くまもりHOMEへ

ホーム > アーカイブ > 2020-06

2020-06

いよいよ熊森チャリティTシャツ販売開始です!~7月5日まで!

6月29日~7月5日の1週間、ネット限定販売です。

購入はhttps://jammin.co.jp/から!

さっそく、スタッフでチャリティTシャツを着てみました!

JAMMINさんは社会に問題提起をしているNPO団体と提携することで社会問題を身近に感じてほしいという理念で活動されている会社です。

豊かな森を守り、クマをはじめとする全ての生きものと共存をめざす、熊森の思いがつまったデザインのTシャツをつくってくださいました。

購入をいただければ、1枚につき、700円が当会のクマとの共存のための活動に寄付されます。

英文メッセージは「野生生物と森を救え、それらは将来、あなたたちを救うことになる」という意味で、熊森の伝えたいことが込められた素敵なメッセージです。

このTシャツをきっかけに日本熊森協会を知り環境問題全体に関心を持つ人が増えることを願います。

 

熊森の活動紹介ページもぜひご覧ください!

Tシャツの販売に合わせて、ジャミンさんのHPで熊森の活動についての室谷会長のインタビューを紹介しています。すべての生きものとの共存をめざす、私たちの思いをとても上手にまとめてくださっているので、ぜひ、ご覧いただきたいです。

https://jammin.co.jp/charity_list/200629-kumamori/

 

シェア・ツイートするだけでチャリティになります!

活動紹介ページの一番下にある「シェア・ツイートでチャリティ」の部分から、フェイスブックやツイッターでシェアやツイートしていただくだけで、1階につき10円が寄付されます。たくさんの方に活動を広めていただくことにもなりますので、ぜひ、シェア・ツイートください!

活動紹介ページ(https://jammin.co.jp/charity_list/200629-kumamori/)一番下でシェア・ツイートしていただくだけでチャリティになります。

 

事務所前にて、ジャミンさんTシャツを着て。原寸大とよ君と。

Tシャツだけでなく、スウェットやバッグなどありますので、ジャミンさんのショップページで色々ご覧ください!

https://jammin.co.jp/shop/

 

短期間での販売になります。気に入られた方は、ぜひ、この機会にお買い求め下さい!

会報103号を発送しました!

新型コロナウイルス緊急事態宣言は解かれたものの、まだ元通りの日常とはいかない日々が続いています。そんな中、ボランティアの皆さんのご協力で会報103号の発送作業が26日から本格化しました。マスクを着用しながらの作業です。103号は会員の皆さんのお手元に間もなく届くはずです。

 

今号は新潟県南魚沼市の親子グマ3頭を5月に放獣した特集記事をはじめ、山林へのメガソーラー建設問題で企業と闘っている地域の方々にどうやって建設を阻止するかを伝える内容など、森林保全・野生動物保護の最新情報が目白押しです。

 

くまもり通信は会員になっていただければ、年4回届きます。ご入会はこちらから(年会費1000円から会員になれます)。
http://kumamori.org/membertypes/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熊森Tシャツを作成・販売して下さるJAMMINさんのデザインを表紙に使用しております(クリックで拡大)

 

<くまもり通信 103号 目次>

・巻頭言 希望をもって、前へ!  室谷悠子会長

・コロナ禍でも密にならずに熊森を広める方法があります!

・特集 親子グマ無事山奥に自然放獣

・署名 集めよう! 罠規制2万人署名

・特集 森林破壊型メガソーラー建設阻止へ

・森林環境譲与税で広葉樹林化を要望

・顧問のページ 未来永劫に続く微生物と人との攻防戦

石弘之先生

・新支部長挨拶 埼玉県・長野県・京都府

・支部活動報告 滋賀県支部

・太郎と花子のファンクラブ&とよファンクラブ

―――

 

前号はコロナ拡大時で本部職員のみの少人数での作業でしたが、今回は2日間多くのボランティアの皆さんにご協力いただき、とてもスピーディーかつスムーズに作業を進めることができました。お手伝いいただいた皆様、本当にありがとうございました。

初めてボランティア参加された方も数人おられ、本部スタッフと会話が弾んで終始和やかな雰囲気でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

密にならないように、発送作業。

 

 

 

 

期間限定!ジャミンさんによる熊森チャリティーTシャツ、6月29日から1週間のみ、ネットで販売!

