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2010-10

COP10 - 20日

ブースは会員ボランティアさんにお願いをして、M&Tは会議場のサイドイベントに参加することに。

Mは生物多様性再生プロジェクト・ケーススタディー紹介(Society for Ecological Restoration International)、Tは環境省が主催する、ブラックバスバーガーが参加者に振舞われる外来種管理の会議に手分けして参加。(部屋の外に並べて、CBCテレビ局などが大騒ぎで取材。もっていこうとする人たちにNO、NO、NO!講演を聴く人だけ!と英語で注意をするスタッフ・・・だったら廊下におかなければいいのに)

M: 再生プロジェクトでは、一度壊してしまったものは元に戻せないので、新しい方法で生物多様性を新たに復元させるというプロジェクトを手がけている組織に所属する参加国のケーススタディーの発表がありました。森が壊されたところに新たに森を復元するなどの紹介を受けて、色々なところで森復元活動が行われていることを知ったMは大興奮。つい質疑応答のときに挙手し、日本の奥山の荒廃を伝え、日本でのケーススタディーはありますか、と聞いたところ、無いので、君の団体が始めてのケーススタディーを是非作ってくれ。といわれました。Mの隣にはカナダ人の森林政策アドバイザーのジェシカ・トンプソン女史が座っていて、彼女は日本の奥山の現状をよく知っていました。(隠してもばれてるぞーーー、日本!)会議が終わったと、名刺交換をしました。熊森も加盟できるといいなと思っています。会議に参加していた名古屋大学の准教授のY博士が、熊森の会員になるよ!と言ってくれたのもとても嬉しかったです。

これが講演を聴く人にだけ振舞われるブラックバスバーガー。冷えていて硬くて、出来立ては美味しかったのだろうけど・・・

なぜかこのサイドイベント講演だけ、仰々しい取材が・・・バーガーを食べる外国人にはりついて、コメントをもらっていた

T: 環境省のMasaki Ushiba氏。日本では、侵入外来種法令(IAS ACT)が2004年に実行され、ブラックバス、マングースなどがその対象になっている。一例として、琵琶湖のブラックバス根絶プロジェクトの紹介。ブラックバスは1925年に北アメリカからもちこまれ、99年には全都道府県で確認されるなど、爆発的に増えていて、漁業や在来種への多大な影響があるため、IAS ACTの対象となっていて、根絶に向けて日々励んでいるもよう。琵琶湖には50種の在来種がいて、北アメリカから持ち込まれたブラックバスが生態系を壊してしまっている現状があるので、Erodication Programを通して、ブラックバスで作ったバーガーなどを販売することで、ブラックバスが実は結構美味しいのだという認識を普及させたいというお話。(後ほど、質疑応答の答えとして表示された、各プロジェクトの予算の大きさに愕然としたT)2010年10月の時点では、97種類がIAS ACTの対象となっているそうだ。

人の都合でつれて来られたマングースも今や「根絶」の対象だ

次は森林総合研究所(環境省のには必ずいますね~~)のFumio Yamada氏。マングースのケーススタディー。もともと、開拓した農園を荒らすネズミやハブの対策として輸入されたが、ふたを開けてみたら、あまり効果ないし、在来種を脅かすので、根絶することになったそうだ。「動物愛護団体の反対はないのですか」という答えに対し、「本土からはほとんどなく、地元はハブには有効なのになぜ、という声は上がったが、在来種の存続がかかっていると説明して理解を得ている」とのこと。

北海道大学のTohru Ikeda氏。アライグマ、ヤギ、マカクエス。出産率の高い若い固体を捕殺したり、捕殺犬をトレーニングしたり、など等。

自然環境研究センター(2004年設立)Mitsuhiro Toda氏。小笠原諸島のアメリカ南東部から入ってきたグリーンアノールとウシガエルを排除するプロジェクトの紹介。哺乳類よりも大変らしい。

