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2016-12-02

兵庫県選出の関環境副大臣に熊森本部が訴える

11月26日夕方、神戸市須磨区の事務所で関芳弘環境副大臣(衆議院議員)にお時間を取っていただき、本部会長・副会長ら4名で70分間、話を聞いていただきました。

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関芳弘環境副大臣須磨事務所にて

 

<熊森の主な訴え>

 

・1999年の地方分権一括法案で、野生鳥獣業務が環境庁(当時)から都道府県におろされたが、完全に地方に投げてしまうのではなく、大事な時は国である環境省が指導力を発揮してほしい。

 

・環境省基準では、クマは成獣800頭が安定個体群となっているのに、兵庫県は幼獣も含めて800頭で安定個体群としている。変えるのであれば、その根拠をあきらかにするよう指導してほしい。

 

・野生鳥獣の生息環境である森林が戦後の拡大造林などで大荒廃している。自然林の下層植生が消えたことを全て物言えぬシカのせいにするなど、研究者を名乗る者が自然を知らなさすぎる。

次世代の水源の森を確保するためにも、国会議員として、奥山全域・尾根筋、山の上3分の1、急斜面、沢沿いを、スギ・ヒノキの単一造林から自然の広葉樹林にもどすよう法整備に乗り出してほしい。

 

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訴えを終えて、関芳弘環境副大臣と笑顔の記念撮影

 

関環境副大臣は、私たちの訴えに真摯に耳を傾けて下さり、いろいろとアドバイスしてくださいました。熊森一同、大感激でした。

この後すぐに、幾つか動いてくださったようで、感謝でいっぱいです。

これからもいろいろと相談に乗っていただこうと思います。

積雪に備えシカ防除網降ろし 参加者募集中

熊森本部では、「いきものの森活動」いう名で会員のみなさんなどからボランティアを募り、月に2回ほどのペースで本部職員指導の元、広葉樹植樹地の手入れやスギ・ヒノキ人工林の間伐などのフィールド活動を実施しています。

 

12月1日には、兵庫県の奥地の急斜面にある熊森植樹地でシカよけネットを外し、積雪時に雪の重みでシカよけ柵が倒れないように、雪に備える作業をしていただきました。こうしておかないと、下の写真のようになり、雪がとけた春先に、シカに苗木の新芽を食べられてしまうということが起きます。

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雪で倒れたシカよけ柵 2015年3月29日撮影

まず、今秋の植樹地のネット外しからやりました。

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これで、雪対策完了

次は、2014年の植樹地です。

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(ネットを外す前)

 

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(ネットを外した後)

まだ少し葉が付いている苗木もありましたが、苗が大きく育っているので、今シカが来ても、もうシカの口が届かないと思います。(そうあってほしいです)

今回は、先日ボランティアツアーで熊森協会に来てくださった方が、初参加してくださいました。

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ボランティアに支えられている熊森の森林再生活動

 

この方は、「緑いっぱいと思っていた山がまさか人工林だったなんて。これまでの自分の山に対する常識がすべて覆りました」と言われ、帰りに会員になってくださいました。これからも、ボランティア活動に参加していただけるそうで、うれしいです。

 

今年最後のいきものの森活動は12月4日(日)です。

新たにご参加いただける方で、ボランティア保険にまだ加入していない方は、12月2日の15時までにご連絡ください!

本部 狩猟期間中、兵庫県クマ生息地をパトロール

明治になるまでの1200年間、殺生禁止令が出ていた日本では、狩猟を監視する森林保安官や密猟監視人等の制度がありません。

兵庫県には全県で48人の鳥獣保護管理員がいて、週2回見回りをしているそうですが、かれらは100%ハンターですから、身内には甘くなるのではないかと心配です。

これまで彼らが摘発した狩猟免許取り上げにいたる違反行為がどれくらいあるのか、兵庫県に質問中です。せめて、鳥獣保護管理員の半数は、非ハンターが占めるべきでしょう。

 

熊森本部では、狩猟期間中、違反行為が行われていないか、微力ながらクマ生息地をパトロールしています。

 

今年は山の実りが悪いだけではなく、多くの集落で、柿も不作です。自動撮影カメラには、実のついていない柿の木に登って実を探し、あきらめて降りるクマの映像が撮れていました。

しかし、中には良く柿が実っている集落もあり、どういうことなのか不思議です。ある集落で、持って行った道具を使って、クマがやってこないように残っている柿の実をもぐことを申し出ると、住民の方が喜んでくださいました。

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はしごをかけて、残された柿の実を50キロほどもいだ場所。もいだ実は本部スタッフが全部、山に持って行きました。

 

●あるハンターの声

今年、クマ狩猟の許可を取ったハンターの多くが、積極的にクマを獲りたいと思っていない。シカ・イノシシ猟で、もしクマに出会ったら撃てるようにしておこうという程度だ。猟期が始まったら、シカもクマもどこかへ消えてしまう。

 

●住民の声

Aさん:今年は、柿の木にたくさんクマが来た。10月末がピークだった。今年は柿の実りが悪かったから、2,3個しか実がついていない木にもクマが来て、柿の木を転々と登って実を食べているような感じだった。

 

Bさん:まだ雪がないので、ハンターはこの集落には来ていない。雪が積もったら動物の足跡をたどって追っていけるので、やってくる。

 

Cさん:この集落では、2010年にクマがたくさん出没したことがあったので、集落の中の柿の木をすべて伐採した。それ以降、集落内にクマが入ってくることはなくなった。集落の周りの山側には柿の木があって、たまに枝が折れているものを見かけるから、クマはそこには来ているのだと思う。今年はクマの出没が多いとは知らなかった。山に食べるものがないんだろう。今年は柿の成りが悪い。スーパーで柿を買っても、値段が高い。

 

●兵庫県森林動物研究センターの方

誤捕獲されたクマは、どれもまるまると太っていますよ。

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