熊森チャリティーT シャツが6月29日から発売されます!

6月29日~7月5日の1週間、ネット限定販売です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Tシャツ3,500円 Tシャツ以外にもパーカーやカバンが用意されています。

 

絵柄は、熊森のためにプロがデザインしてくださったものです。

(クリックで拡大されます)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クマ達の体には様々な植物や動物の絵が描かれており、全生物が共存していることをイメージしています。

英文メッセージは「野生生物と森を救え、それらは将来、あなたたちを救うことになる」という意味です。

 

2020年の南魚沼親子グマ放獣記念になりそうなデザインですね。

 

デザインももちろんですが生地にもこだわりがあり、色落ちせず手触りの良いものになっているそうです。

事前販売してもらった本部スタッフとしては、Tシャツが届くのが今からとても楽しみです。

京都発チャリティー専門ファッションブランドJAMMIN (ジャミン)は、チャリティー先の持つビジョンやストーリーを元にデザインしたT シャツなどの製造販売を扱う会社です。この度、チャリティー対象に熊森を選んでくださいました。

この収益金の一部は、クマと人とが共存するための活動資金である「くま保護基金」に入れていただけます。

 

JAMMINさんは社会に問題提起をしているNPO団体と提携することで社会問題を身近に感じてほしいという理念で活動されている会社です。このTシャツをきっかけに日本熊森協会を知り環境問題全体に関心を持つ人が増えることを願います。

 

 

今回のデザインを作成するにあたって担当の方が話を聞きたいということで、室谷悠子会長が3度にわたってZoomでインタビューを受けました。インタビュー時間を合計すると6時間ほどになるかもしれません。おかげで日本熊森協会の理念や理想をしっかりと踏まえたデザインを作っていただくことが出来ました。

 

最初は一匹のクマのデザインだったものに子熊を追加してもらうなど色々お願いをしましたが、快くかつ手早く対応してくださりこれぞプロの仕事だなあと職員一同感服しております。

 

6月下旬送付予定の会報「くまもり通信」の103号表紙にデザインを使わせていただきたいとお願いした時も快くOKしてくださっただけではなく、綺麗な画像をわざわざ送ってくださるなど、常にJAMMIN職員さんの優しい人柄が感じられました。

 

短期間での販売になります。気に入られた方は、ぜひ、この機会にお買い求め下さい!

 

購入はJAMMINさんのHPから↓↓↓
https://jammin.co.jp/
※熊森の記事掲載&Tシャツ販売は6月29日からです。

新潟県南魚沼市の親子グマ放獣報道に関して

南魚沼市が昨年12月に捕獲した親子グマを、今春、南魚沼市の山に放獣することは、南魚沼市の了承を得て、当協会と南魚沼市がずっと共に進めてきたことです。

 

しかるに、6月17日、新潟県のテレビニュースで、当会が5月上旬、新潟県南魚沼市の奥山に親子グマ3頭を放獣した件について、誤解を生むような報道がなされました。

 

放獣に至った経緯を、以下の通りみなさまにきちんとご報告しておきます。

 

昨年、12月9日、南魚沼市の診療所の縁の下で冬ごもりに入ろうとしていた親子グマが捕獲され、殺処分されそうになっているところへ、当会本部職員が駆け付けました。

この年、新潟県では生息推定数の58%にものぼる大量のクマが捕殺されており、クマと共存するためには、非捕殺対応に変えていただかねばならないと当会が判断したからです。

 

この親子グマに関しては、母グマが痩せすぎていたため、冬ごもり中に死亡する恐れがありました。そこで、当会でいったんこの親子グマを保護し、来春、山に放獣したいと申し出たところ、南魚沼市も了承されました(これについては、南魚沼市からも同じ旨の報道発表がなされています)