哺乳類の根絶より難しいらしい

結局、1868年以降、日本に持ち込まれた外来種で、在来種に多大な影響を与えていると判断された生物を根絶するための(可能か不可能かは別として)法律は2004年から実行され、環境省だけを見ても、2004年は$500,000だった予算が、2005年には$2,500,000。2010年は$4,000,000と年々増えている。農林水産省、林野庁、それぞれ独自に予算を組んでいるらしいから、総額はすごいだろう…税金が、もともとは人間の都合でつれて来られた生き物たちを根絶するために使われている、ということで。入ってくるほうの制限はどうかというと、日本のブラックリストに載っている生物、外国で報告があがっている有害外来種については規制があるけど、それ以外は特にないのだそう。大元を規制しないと、きりが無いと思いますね…。

ということで、Mは「再生」なので、とっても前向きなお話を聞けて、ウキウキランラン。Tは「ブラックバス根絶」「マングース根絶」などなど、いかに「殺すか」の話を2時間も聞き続けたので、むせるし、頭が痛くなるし、へろへろ。

やはり、「殺す」生き方ではなく、「生かす」生き方がしたいと、心底思った一日でした。

COP10チーム

ブースは会員ボランティアさんにお願いをして、M&Tは会議場のサイドイベントに参加することに。

Mは生物多様性再生プロジェクト・ケーススタディー紹介(Society for Ecological Restoration International)、Tは環境省が主催する、ブラックバスバーガーが参加者に振舞われる外来種管理の会議に手分けして参加。

M: 再生プロジェクトでは、一度壊してしまったものは元に戻せないので、新しい方法で生物多様性を新たに復元させるというプロジェクトを手がけている組織に所属する参加国のケーススタディーの発表がありました。森が壊されたところに新たに森を復元するなどの紹介を受けて、色々なところで森復元活動が行われていることを知ったMは大興奮。つい質疑応答のときに挙手し、日本の奥山の荒廃を伝え、日本でのケーススタディーはありますか、と聞いたところ、無いので、君の団体が始めてのケーススタディーを是非作ってくれ。といわれました。Mの隣にはカナダ人の森林政策アドバイザーのジェシカ・トンプソン女史が座っていて、彼女は日本の奥山の現状をよく知っていました。(隠してもばれてるぞーーー、日本!)会議が終わったと、名刺交換をしました。熊森も加盟できるといいなと思っています。会議に参加していた名古屋大学の准教授のY博士が、熊森の会員になるよ!と言ってくれたのもとても嬉しかったです。

T: 環境省のMasaki Ushiba氏。日本では、侵入外来種法令(IAS ACT)が2004年に実行され、ブラックバス、マングースなどがその対象になっている。一例として、琵琶湖のブラックバス根絶プロジェクトの紹介。ブラックバスは1925年に北アメリカからもちこまれ、99年には全都道府県で確認されるなど、爆発的に増えていて、漁業や在来種への多大な影響があるため、IAS ACTの対象となっていて、根絶に向けて日々励んでいるもよう。琵琶湖には50種の在来種がいて、北アメリカから持ち込まれたブラックバスが生態系を壊してしまっている現状があるので、Erodication Programを通して、ブラックバスで作ったバーガーなどを販売することで、ブラックバスが実は結構美味しいのだという認識を普及させたいというお話。(後ほど、質疑応答の答えとして表示された、各プロジェクトの予算の大きさに愕然としたT201010月の時点では、97種類がIAS ACTの対象となっているそうだ。

次は森林総合研究所(環境省のには必ずいますね~~)のFumio Yamada氏。マングースのケーススタディー。もともと、開拓した農園を荒らすネズミやハブの対策として輸入されたが、ふたを開けてみたら、あまり効果ないし、在来種を脅かすので、根絶することになったそうだ。「動物愛護団体の反対はないのですか」という答えに対し、「本土からはほとんどなく、地元はハブには有効なのになぜ、という声は上がったが、在来種の存続がかかっていると説明して理解を得ている」とのこと。

北海道大学のTohru Ikeda氏。アライグマ、ヤギ、マカクエス。出産率の高い若い固体を捕殺したり、捕殺犬をトレーニングしたり、など等。

自然環境研究センター(2004年設立)Mitsuhiro Toda氏。小笠原諸島のアメリカ南東部から入ってきたグリーンアノールとウシガエルを排除するプロジェクトの紹介。哺乳類よりも大変らしい。

