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2017-12-27

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ご迷惑をおかけしています。

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12月25日 国・県・山主の3者による分収造林地、麻生林215ヘクタール 、55年契約を満期終了

くまもりのトラスト地である滋賀県高島市にある麻生林は、これまで211ヘクタールの広さでしたが、今年11月13日に、麻生林内に残されていた 他人名義の分収造林地4ヘクタールを買い入れたため、総面積が215ヘクタールとなりました。

 

真ん中の赤線内は他人名義(以前)    赤線内すべてが麻生林となる(現在)

 

熊森は、奥山に大量に造られた伐り出しも不可能な分収造林地(山主が山を提供し、国が費用を出し、県が造林してスギ・ヒノキの人工林を育てる。55年後、育った材を搬出し、もうけを、国:県:山主=5:1:4で山分けするシステム)を、保水力豊かで生物の多様性にあふれる自然林にもどそうと、10年以上も前に決意しました。(すばらしい自然保護活動です。)

 

世の山主さんたちにくまもりの後に続いてもらうため、さっそく、モデルとする分収造林地を購入しようとしました。

 

しかし、国は、全山主に分収造林契約をさらに30年延長してもらう方針を打ち出してきました。

なぜなら、材の需要が低迷しており、現況では材を伐り出したところで、経費を差し引くと赤字となり、収入が見込めない山がほとんどだからです。

 

熊森が分収造林地を購入するために国が出してきた条件は、分収造林契約に30年延長の印を押すことでした。

 

印を押してしまうと、自分の山であっても地上権を失います。

それでは、この後30年間、「林を森に戻す活動」ができません。

当然、熊森は分収造林契約30年延長を断りました。

 

その結果、山主さんから山を買うことができませんでした。

 

仕方なく、熊森は、山主さんの会社である麻生林業を買収して、分収造林地の山主となり、分収造林契約の中途解約を願い出ました。

すると、国は、これまで分収造林地の整備に掛けた費用を全額返せという目が飛び出すような高額のお金を、熊森に要求してきました。

そんなお金を完全民間の自然保護団体が出せる訳がありません。

熊森は、ひたすら、前、そして、前々の山主から引きついだ分収造林55年契約の満期日が来るのを待つしかありませんでした。

 

こうしてこの度、麻生林215ヘクタールの分収造林55年契約の満期終了を迎えたのです!(おめでとう)

 

本部スタッフと滋賀県支部スタッフは、ここに至るまでに使った大変な時間とエネルギーを思い返し、今、感無量です。

これで、麻生林の地上権は、山主である私たちの手に戻りました。

 

しかし、契約では国はスギを皆伐して分収後、山主に山を返還することになっていますが、山にはまだ木がびっしりと植わったままです。

麻生林だけではありません。

周りの山を見回しても、このあたりの材は九州などとは違って、全く動いていません。

山は放置され、大雨や台風の度に、山の斜面や林道がどんどん崩れていっています。

 

こんなご時世ですから、契約違反だと国を責める気など熊森にはありません。

ただ、今のままだと、全立木が、国・県・山主の共有物となって残っているのです。

この状態では、熊森には、人工林のスギを伐る権利がありません。

 

ミツバチやクマが棲めるような豊かな森に戻すために買った山です。

分収造林契約は満期終了しましたが、この後のことを、国・県・熊森で今、真剣に話し合っているところです。

動きがあれば、また、みなさんにお知らせします。

 

分収造林契約の30年延長にまだ印を押しておられない山主さんは、熊森の後に続いてほしいです。

奥山は、広葉樹の巨木の森に戻していきましょう。

動物たちのために!、次世代のために!

 

 

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