 

たくさんの方のご協力のもと、親子グマは安全な飼育環境の中、健康な状態で無事に冬を越すことができました。冬の間、当会は、放獣計画を提出するなど南魚沼市と放獣計画について協議をしてきました。

 

奥山の雪解けがはじまる4月に入り、放獣の準備のため当会職員が現地調査を行い、山にクマの春の食糧が十分にそろっていることを確認し、より詳細な放獣計画を提出しました。

 

南魚沼市の担当者からは、林道の除雪は南魚沼市でやりますから、放獣は熊森さんでお願いしますと言われていたため、準備万端整え、市からの放獣実施日の連絡を待っておりました。

 

南魚沼市は、放獣へ向けて調整しているようでしたが、具体的な放獣の日程が決まらないようで、時が経過していきました。

 

当会は、地域にとって最も安全にクマを放獣できるのは、バッコヤナギの花やブナの芽など山にクマたちの春の食料が豊富に出そろい、緊急事態宣言下で登山や山菜採りに入る人が少ない今しかないことを何度も市にお伝えし、あの手この手で放獣実施日の指定を催促し続けましたが、まだ日が決まりませんというお返事が続きました。

 

狭い檻の中での3頭の暮らしがもはや限界であることや、5月に入り、ほぼ密閉状態の保冷車の中が30度を超える状態となり、クマたちがいつ熱中症になってもおかしくない状況になってきたという報告を現場から受けたため、これ以上、放獣を遅らせることができないと判断、やむを得ず、当会の方で急遽、奥山に親子グマを放獣、その後、すぐに南魚沼市に報告をさせていただきました。人にとってもクマにとっても、最も安全に放獣できるタイムリミットでした。

 

公表が遅くなったのは、南魚沼市に公表の仕方について協議を求めていたのにもかかわらず、1か月近く待っても、とうとう市からのお返事がなかったからです。

 

親子グマは人慣れしないように保護しておりましたので、放獣の直前段階でも、人に対し強い警戒感を持っていました。このような場合、飼育グマを山に放しても、人間の所には帰ってこないことが、過去のいくつもの実験例から確かめられています。人間の所に戻ってくるのではないかというのは人間の思い込みにすぎません。

 

この親子グマも予想通り、人間の所には戻って来ませんでした。

市に提出した放獣計画にのっとって当会職員が、放獣後1週間、現地をパトロールし続けましたが、親子グマはもはや影も形もありませんでした。

今頃は、奥山の広い山野を駆け巡っていることでしょう。

 

不自由な狭い檻の中になど、二度と戻りたくないのだろうと思います。

 

このせまい檻の中で5か月間も耐えた親子グマ

 

 

 

 

 

 

 

徳島県南部で新たに那賀・海部・安芸大規模風力発電計画 みんなで意見提出を!6月23日締め切り

徳島県では山の命である尾根筋に大規模な風力発電施設を作る計画が次々と出されており、多くの人々が故郷の山を守るために反対しています。

徳島県天神丸風力発電事業計画(オリックス株式会社)の予定地を初視察(2018年7月26日くまもりブログ参照)

 

熊森は風力発電に反対しているわけではありませんが、取り返しがつかないまで山を大荒廃させてしまう尾根筋への風力発電は認められません。水源の森を失い次世代が困ります。山のすべての生き物たちが被害をこうむります。

 

 

この度、徳島県南部でまたしても、山の尾根筋に大規模な風力発電施設を造る計画が持ち上がりました。

 

那賀・海部・安芸風力発電事業計画(那賀・海部・安芸風力発電合同会社)

計画地は、徳島県南部の那賀町、海陽町、高知県馬路村の3つの自治体にまたがっています。

現在、環境配慮書が公開されています。

クリックすると、計画の環境配慮書が縦覧できます。縦覧期間は6月23日(火)迄です。

事業者が意見を募集しています。

住民でなくても意見は出せます。

とにかく、一人でも多くの人が環境配慮書を読んで意見を出すことが大切です。

可能な方は、ぜひご協力ください。

 

