クマたちが棲む
豊かな森を次世代に
クマたちが棲む森は保水力抜群で、生物の多様性が保たれた最高に豊かな森です。
日本の奥山にわずかに残ったこのような水源の森を保全します。
森の伐採・破壊阻止
現在、自然エネルギー推進名目の森林伐採(実は、投資目的)に歯止めがかかりません。豊かな森の伐採・破壊を止めるため、地元の方や関係団体と共に声を上げ、行政や議員、事業者に訴えています。
奥山のナショナル・トラスト
ナショナル・トラストは市民がお金を出し合い、豊かな自然を買取って、開発などから守る活動です。
クマの生息地の自然環境調査
専門家と共に全国のクマの生息地を歩き、安心して眠れるねぐらやおなかいっぱい食べられる餌場が残されているか調査しています。
針広混交林と化した
官行造林地の伐採阻止
-兵庫県千種町-
クマの生息地である千種町の山は、人工林率83%、スギやヒノキの人工林にびっしりと覆われています。ここで1999年、町有林である300ヘクタールの官行造林地の皆伐が行われようとしていました。伐採事業に入札したのは岡山県の業者でした。
この官行造林地は、自然林の伐採跡地にスギの苗木を植えたまま放置されていたため、スギの間に広葉樹も大きく繁り、クマたちの生息を保障する見事な針広混交林に育っていました。
ヘクタールは皆伐されてしまったものの、伐採阻止活動が実を結び、ほぼすべての針広混交林が現状保全されました。当時の千種町の英断に感謝しています。
三重県大台町水源の森の
ナショナル・トラスト
「大台ケ原のふもとに不思議な泉があります」のナレーターで始まるNHKドキュメンタリー「雨の物語」。息をのむ美しさ、この神秘的な泉のある山の持ち主が、林業不振により山を持ちこたえられなくなり460haを売却することになりました。購入を希望する業者が殺到。その中で、当時の大台町町長から、「あそこは、町民の水源の1滴目の水が湧き出すところ。開発されては困る。国や県に訴えたが守る制度はない。熊森さんが買い取って永久保全してほしい。」と、当協会に依頼がありました。
全国に寄付を訴えて、1年後、ついに買い取りに成功しました。(現在、公益財団法人奥山保全トラストに保全してもらっています。)
滋賀県琵琶湖源流
トチノキ巨木トラスト
近畿2府4県1450万人の水源である琵琶湖。
2010年、その源流にある高島市朽木の森で、トチノキの巨木数十本が伐採されました。この後も数十本の伐採が予定されていると知った滋賀県支部は、伐採業者にこれ以上の伐採中止を求めました。
巨木の大量伐採により森が荒れることに危機感を感じた地元の方も立ち上がり、最終的に伐採業者と裁判になりました。
その結果、すでに業者に買い取られてしまっていたトチノキ巨木48本を買い戻さねばならなくなりました。多くの会員から寄付が集まり、2013年10月、買い戻すことができました。
続く2014年、長浜市木之本でも同じ伐採業者による巨木群伐採計画が判明。再び裁判になりました。2018年、当協会はびわこ源流の森林文化を守る会とともに寄付を募り、40本全本を伐採から守り抜きました。
再エネ事業者が所有していた
新潟県阿賀町の森林996haを緊急購入
阿賀野川の支流、常浪川源流に位置する広大な水源の森で、御神楽岳の山頂近くにあるこのトラスト地は、ブナなどの原生林も含まれ、自然度の高い森林生態系を見ることができます。
2024年、再エネ業者への転売やバイオマス発電の計画が浮上する中、トラスト地として購入することができました。クマやカモシカなどの大型野生動物や猛禽類の貴重な生息地でもあるこの土地を再エネの乱開発から守るために永久に保全していきます。
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