結局、1868年以降、日本に持ち込まれた外来種で、在来種に多大な影響を与えていると判断された生物を根絶するための(可能か不可能かは別として)法律は2004年から実行され、環境省だけを見ても、2004年は50,000,000だった予算が、2005年には250,000,0002010年は400,000,000と年々増えている。農林水産省、林野庁、それぞれ独自に予算を組んでいるらしいから、総額はすごいだろう…税金が、もともとは人間の都合でつれて来られた生き物たちを根絶するために使われている、ということで。入ってくるほうの制限はどうかというと、日本のブラックリストに載っている生物、外国で報告があがっている有害外来種については規制があるけど、それ以外はないのだそう。大元を規制しないと、きりが無いと思いますね…。

ということで、Mは「再生」なので、とっても前向きなお話を聞けて、ウキウキランラン。Tは「ブラックバス根絶」「マングース根絶」などなど、いかに「殺すか」の話を2時間も聞き続けたので、むせるし、頭が痛くなるし、へろへろ。

やはり、「殺す」生き方ではなく、「生かす」生き方がしたいと、心底思った一日でした。

SOS① 今年はなぜか、山に木の実ゼロの異常事態が・・・  食料を求めて人里に出てきては、クマが連日、捕殺されている。 これでは、クマが絶滅してしまう! クマは多くの地域で絶滅危惧種なのです。 日本の水源の森を造ってきた動物たちの命を守るために、皆さまのご協力をお願いします。

大量のドングリを送ってください!

熊森は、クマたちが出てきている所に、大量のドングリやクリを運んでいます。
近隣地域の学校や公園のドングリを送ってください。
(ドングリ(ブナ・ミズナラは不可)、クリ、カキ、その他規格外果実などをお送りください。)
*兵庫県本部事務所では12月28日着が最終受付となります。

今回のドングリ運びは終了いたしました。

多くの皆様のご協力に心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

SOS②

今年はなぜか、山に木の実ゼロの異常事態が・・・ 食料を求めて人里に出てきては、クマが連日、捕殺されている。 これでは、クマが絶滅してしまう! クマは多くの地域で絶滅危惧種なのです。 日本の水源の森を造ってきた動物たちの命を守るために、皆さまのご協力をお願いします。

熊森は、クマ生息地の役場、猟友会、住民のみなさんの御協力を得て、クマたちが集落に入って来ないように、ただ今、集落の外にクマたちの食料をどんどん運んでいます。これは餌付けではなく、今年のような異常年、クマを殺さずにクマ問題を解決するための緊急措置です。

これ以上クマを殺したくない、クマ生息地の行政、住民のみなさん、クマたちへの食料運びに御協力いただけるのなら、熊森からクマの食料を無料で送らせていただきます。メールや電話で、至急ご連絡ください。非公開、極秘OK。秘密は守ります。

SOS③

今年はなぜか、山に木の実ゼロの異常事態が・・・ 食料を求めて人里に出てきては、クマが連日、捕殺されている。 これでは、クマが絶滅してしまう! クマは多くの地域で絶滅危惧種なのです。 日本の水源の森を造ってきた動物たちの命を守るために、皆さまのご協力をお願いします。

〈求む、不要のクリ、リンゴ、カキ、ナシ〉

熊森は、クマがこれ以上殺されるのを止めるため、商品にならない廃棄処分用の果実を農協や業者の方々から買い取るための緊急予算を組みました。
安く売ってくださる方、または、交渉してそういう方を見つけてくださった方は、至急ご連絡下さい。
クマが集落に出て来ないよう、クマの食料になりそうなものは全て片付けよという行政の指導は間違っています。これではクマは死んでしまいます。
または、街中に出ていくことになります。そうなれば、クマも人もパニックを起こし、人身事故が続発するという、双方に最悪の結果をもたらします。