【意見書の送付先】
〒100-0005 東京都千代田区丸の内三丁目1番1号
JAG 国際エナジー株式会社 エネルギー開発部 中橋宛

【意見書の提出期限】令和 2 年 6 月 23 日(火)〔当日消印有効〕

意見書のダウンロードはこちら

 

 

以下は、熊森が作成した資料です。参考になさってください。

 

<那賀・海部・安芸大規模風力発電計画について>

風車は、ローター部も含め136~161mもある巨大なもので、1基あたりの発電出力は約3200kw、山の尾根筋までに工事用の広い道路をつけ、尾根筋に巨大な穴を掘ってコンクリートを大量に流し込み、最大34基の風車を立てる計画です。20年後はゴミとなりますので、ダイナマイトで土台を爆破して片付けるか、放置されます。山はもうボロボロです。

 

以下の3つの図は、いずれもwクリックで大きくなります。

 

 

今回の計画地の一部にはブナ林が残っており、絶滅寸前の四国のクマが利用している可能性もあります。

 

この計画では、海陽町を流れる海部川の水源の森が広範囲にわたって開発されることになります。

そうなれば、豊かな森は失われ、山に暮らす野生動物は行き場を失い里に出てきます。

町で暮らす方々の水資源が枯渇する恐れがあります。

 

 

徳島県内は、これで2例目の巨大風車計画になります。

徳島県の山が業者に狙われているのだと思います。

 

「山なんか持っていても1円にもならないでしょう」

「高齢で山の手入れなどもうできないでしょう」

地元の皆さん、業者の無責任な甘言に騙されないようにしてください。

山に木が生えているから、保水力があるのです。

山に木が生えているから、崩れないのです。(放置人工林の場合は別です)

 

 

 

熊森の「クマ乱獲罠の規制を求める署名」に、長野県の猟友会員からびっくりするような声が

「クマ乱獲ストップ」2万人署名めざすくまもりズーム会議(2020.6.6)に参加された方の一人がさっそくフェイスブックで署名の呼びかけをしてくださいました。すると、長野県のA市の猟師の方から、なぜこんな署名を集めようとするのか理解できないという声が届いたそうです。

 

長野は、日本で一番クマが多いと言われる県です。

(長野県のクマの推定生息数は400~15,440頭で中央値は 3,940 頭)

 

熊森本部はこの猟師の方に電話して、じっくりと話を聴いてみました。

 

以下は、その方の話です。

 

うちの町では、クマ、シカ、イノシシを獲ろうとして罠をかけてもほとんどかからない。第一、有害捕獲しても駆除費はゼロだから、獲る気もしない。乱獲している町は、高い駆除費が出るからじゃないのか。

うちの町では、猟友会のメンバーによる罠の管理・見回り体制が厳しく、違法罠などかけられない。通報されてしまう。

クマの捕獲は、年に1~2頭あるが、麻酔をかけて山に放す。集落近くに出てきたクマは県の職員と猟友会で追いかけて麻酔し、山に放しに行っている。シカ、イノシシ用くくり罠はクマがかからないように直径12センチ規制を守っている。クマが誤って罠にかかってしまった場合は確実に放獣している。箱罠にはクマ用脱出口をつけている。

うちの町には、人工林は少ししかない。豊かな山がたくさんあり、多くの動物が住んでいる。(熊森:広大な国立公園がある例外的な地域のようです)

4つの国立公園を有する長野県。全てがクマの生息地

自分は最近、動物が増えてきているように感じる。もし、クマ、シカ、イノシシが増えすぎた時、罠規制などかけられたら、獲ることができなくなる。少なくとも、うちの町では罠規制は必要ない。だから罠規制署名は、全国じゃなくて、罠による乱獲がひどい地域に限定してほしい。

 

 

熊森本部としては、こんなにクマの保護体制が整備されたすばらしい地域が日本にあったのかと、感激しました。

 

