2025/07/26
くまもりNews平素より、一般財団法人 日本熊森協会の活動にご理解とご支援をいただき、誠にありがとうございます。
現在、SNS上において匿名で行われる虚偽情報の流布や、根拠のない誹謗中傷が社会問題となっています。
意見や批判は、民主主義社会において当然認められるべきものですが、無責任に虚偽や名誉を棄損する情報を拡散する行為は、法的にも問題となり得る行為であり、慎重な対応が必要です。
現在、SNS上において「クマが射殺されると本部から会員に抗議するよう連絡がある」「抗議マニュアルが添付されている」といった趣旨の虚偽の情報が流布されており、それを信じた方からの誤解に基づく苦情や抗議のご連絡が当協会に多数寄せられています。その対応に長時間を要するなど、実務にも支障が出ております。
しかし、当協会はそのような行為を一切行っておりません。
私たちは、クマと人との共存、そして人身事故を未然に防ぐことを心から願い、現場で命を救うため、地道な活動を続けています。
虚偽情報により不安や混乱を招いてしまっていることについて、皆様に心よりお詫び申し上げます。
■ 当協会の基本的な立場
私たちは、クマや野生動物による被害を受けた方々の存在を非常に重く受け止めており、被害を防ぐために何ができるのかを常に考え、実践してきました。
そのうえで、
・生息環境の破壊や食料不足など、背景にある構造的な課題にも目を向けながら
・感情論に流されず、事実に基づいた冷静な議論と対策を進める
という立場で活動しています。
■ 事実について
当協会では、クマに関する緊急対応に追われる自治体などに対して、会員の皆さまへ「抗議活動を行うよう指示する」といった行為は一切しておりません。
ただし、設立から28年の活動の歴史の中で、過去に一部の案件において、意見を届けるよう呼びかけた事例があったことは事実です。しかし、協会の規模が拡大し、またSNS等の影響も大きくなった現在において、行政機関の業務に支障をきたすような混乱を招くことは本意ではありません。そうした状況を踏まえ、現在は混乱が生じないよう最大限の配慮をもって行動しています。
また、当協会は、地域や関係者と協力しながら、水源の森の保全や野生動物と人との共存を実践する非営利団体です。社会的対立や不要な混乱を招くような行為を助長することは、当協会の理念にも反しています。
■ 皆さまへのお願い
SNS上の情報には、発信者の主観や誤解に基づくものも多く、また拡散のスピードも非常に速いため、一度誤った情報が広まると、それを否定するには多大な労力を要します。
情報をご覧になった皆さまにおかれましては、
・情報の出典や一次ソースをご確認いただくこと
・拡散の前に一度立ち止まり、それが事実かどうかを冷静に見極めていただくこと
をお願い申し上げます。
私たちは、批判やご意見をいただくこと自体は尊重しております。
しかし、匿名で虚偽の情報を流布するような、法を逸脱する行為が繰り返されるのではなく、正しい事実に基づいて、建設的な対話がなされる社会であってほしいと強く願っております。
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