COP10 – 19日

朝、本部から会長、Aが到着し、会長とTは、世界各国から集まった13人のグランドマザーの公演を聞きに名古屋学院大学の生物多様性フォーラム会場へ。

会議のために来日

「COP10では、利益をいかに公平分配するか、などの話し合いが行われていますが、私たちは大地と天と、動物たち、植物、水、空気・・・すべての存在たちと共に生きているのです。そのことを忘れてはいけません。」

先住民としての知恵を私たちに伝えてくれました。

会長が最後に「今日本の山は大荒廃していて、おなかをすかせて山を降りてきた動物達が次々に殺されています。先住民の皆さんでしたら、どう対処しますか。」

と質問したのに対し、

「山の気候が変われば、どうしているだろう。大丈夫だろうか。私には何ができるだろうか。と問います。」

という返事が返ってきました。

困っている存在が目の前にいて、手を差し伸べることができるのだとしたら、あなたなら、どうするでしょう。思いやりの心はとても大切だと思います。

さて、M&Aはポスターセッションの設置。Kが昼過ぎに本部から到着して、夜の公演の準備に。三重、岐阜、愛知の会員さんたちがヘルプでかけつけてくれてくれました。(ありがとうございます!!)

くまもりブース

突然その場で「声明新しくなったから翻訳して!」といわれて急いで翻訳作業にとりくむT

どれだけ人が集まってくれるかどきどきでしたが、始まるぞという時になって、どどっと人が入ってくれました。

実は、その時になって、プログラムに「ヤングレディーが見たCOP10」なるものが存在することに気づいたM&T。

「え~~~?!私たちも話すんですかー?!」

突然のことにあわてる二人。

相談して、MはCOP10チーフとして、COP10に参加するにいたったいきさつや、目的など。Tは実際にブースを出して、会議に参加しての経過を話すことに。

Mが発表

T発表

会長講演

その後、会長公演。

山が荒廃している現状や、野生動物たちがなぜ山から出てきているのか。私たちの水源の森を守り、再生していくために必要なこと。国にも是非協力してもらいたいこと、など、切々とお話したところ、しきりに涙を拭う親子や、考え込む方、真剣に話を聞いている方、など、最後まで皆さんじっくりと聞いてくれました。

緊急声明発表をするK

そして本当は、環境教育部長のAが紙芝居をする予定だったのですが、会長の熱弁で時間切れとなり、Kが熊森の緊急声明を発表し、残り時間は質疑応答にあてることに。3名の質疑応答の後、インド人のN氏が、インドの例を是非話したいということで、突如プレゼンをすることに。(Tは突然通訳をすることに)

インド人のN氏

インドの大変田舎で、唯一の収入源は蜂蜜という村。ゾウなどの野生動物がいるなか、対策は切ってきた竹を組んで柵をつくること。お金もかからない、動物との共存方法です。動物と共に育てることは、とても幸運なこと。

と、お話されました。

フォーラムには、テレビ朝日の報道ステーションさんが取材に来てくださっていて、その晩、9時54分から数秒放映してくださっていたそうですが、なぜかやっぱり奥山荒廃の話は出ないし、コメンテーターもピンボケしたコメントしていたそうです…。メディアとは、偉大な力をもっていますから、だからこそ、真相を追究して、主観を抜いた曇りない視点でもって、公衆に情報を発信して欲しいですね。

COP10チームより

日本のクマを絶滅させないための緊急声明

日本のクマを絶滅させないための緊急声明

日本熊森協会 2010.10.16

1 ①今年は山の実りが何もないという、2004年2006年をしのぐあり得ない異常年。人道上、生態系保全上、冬ごもり前の食い込み用食料を求めて人里に出てきたクマを殺してはならない

②クマが人里に出てこなくてもいいように、これまでクマの生息地を壊し続けてきた人間側としては、クマたちに食料を提供しなければならない

2 早急に、クマを種の保存法上の希少種に指定し、狩猟と有害捕獲を原則禁止し、環境大臣の監視下に置くこと。

3 生息地の復元・森再生を早急に行う。人工林の間伐のために50万人を緊急雇用すること。

4 今年、猛スピードで広がったナラ枯れの原因究明と対策を国が行うべきである。

5 現在残っているクマたちの生息地である原生的な森をこれ以上開発しないように、法規制をかけるべきである。

(生物多様性条約第10回締約国会議開催都市名古屋での「くまもり生物多様性シンポジウム」にて)


熊森協会サイトの方で、http://kumamori.org/infomations/ 今、知って頂きたいことを順次更新しております。ぜひご覧下さい!(デザイン面で少々読みにくい点などすみません。)

COP10開会!