2019年度、長野県で被害があったとして有害捕殺されたツキノワグマは359頭です。

一方、有害捕獲したけれど殺さずに山に放したクマは84頭、イノシシ罠などに錯誤捕獲されたクマは416頭で、合計500頭のクマが全て放獣されています。

 

 

長野県庁担当課に電話してみました。

 

長野県には、クマの放獣技術も持っているクマ対策員が各地に計10人いて、すぐ現地へ駆けつける体制になっているそうです。

 

熊森が以前、環境省に強く訴えて、やっとのことで獲得したクマの錯誤捕獲を避けるためのくくり罠の直径12センチ規制を、上限無制限に一番に緩和してしまった(現在はクマが冬眠中の12月15日~3月15日までの4か月間規制緩和)残念な長野県でしたが、最近はクマとの共存に向けて大きく変化し始めているそうです。

 

有害捕獲であっても、まだ若いクマや、親子、初めて捕獲されたクマは山に返しているそうです。また、あらかじめ許可をだして不特定多数のクマを捕殺する予察駆除もしていないそうです。

 

500頭ものクマを放獣するには、地元とのあつれきがものすごくあるだろうと熊森は思いました。しかし、県の担当者によれば「以前なら5人いたら5人が絶対放獣反対の地元だったのが、今では5人とも放獣に理解を示してくれるように変わってきた」ということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年大阪、イノシシ罠にかかってしまった「とよ」

誤捕獲なのに殺処分されることになったため熊森が保護し今も豊能町で元気に暮らしています

 

熊森から

クマの人身事故を減らし、共存するために必要なことは、生きられなくなって奥山から出てきたクマを捕殺し続けることではなく、奥山生息地をクマたちに保障し、被害防除や棲み分けの努力をすることです。

 

長野県の第4期 長野県クマ管理計画(2017年~2022年)を読んでみました。

確かに以前の方針とかなり変わってきており、捕殺を抑えるための放獣の推進やクマと人が棲み分けられるような対策など、保護策や共存策が言葉としてどんどん前面に出てきています。

 

資料も入れると、全72ページもあり、読むのは大変ですが、被害対策という名目で乱獲を続けている多くの都府県および市町村の担当者にぜひ、読んでいただきたいです。

 

長野県は、まだクマが棲める豊かな生息環境が残っているようで、奥山が人工林だらけの西日本のクマ生息地とは対照的です。

 

以下は、長野県ツキノワグマ保護管理計画からの抜粋です。

 

ツキノワグマは、生息数と被害発生の間に顕著な因果関係が認められないことから、例年の状況から被害発生を予察して行う個体数調整は原則としてしない。(資料編p2-p16の14行目)」など、熊森の主張と同じ記述が結構たくさんありました。

 

といっても、昨年度の長野県のクマ捕殺数は359頭にものぼります。

 

活動を再開した長野県支部にさっそく、長野県全市町村の動向を調べてもらおうと思います。A市のような地域が、長野県にいくつくらいあるのかなど、いろいろ知りたいです。

 

クマ捕殺ゼロという滋賀県のようなクマ保護行政も例外的にはありますが、ほとんどの都道府県での実態はひどいものです。

 

今、日本熊森協会は、罠によるクマの乱獲規制を求める署名を集めています。

長野県A市のような地域が増えるように、ぜひ、署名を拡散させてください!

今年は、環境省の特定鳥獣保護管理計画作成のためのガイドライン(クマ類編)の改定年です。

個々の市町村にクマ保護を訴えて回るのは大変ですが、ガイドラインがクマを保護できるものに変わったら、一気に問題が解決します。

そのためには、署名数や熊森協会の活動を応援してくださる会員がたくさん増えることが必要です。

 

インターネット署名はこちら

紙署名はこちら

まだの方は、どちらか一方に、ぜひ署名をお願いします。(完)

 

 

