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2017-06-01

7月2日 第6回日本奥山学会研究発表会 <聴講者募集中!>

記念講演:日本の天然林をどう守るか・・その法的手段を探る

講師:市川 守弘氏 (弁護士)

日時:2017年 7月2日(日)13時~17時

場所:関西学院大学 法科大学院 講義室(兵庫県西宮市上ケ原一番町1−155 )

定員:80名 資料代:500円(奥山学会員は無料)(学生無料)

 

日本で天然林を保護をするために必要な法的手段とは?違法伐採、過剰伐採に対する住民訴訟等の過去の事例より、国際環境法からのアプローチの可能性も含めてお話し頂きます。えりもの森訴訟、やんばる訴訟など自然保護訴訟を数多く手がけてこられた先生のご講演です。是非ご参加ください。

チラシ

 

昨年度第5回日本奥山学会発表会会場のようす

於:関西学院大学 法科大学院 講義室

5月23日 本部、人身事故報道を受け、お見舞いと事故調査に現地へ急行(兵庫県香美町)

朝日新聞デジタルニュース5月22日23時

「クマと倉庫で鉢合わせ 64才女性 足かまれる」

 

熊森本部職員は、翌朝ただちに西宮市を出発し、負傷された方へのお見舞いと事故調査のために現地に駆け付けました。

 

現地は、兵庫県北部のクマ生息地の山あいにある集落で、高速を使って片道3時間の距離です。

本当は、もっと会を大きくして、全国でこのような体制を組みたいと願っています。

なぜなら、わが国では負傷された方へのお見舞いは皆無、クマ保険なるものも存在しません。

たとえお見舞いの言葉を掛けるだけでも、させていただけたらと願っています。

事故が起きた、スギの人工林と田畑の境にある農機具小屋

 

負傷された方に現場を案内していただき、事故当時の様子をお聞きすることが出来ました。

『5月22日の午後2時ごろ、農機具小屋にホースを取りに入ったところ、暗い小屋の奥からの視線を感じて見上げると、クマがこっちを見ていた。

クマとの距離は3mくらいしかなかったと思う。その瞬間、クマが飛び出してきて、私を突き飛ばした。

1m~2mくらい飛ばされた後、クマは私に飛び乗ってきた。

クマの大きな顔が目の前にあった。クマは、私の太ももにかみついた。

その時、クマが小屋から飛び出した衝撃で、足踏み脱穀機が飛び出し、斜面をものすごい音を立ててゴロゴロと転がってきた。

この音にびっくりしたのか、クマはとんで逃げていった。』

 

軽傷でしたが、本当に怖かったと思います。心からお見舞い申し上げます。

 

この後、この場所及び周辺にクマを誘引するものがないか探し回りましたが、全く見当たりませんでした。

糞も探し回りましたが見つけられませんでした。クマはこの小屋で、単に休憩していただけなのかもしれません。

 

この地区で人身事故が再発しないように、お会いできた方々に、クマがいるかもしれない場所に行くときは必ず音のするものを携帯するか大声を出していただくこと、生ごみなどの誘引物を外に置かないようになどお伝えして歩きました。警察官もパトカーで巡回し、住民に注意を呼びかけてくださっているようでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事故現場の周囲

 

 

この後、現地には、兵庫県行政によって、クマ捕獲罠が設置されました。もしかかれば、100%の殺処分が待っています。

 

 

人間を負傷させたクマだから生かしておけないということなのでしょうが、同じ状況が起きたら、他のクマも同じことをする可能性があります。

 

宮澤正義先生によると、クマはその臆病さゆえに、人間を察知すると自分からさっと逃げる。

しかし、12メートル以内の距離で出会ってしまうと、人間から逃れられないと判断し、人間を前足ではたいたり人間に噛みついたりして攻撃し、人間がひるんだすきに逃げようとする習性を持っているということです。クマに人を襲う習性はありません。

共存するには棲み分けが必要です。

 

20年前、この地域で熊森の森山会長は当時の町長さんといろいろ話し合いました。

町長さんが、「クマもサルも、うちの町民だ。いて困ったことなど1回もない。ただ奥の国有林がスギの人工林にされてから、動物たちが山から出て来るようになった。これは困る。もう一度、あの山を自然林に戻して、動物たちが山に帰れるようにしてもらえたらありがたいな」と言われたそうです。(注:人工林は今も当時のままです。)

 

当時、NHKテレビが取材に来て、「クマって怖いでしょう」と、町長さんに何度か声をかけておられたそうです。しかし、町長さんは、何回聞かれても、「クマなんか何にも怖くない。やさしい生き物じゃ。ずっと共存してきた」とばかり言われるので、取材していた人は、「怖いと言ってくれないと、番組にならないよ」と言って、取材をやめてしまわれたということです。

 

そんな町での人身事故。胸が痛みます。

 

クマ生息地に住む狩猟歴40年の兵庫県の猟友会副会長さんによると、元々、兵庫県の猟師でクマを獲りたい猟師など一人もおらんということです。

なのに、兵庫県は、山の中にいるクマを狩猟をするように、狩猟者に呼びかけています。こんなことは、絶対にやめてほしいです。

クマはいっそう人間を恐れるようになり、人身事故が多発するようになると熊森は思います。みなさんはどう思われますか。

 

 

 

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