18日、COP10が開会いたしました。私たち、T&Mは、8時前頃にアパートを出発し9時前に会議場に到着。Tは開会式の場所取りに。Mはブースに荷物を起きに。一足早く入場を果たしたTは、開会式が開かれる国際会議場のセンチュリーホールの入口にて、IUCN(国際自然保全連盟)のメンバーでもあり、WWF韓国の理事をするなど、長年、自然保護に携わってきた韓国人の理学博士である韓博士と話し込んでいました。

韓博士によると、韓国では野生クマが絶滅しており、今、なんとかクマを野生に戻そうと努力をしているが、なかなか成功しない。一度、絶滅させてしまったものを、もう一度野生に戻すのには、かなりの労力が必要だとのこと。(ホントに!)韓博士は、とても日本語が達者な方でした。

韓博士の車椅子を押しながら(かなりご年配のため)会場に入り、韓博士の着席補助のかたわら、2人はちゃっかり数の少ないNGO用の席を獲得。国際会議での、NGO用の座席がわずかしか用意されていない状態に驚きました。(しかも一番後ろの方です。更に後ろなのは教育関係者でした)

NGO、教育関係者が一番後ろ。一応マイクはある。

少ないNGOの席を確保!

ボタンを押すと、「発言の意思」としてマイクのライトが点滅。点灯した場合、「発言が許可」されたことになる。

開会の10時に近づくにつれ、会議参加者がぞくぞくと集まってきました。開会式で正装の参加者の中、それぞれの民族衣装を身にまとっている方々の姿も見え、国際会議であることを改めて実感するT&M。

2人の横に座られたNGOさんは、ラムサールセンター(湿地と人間研究会)の女性が3名。彼女たちは、日本を拠点とし、アジアを中心に貧困による環境破壊をとめるべく、環境破壊をしなくても経済的自立ができるように、色々な方面からサポートをしているとのこと。双方の活動についての情報交換。

開始を知らせるベルが鳴り、手影絵による日本にいる動物(ウサギ・シカ・キツネ・タヌキ・鳥類など)と草花木の映像をバックに、デヴァ・ヨーコさんによる篠笛演奏(日本の伝統的な横笛の一種)によりCOP10が開会。

美しい笛の音色

かなり高度な影絵技が・・・

演奏後は、COP9(ドイツ・ボンにて2008年開催)での議長を務めたニクロス・ペルサニ(Mr.Miclos Persanyi)氏のあいさつから、COP10議長となる松本環境大臣の紹介にうつり、松本環境大臣のあいさつに。

前議長

前議長から新議長へコングが渡された

生物多様性2010年の目標が、達成されなかった結果の報告から始まり、一度壊した環境を戻すことが難しいと述べた後、こらからは資源の利益配分と地域経済の拡充を視野に、生物多様性に恵まれた瑠璃色の地球を次の世代に残していかなくてはいけない。皆の力を合わせる時。とメッセージを述べました。

次に、愛知県知事の神田信秋氏によるあいさつ。

愛知県知事

愛知県は県民による植樹活動(グリーンウェーブ)など地域を巻き込んで行うなどと、生物多様性が最も進んだ地域である。と発表。

英語のスピーチはわかりにくかった・・・

その後に続き、名古屋市長の川村たかし氏も、名古屋は徳川家の城下町として発展し、現在テクノロジーが発達したモノづくりのDNAが根づく都市であり、かつ自然環境にも恵まれている地域であることを紹介。川村市長は、懸命に英語で演説(わかりにくかった…主催国だし、美しい日本語を披露したほうがいいのでは?と思ったM&T)。