「クマ乱獲ストップ」2万人署名めざし、ZOOMで全国会議 

3月末から呼びかけを始めた「クマの乱獲をもたらしている罠捕獲の規制強化」を求める署名運動をパワーアップさせたい。

インターネットのチェンジ紙の署名を呼びかけている熊森本部は、新型コロナウイルス緊急事態宣言の解除をきっかけに本格的に活動を再開しようとしています。さっそく、全国の支部や会員のみなさんと一緒に署名を集めたいと、6日午後から兵庫県西宮市の本部と各地をつないでインターネットのZOOM会議を開きました。

遠くはニュージーランド在住の会員さんをはじめ、国内では11都府県の計約16人がネットを通じて参加されたほか、近隣在住で直接本部に来られた方も含めると約20人が参加していたたき、にぎやかな会となりました。

罠による捕殺が止まらなくなっている

室谷悠子会長が、署名の目的をまず説明。全国のクマ捕殺数が昨年過去最多で現在もどんどん増え続けていることを取りあげました。

「法律上は許可がない捕獲は違法で、放獣しないといけません。環境大臣も国会でそう答弁しているのに実際は地域で放獣の態勢が全然とられていないため、守られていないのです。狩猟の免許者は減っているのに、罠の免許者は1970年代の数倍にも増えています。山の中にはどのくらい罠があるのか分からない実態で、捕殺が暴走しています」と、室谷会長は訴えました。

さらに「滋賀県のように行政の保護意識が強く、捕殺がゼロの県がある一方、隣の京都府では170頭も殺され、0歳の子グマまでも殺されています。放獣態勢は11府県であるだけで、ほとんどできていないのが実態です」と都道府県の実情を語りました。

 

捕殺に頼らない棲み分け対策こそ重要

 水見本部職員がクマの人身事故が起こった現場を調べた様子や、クマの食べ物が年間の時季によって異なることなども解説。

「地域で人里とクマの生息域を棲み分けるために、山の凶作のときに誘因物となるカキの実を除去しておいたり、梅酒などアルコール、ガソリン、腐った食べ物を外に置かない、突然の遭遇が人身事故につながるので、クマの潜み場となる雑草を刈るなどの対策が必要です。過疎と高齢化で、昔はできていたクマとの棲み分けができなくなっている地域が多くなっている。クマ問題は、社会問題でもあります。熊森も会をあげて、地域のクマ対策を応援する必要があるし、公的な支援も必要です」と捕殺では、クマ問題を解決できないことを伝えました。

 

 

署名を集めるためのアイデアはいろいろ

「秋の臨時国会までに2万人の賛同を集めて提出したい。『クマの乱獲をストップさせる法規制や人里との棲み分けを進め、罠にかかったクマの放獣態勢を整えよう』と国民の大きな声として国や都道府県を動かしていきましょう」と室谷会長は訴えました。

署名拡大のためのアイデアを問いかけると、ZOOM参加の全国の会員さんから次々と意見が飛び出しました。

「誕生日に、Facebookでお祝いメッセージをもらったら、お礼のメッセージに『クマ署名に協力してください』と呼びかけたら、たくさんの人が協力してくれました」

「美術館や動物病院などに署名用紙を置いてもらおうと思います」「動物園に置いてもらうのもいい」

「分かりやすくアピールできる、くまもり版のユーチューブを制作してみては」

「とよくんの動画を使ってユーチューブで署名のPRもしてみては」「インスタグラムも効果があります」

いただいたアイデアを生かして、署名拡大に向けてさらに取り組みを強化していきます。

 

みなさんもぜひ、署名にご協力ください!!

ネット署名アドレスはこちらから 

 シェアして、広めていただけるとうれしいです。

 

紙署名はこちらからダウンロードできます。

署名用紙がたくさん必要な方は、本部までご連絡ください。

 Tel: 0798‐22-4190

 Mail: contact@kumamori.org

 

尚、署名は、ネットか紙か、どちらか一方だけにお願いします。

<会員限定>7月5日(芦屋市)、11日(オンライン)くまもり活動報告会開催します!

新型コロナウイルスの影響で中止せざるを得なかった全国大会に替えて、活動報告会を開催します。全国の皆様にも届くようにインターネット報告会も開催します。森林保全も野生動物との共存も今、動かねばならない問題です。ウイルスに負けず、活動を広げていくため、楽しいひとときを過ごしましょう!

