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2021-06-19
6月18日札幌ヒグマ人身事故、4名負傷 ヒグマを追いかけまわしたことが大きな要因
- 2021-06-19 (土)
- くまもりNEWS
6月18日、札幌市東区に1頭のクマが市街地に現れ、次々に人身事故が発生し、クマが射殺されるという非常に痛ましい事件が発生してしまいました。
以下、各マスコミの報道
uhb北海道文化放送 「緊急特番 札幌の住宅街でクマ出没4人けが・駆除までの一部始終」
hbc北海道放送 「速報 札幌の市街地にクマ、ハンターが駆除…襲われた4人ケガ、路上で倒れ込む人も」
お怪我をされた4名の方々には、1日も早いご回復を祈念し、心よりお見舞い申し上げます。
熊森本部は、当日の朝、この情報を知り、すぐにヒグマ研究第一人者の、北海道野生動物研究所所長、門崎允昭顧問にこのクマの対応についてご助言をいただきました。全国の会員や胸を痛めた人たちが、札幌市や北海道庁にこのクマをそっと見守ってほしいとたくさん電話をしてくださったようです。
しかし、午前11時10分、クマは射殺されました。
市街地に出てきたヒグマが人身事故を起こした例は、これまでありません。
今回なぜこのような痛ましい人身事故が連続してしまったのか、確実に言えることは、
大勢のマスコミなどが、このクマを追いかけまわし、パニック状態にさせたことです。
これは、クマの専門家だけでなく、インターネットのニュースをみた多くの方々も指摘されていることです。
今後、市街地に出てきたクマを、大声を出したりクラクションを鳴らしたりして大勢のマスコミや人員で執拗に追う行為は絶対にお控えいただきたいです。自分がそのようなことをされたらと想像すればわかることです。クマをパニックに陥れ、人間の命と、クマの命の両方を危険にさらします。
現在、北海道内在住の門崎允昭氏、安藤誠氏の両熊森顧問とも連絡を取り、今回の件についての詳細な検証と市街地に出てきたヒグマにどのように対応すべきかを検討しています。詳細は追ってご報告します。
宮城県と山形県の県境、奥羽山脈の尾根筋(国有林)に高さ200mの風車70~90基の計画
- 2021-06-19 (土)
- くまもりNEWS
2019年から、「宮城山形北部風力発電事業」という事業の構想が持ち上がっているのを、最近知りました。
またか・・・東北の山が次々と狙われていると思いました。
完成イメージ図(熊森作成)注:地図は下が北になっている Wクリックで拡大
こんな巨大開発がなぜ問題になっていないのかというと、計画地が国有林だからだと思います。
宮城県と山形県の県境付近の尾根筋が55kmにわたって巨大風車建設によって開発される計画です。
このうち、39km(全体の70%)は、ブナ、ミズナラ、コナラなどの広葉樹林です。
これらの山は、宮城県を流れる鳴瀬川、山形県を流れる最上川の水源となっています。
林野庁に問い合わせると、国有林の尾根筋を風力発電に提供する計画は、北海道、東北、関東を中心に100か所強、上がっているそうです。
国有林ですから林野庁としては土地を売ることはできませんが、土地を貸すことはできるそうで、賃料は林野庁に入るそうです。
ちょっと待ってください。
風車の高さは200メートルです。
3,000~4,000kW 級風力発電機を 70~90 基設置する予定です。
ここはクマを初めとする野生動物たちの生息地です。
こんなところで大工事をしたり尾根筋で風力発電の風車を回したりしたら、野生動物たちは生きていけなくなります。
そのうち、山が崩れてくることでしょう。
山からの湧水に、コンクリートからのあくがしみだします。
林野庁は、野生動物や国民のことを考えないで、勝手にこのようなことを進めてもらったら困ります。
事業者は、株式会社グリーンパワーインベストメント という日本の投資会社(代表取締役社長 坂木 満)ですが、この会社の代表取締役副社長と専務執行役員は外国人です。
主要株主は以下です。
Pattern Energy Group LP(アメリカ・カナダ)
株式会社日本政策投資銀行
堀 俊夫
幸村 展人
とにかく今回の開発計画は、規模が大きすぎます。
熊森は、この計画をもっと多くの方に知ってもらいたいです。
この度、熊森協会宮城県支部が立ち上がろうとしています。
支部役員の皆さんは、早速この計画について調べ始めました。
今を生きる大人たちは、他生物や次世代の子供たちに責任を持たねばなりません。
宮城県民の皆さんで、この問題について一緒に考えようと思ってくださる方は、熊森本部まで至急、ご連絡くください。
7月11日(日)に富谷町で支部結成準備会が予定されており、その時にこの問題についても話し合います。
自然再生エネルギー推進の名目で、とんでもない自然破壊が次々と我が国で計画されています。
国民の皆さん、麻痺してしまわないできちんと声を上げていきませんか。