二人いるお子さんの話もした

その後、国連環境計画(UNEP)の事務局長であるアチム・シュタイナー氏 (Mr. Achim Steiner)のあいさつ。政府間での話し合いだけでなく、地域コミュニティを含む民間レベルにおいても話合う必要を説いた。(でも、本会議に参加できるスペースはないけど)そして、資源保全と同時に持続可能な資源の利益分配を進める必要性も説く。今回のCOP10会合において、新しいアプローチによる目標達成までの戦略を練らなくてはいけないと、発表。

折り紙プロジェクト

最後に、CBD(生物多様性条約)事務局長である、アハメド・ドジョグラフ氏(Mr. Ahmed Djpghlaf)のあいさつにて締めくくられた。今回のCOP10には、193国の加盟国と、16,000名の参加があるとの報告。2010年には、生物多様性条約の目標を達成できず、前例がない速度で生物多様性が失われているとのこと。今までの流れのままでいくと、限界点(テッピングポイント)に到達してしまい、取り返しのつかないことになる。と述べ、生物多様性保全の危機を訴えていた。今後、生物多様性保全に向け、新しいアプローチが必要とし、自然との絆・自然との調和が必要性・努力を持続させることの重要性を漢字「和」などを紹介しながら訴え、最後に、今回のCOP10で今まで違うアプローチで生物多様性を保全する内容になることを期待し、あいさつは終わった。

Life in Harmony

あいさつが終わった後、カラフルな衣装をまとったMISIAが登場。「Life in harmony」という生物多様性の素晴らしさをうたった曲を、エネルギーいっぱいに披露。会場が、一時、感動につつまれる。MISIAの歌唱力はすごいと肌で感じるT&M。

開会式が終わり退場すると、会場のロビーでは、大勢の会議参加者たちが出てきており、賑やかだった。ロビーに出たT&Mは、チラシなどが置いてあるデスクにて、情報収集に励んでいると、そこに、「京都ジャーナル」という雑誌を何冊か持った、京都ジャーナルの編集長に出会う。日本熊森協会の紹介を、彼らが発行している「グリーンガイド」に載せてくださっているので、その感謝の気持ちを伝えると、プレスルームにグリーンガイドがまだあるのでもっていくか?と、プレスルーム(プレスIDを持っている人しか入れないと書いてあるのに、大丈夫大丈夫といって、中に入れてくれた。ここもまた、雰囲気が全然違う…)まで彼についてゆき、グリーンガイドを頂く。プレスルームでは、報道関係の人々が忙しく動いていた。

林野庁~

ガラガラ・・・

さっさっと昼食を済ませ、農林水産省が林野庁と森林総合研究所と共に開催するサイドイベント(講演会)に出席。サイドイベントのタイトルは、「森林で生物多様性を守る~日本から世界へ~」。大きな会議室で、参加者がぽつぽつとしかいない中、講演会は始まる。時間がないため、ディスカッション・質疑応答の時間はありません。と最初に報告。質問があれば、後日メールをくださいとのこと。一方的に、発表だけを聞く講演会だった。詳細はまた後日。

日本の森林率

森林管理形態

絶滅危惧種

森林の内訳の変化

1950年代に森林の生物多様性が無くなり、その後、特によくも悪くもなっていないから、生物多様性は守られていますという報告・・・え?

野生動物が「増えた」理由の一つが「猟師の減少」としているが、データが1980年代からなのはなぜだろう。1980年以前はもっと少なかったのに、それを見せないのはMisleadingになる。

条約会議~Tは最後まで。Mは途中からブースへ移動

林野庁の発表が終わると同時に、どど~~っと人が入ってきて、いったい何事?と思ったら、この会場で午後の本会議が行われるようだ。

NGOなどが発言の意思を表示するも、発言権が与えられているのは加盟国のみだった

あらかじめ加盟国に改訂条約文が渡されていたらしく、何ページの何行目がどうのこうのという話が続く。一応、会場の最後部にあるNGOやその他団体の所にもマイクがあり、「発言の意思」は表示できるが、発言権があたらえられることはなかった。加盟国だけしか発言できない状況。10席ほどしかないNGOセクションを埋め尽くしたのは、IUCN(例のおじいさんが所属する団体)。世界中からIUCNの教授連や各分野の代表者が沢山きていて、発言の意思を表示しているにもかかわらず、願いかなわず。な状態。COP10はNGOや教育関係者の意見は無視なのだろうか。