 

7月5日(日)には芦屋市で、7月11日(土)にはオンライン開催ということで世界中どこにいる会員さんでもご参加いただくことが可能です。是非ご参加お申込みお願いいたします。

会員限定での開催です。ご入会がまだの方はこちらからおねがいいたします!

 

 

主なプログラム:

2019年活動報告:森保全、クマ保全について会長、担当者が報告します。

懇親会(意見交換会)

 

[ in 兵庫県芦屋市]

日時:7月5日(日)14:00~16:00

場所:芦屋市民センター本館401号(兵庫県芦屋市業平町8番24号)

参加費:無料

定員40名

 

[オンライン開催]

スマートフォン、タブレット、パソコンをお持ちの方ご参加可能です!

日時:7月11日(土)13:30~15:00

参加費:無料

定員50名

事前にお申込みいただきこちらからリンクを送ります。

 

<お申込み先>

一般財団法人 日本熊森協会

TEL 0798-22-4190

FAX 0798-22-4196

Email: contact@kumamori.org

中檻を外し、プールも解禁 大阪府元野生グマ「とよ」しばらく両後肢の様子を見ていきます

昨年夏、突如、原因不明で両後肢マヒとなったとよ。

一時は再起不能かと思われるほど大変でしたが、お世話隊の熱い介護を受けて、1か月後、再び四つ足で立てるようになりました。

しかし、足取りはおぼつかなく、獣医さんからは、運動制限のアドバイスをいただきました。そこで、獣舎内に中檻を設置して、鉄格子に登ったり、プールに入ったりできないようにしてきました。

 

今年の冬ごもり明けから、毎週お世話日に来てくださるボランティアさんたちや日々エサやりに行ってくださるパートさんたちと皆でとよの後ろ足の動きを観察してきました。おかげさまで、まだ完全ではありませんが、ふだん両後肢を使って歩けるようになっています。

 

プールの中に階段を造る、スロープを付けるなど、とよの足に合わせたプールの改造計画を、これまで何パターンも考えてきましたが、わざわざ改造しなくても、今の足ではもう自力でプールに出入りできるのではないかという結論となりました。

一刻も早く大好きなプールに入れてあげたい。

 

その機会を、ずっと考えてきました。5月31日、小雨の中、ついに狭い中檻を外してやり、10か月ぶりに大好きなプールも入ることができるようになりました。プールの内側にあく抜きブロックを積んで階段を造っただけで無改造です。

 

 

 

 

 

 

 

 

中檻外し、作業開始

 

中檻を外し終わる

 

広くなった獣舎にとよを出しました。

とよがどんなに喜び感激するだろうかと思い、みんなでその瞬間を撮ろうと、カメラとビデオを構えました。

しかし、寝室から出てきたとよは、ミズを食べることに夢中で、獣舎が広くなったことや、プールにきれいな水が張られていることを見ようともしません。「あれえっ」。一同期待外れでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ミズを食べるのに夢中のとよ

 

とよが、プールを見ないようにして避けているのが、ありありと伝わってきます。

昨年、両後肢が悪かった時、大好きなプールに入ったものの上がることができなくなって、もがき続けた怖い経験を思い出したのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

お世話隊のボランティアたちに、自ら顔を近づけて嬉しそうに寄っていくとよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お世話隊の皆さん、いつもありがとうございます。

 

とうとうこの日は、とよは広くなった運動場を見てクンクンにおいをかいでまわっただけで、プールにも入らず、獣舎の鉄格子にも登りませんでした。

帰り際に、副住職さんに報告すると、「なに、今日は気温が低いからねえ。気温が上がってきたら入るよ」と、全く気にされていない感じでした。お世話隊の私たちは心配し過ぎなのかもしれません。しばらくは、この環境でのとよの足の様子を見ていきたいと思います。(完)

 

