとプールの水量を増やしてやれるかが、私たちの今1番の課題です。

https://youtu.be/IzJ343817Q0

 

(3)ドングリ食べ

秋になって、クリやドングリが届き始めました。「とよ」は、これまで食べていたものは食べなくなって、今は、クリとドングリだけをひたすら食べ続けています。殻をうまく外して食べます。

https://youtu.be/Xv5oIpj1pQg

「とよ」のエサにコナラ・アベマキ・クヌギ・クリを集めています。
マテバシイは食べませんのでお気をつけください。
よく乾燥させて、本部までお送りくださると嬉しいです。

 

 

 

 

求む 「とよ」のプールの水入れ隊

「とよ」のお世話で今の所一番大変なのは、プールの水かえです。どういうわけか、「とよ」は、プールの水をうれしそうにごくごくと飲む一方で、泥足でプールに入ったり、水中で糞尿をしたりするのです。これでは、すぐに水が汚れてしまいます。

もしかしたら、クマは谷川に入るのが大好きですから、自然界では、上流を向いて水を飲みながら、谷川の中で糞尿をしているのかもしれません。まさに清潔な水洗トイレです。自然界ではこれでいいのですが、獣舎のプールの水は流れていないので困ります。「とよ」も、なぜプールの水は流れないのか、もしかしたら理由がわからずに悩んでいるかもしれません。という訳で、週1回は最低限、プールの水かえが必要です。

しかし、獣舎のある場所は山上ですから、水道がありません。いくつもの20リットルのポリタンクいっぱいに水を入れて(=20キログラム)車に乗せ、獣舎近くに車を止めて、ポリタンクをプールまで運び、水をプールに移します。水は重いので、高齢者や女性が多いボランティアのお世話隊にはきつすぎます。いろいろと代替案を考えたのですが、なかなかいいのが思いつかず、ついに、プールの水入れに関しては、本部の若い職員たちが担当することになりました。

 

9月30日に行った職員は2名ですが、途中でクマを見に来ておられた若い男性が手伝ってくれました。それでも、プールを満タンにするのに、3人で取り組んで4時間かかりました。

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満タンになったプール

 

くまもり本部職員も最低一人は出ますので、何人かの方に、当分、プールの水入れボランティアを手伝っていただけないでしょうか。満タンにするのは大変ですから、出来るところまでで結構です。本部としては、タンクで水入れをする一方で、いい対策がないか考え続けていきます。

 

この日、とよは、水替えをする前の汚れた水のプールに、長いこと何回も入っていました。本当に、クマは水が好きなんだなあと思いました。

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この日担当した二人です。

獣舎の裏の柿の木に、実がびっしりと付いていましたが、弱いシブ柿でした。「とよ」は口に入れてから、いったんあわてて吐き出し、その後、再びゆっくりと食べてしまいました。

 

9月18日伊丹市いきもの講座3回目、「とよ」に会いに行きました!

兵庫県伊丹市の市民講座第3回目は、大阪府豊能町高代寺のくまもり熊保護施設に、受講者の皆さんをご案内しました。

 

 

能勢電鉄のときわ台駅から約3キロの道のりを植物を見ながらゆっくり歩いていただきました。

道中、曼珠沙華やホオノキ、クズなどについて説明をしました。

途中、スギ、ヒノキの人工林になっている所もあり、受講生の皆様にも天然の森と人工林の違いを見ていただくことが出来ました。

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高代寺に到着。副住職さんが、とよを飼うと決めてくださった時のお寺の人達の心境や、とよの行動の変化などユーモアたっぷりにお話くださいました。

とよは獣舎に入った最初の頃、高いところまで登って脱出口はないかとよく探し回っていたそうですが、最近はもうそういうことはしなくなったということです。

最初の頃は、エサ入れ引き出しに餌を入れている間、とよは離れて待っていましたが、最近は、引き出しを入れ終わらないうちに餌箱に手が伸びてくるようになったそうです。人間に慣れてきたのかもしれません。

みなさんに、えさのブドウやりを体験して頂きました。「とよ」は、大勢の人が来たにもかかわらず、終始穏やかにしていました。

「思ったよりも小さいな」「かわいいですね」など、参加者のみなさんも笑顔でご覧になっていました。

今回のコースは、高代寺山頂までの道のりで様々な植物が観察でき、山頂では「とよ」を見学できる楽しいハイキングコースです。

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みなさんも、ぜひどうぞ。訪れて下さい。

9月10日 アベマキとクヌギのドングリが待ち遠しい大阪の「とよ」

長野市の宮澤先生によると、7月下旬から8月上旬のある日、カレンダーでも持っているかのように、毎年そのクマ固有の日から、突然に冬ごもり前の食い込みが始まるそうです。そして、いったんスイッチが入ると、朝から晩まで食べ続けようとするということです。冬ごもりをさせないような飼い方だと、食い込みさせる必要はありませんが、私たちは「とよ」を冬ごもりをさせてやりたいと思っているので、秋にはたくさんドングリを与えてやりたいです。

 

もうすぐ、マテバシイのドングリが落ち始めますが、去年試したところ、なぜか、「とよ」はマテバシイは食べません。(注:枝についた青いマテバシイは1度食べました)クマの生息地にないドングリだからでしょうか。アベマキかクヌギのドングリでないとだめなのです。アベマキとクヌギのドングリが落ちるのはまだまだ先です。待ち遠しいです。今年はその他のドングリも食べるかどうか試してみたいと思っています。

 

9月10日のお世話日には、7名が参加しました。

寝室のエサ入れ引き出しを引き出すと、いつものごとく、水も食料も空っぽになっています。健康です。今日の食料第1弾は、バナナとモモです。水と食料で誘導して「とよ」を寝室に閉じ込めてから、獣舎のお掃除です。

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糞を取ってから、すのこをプールできれいに洗ってやりました。

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その後、プールを洗って、きれいな水を入れてやります。

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今日は初めて、寝室の屋根に積もった落ち葉の掃除もしました。秋になってきたことを感じます。

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ドングリの代わりに、「とよ」の大好きなクルミをあげることにしました。

 

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常動行動をする場所に、洗ったすのこを敷いて、お掃除完了。

 

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このメンバーでお世話しました。(クマ用のプールです)

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最後に、「とよ」を運動場に出してやります。

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「とよ」はいつものように、獣舎の東端を行ったり来たり、常動行動を開始です。

そのうち、じっと止まったので、わたしたちは、常動行動が終わったのかと期待しました。

しかし、よく見るとオシッコをしていました。

早く常動行動を卒業してほしいです。

でも、最近は、お世話に行った私たちと目を合わせるようになってきたので、「とよ」も少しずつ人間に慣れてきたなと感じます。

いつか、見つめ合ってお話ができるようになるといいな。

 

この国に、こんな魅力的な動物が棲んでいたなんて。日本に生まれて本当によかったと思います。

いつものことですが、参加者一同、「とよ」を観察することによって癒され、満足感いっぱいになって家路につきました。

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