今どきの新聞 誤報を指摘されたら「ツキノワグマ 大人の雄は『肉食』」記事の問題 中間報告

(その1)5月27日、ある新聞社の夕刊全国版に、明らかに学術的に間違った記事見出しが掲載されました。すぐに記者さんに教えてあげなくてはと、翌日、新聞社本社に電話をしました。

 

かいつまんで話すと、電話に出られた方の答えは、

「記者に電話をつなぐことはしておりません。記事に関するご意見は、読者窓口しか受け付けません」という杓子定規な答えで、とりつくしまもありません。誤報を出してしまったショックや慌てふためきは何もないようです。

 

執筆した記者にとっては、28年間クマ問題に取り組んできた熊森とつながれるまたとない良い機会だと思うのですが、これでは記者の取材網も広がらず、記者の成長も見込めないのではないでしょうか。

 

仕方なく、読者窓口に電話をしましたが、時間を変えて6回かけてもいつも話し中でかかりません。

読者窓口に何台の電話を設置されているのか知りませんが、読者の声など聞く気はないということでしょうか。終了時間直前にやっとかかりました。

「伝えておきます」との定型対応のみです。

「伝えておくだけではなく、訂正記事をだしてほしいのですが」

「伝えておきます」

ウ~ン、今はこんなことになっているのか。

これでは国民の新聞離れが一層進むと思いました。

第一、真実を伝える新聞の使命を投げ捨ててしまっています。

 

問題記事は以下です。クリックで大きくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(その2)ツキノワグマもヒグマも、人間同様、雑食動物です。

人間によって長い間、奥山に閉じ込められてきたクマは、まるでベジタリアンの様な食性になってしまいました。学術書には98%草食で、残り2%は昆虫食となっています。以前、川にダムがないころは、奥山まで遡上してきたサケにありつけたクマも多かったでしょうが、今はそのようなことはほとんど望めません。

 

平成になって、奥山でシカの餓死個体や駆除個体が多く見られるようになってきました。クマは雑食ですから、死肉があれば食べます。そんな中、地形的に特殊な地域である栃木県足尾で、生きたシカを襲って食べたクマが出現しました。

 

研究者がどのような統計の取り方をされたのか不明ですが、現在、この地域のクマ成獣オスの15%の食料がシカ肉であったとしても、だからと言って、「肉食」と決めつけるのは大きな誤りです。あくまでクマは大きく草食に偏った雑食動物です。

 

若い研究者の発表がどのようなものであったかも気になって、大学に電話しました。事務職員に、いくら遅くなってもいいので、特任助教という先生に電話をお願いしたいと強くお願いしましたが、何日待ってもいまだに電話がありません。

 

この国のマスコミと研究者の在り方に、ぞっとしてきました。これでは真理の追究、真実の報道がなされない国になってしまいます。人間だれしもミスがありますが、指摘されたときに、真摯に聞く、改めて見直す、間違っていたとわかったら訂正する。こんな当たり前の以前できていたことができない国になってきているんですかね。

 

仕方がないので、新聞社の東京本社編集局長あてに、手紙を出し、以下の2点を要望しました。

 

1、誤った記事見出しの訂正。

訂正していただかないと、クマなんかこの国から殺し尽くしてしまえという誤った世論をいっそう形成してしまう有害性のある見出しです。

訂正見出し例:「足尾の雄成獣グマの食性の15%はシカ肉」

 

2、電話1本でいいので、クマの写真無断使用に対する謝罪。

この記事にあるクマの写真は、熊森協会が5年前から大阪府で保護飼育している元野生のツキノワグマのオスで推定10歳のとよ君です。山菜、果物、ドングリなどが主食で、昆虫の代わりに時々小魚を与えていますが、ほぼ草食に偏った雑食です。今も元気で大変穏やかに暮らしています。間違った肉食記事に無断使用されて、お世話隊のボランティア一同大変ショックを受けています。

 

熊森は、新聞社や記者への個人攻撃は一切考えておりませんので、固有名詞は外しました。真実を伝えていただきたいだけです。

新聞社編集局長からのお返事が来たら、ブログ読者の皆様に再度お伝えします。(完)

 

フィード

Return to page top