途中でブースに戻ったM。クマの現状を知った瞬間に「私、人生バラとクマにささげるから!」と30分でかかえるほどのどんぐりを汗だく・蚊に刺されつつも拾ってきて、即「クマ大使」となったMAKANAと共に、フェスティバル会場(都道府県や日本弁護士連合会などのブースが立ち並ぶ場所)に突撃。MAKANAの迫力とかわいさに人々は魅了され、たじたじとなり、否応なしにクマの話を聞く羽目に。(隣でMが補足をしながら、19日の講演会宣伝をする)昔からクマがいて接してきた地方の方たちは、クマのことをよく知っていて、未だにお互い敬意をはらいながら共存しているということも、再確認。行政の人でも、知っている人はちゃんといるのだ。嬉しくなった。

M&Tは、10月頭から、現地の人たち、国内各地から来ている人たち、海外から来ている人たちに、一人でも多く、日本の現状を知ってもらい、熊森の活動を知ってもらい、一緒に動いてもらいたいという熱い想いの元、連日休み無く、ブース(会員ボランティアさん、ありがとう!手伝ってくださる会員さんたちがいて初めて私たち動けるので助かってます!)、広報(現地で出会った「幸せのバラ」ブースで子供店長しているMAKANAがクマ大使となって、会場の大人たちを魅了してます!)、国際会議場(お偉いさんたちの頭の固さと一刻一刻と進む世界的に酷い現状に心身共にへろへろになりそう)と、手分けをしながら精力的に動いています。宿に戻ってからは本部の仕事をして、連日午前様でもめげません。(いや、朝起きるのは辛くなってるけど。特にTあたりが危険…笑)

そんなところに、神奈川県から週末手伝いに来てくれたMの妹さんが凝りに凝った背中やぱんぱんに腫れた足のマッサージをしてくれたり(めちゃ痛くてM&Tの悲鳴が宿に響き渡る)、愛情たっぷり野菜たっぷりのお料理を作ってくれたりして、ほんとにありがたや、ありがたやです。(冷蔵庫をあけた瞬間、これはやばいと思ったらしい。Mは野菜不足・寝不足で顔中に吹き出物が…)これでまた1週間がんばるぞーー!という気力がわいてきました。

自分のためだけなら、ここまでがんばれない。ましてや、人間だけのためにこんなにがんばれない。ブースに立っていて出会う子供たちや、食べ物がないだろうに、懸命に生きている野生動物たち、綺麗な青空や、美味しい水と空気。母なる大地。大切な存在がたくさんあるから、一所懸命になれる。生きていける。私たちの命を支えてくれている沢山の存在たちへの感謝の気持ちと敬意をどんなときでも忘れず、地球に命を頂いたものとして、人として恥ずかしくない生き方をしたい。(文句はいうけど)そう思って活動してます。

COP10チーム M&Tより

(もう出発しなくてはいけないので、写真はまた追って掲載します!)

COP10 – 17日(COP10前夜祭)

大阪市地区のU&Nが16日のシンポジウムのあと、名古屋に一泊して、Mの妹も横浜から夜行バスで駆けつけ、早朝到着。3人とも、17日はブースを手伝ってくれました。

朝は、会員さんが差し入れしてくださったかぼちゃの煮つけと、ところてん、有機米のご飯で朝食を頂き、皆で会場へGO。

食卓の準備をするM。会員さんが差し入れてくれたかぼちゃ、お米、ところてんが朝食。

M&Y姉妹。Agriforestryのコーヒーを見つけてきた。

そんな時、直ぐ脇の川から聞き覚えのある歌声が。

河川上でリハーサルをするMINEHAHAさん

MINEHAHAさんがCOP10前夜祭?で、鼓の方と共演で、河川上公演を夜にするのだそう。以前山梨県の総会に歌いに来て下さったことがあったので、M&Tはチラシをもって、急いでMINEHAHAさんの下へ。

「くまもりでーーーーーす!」

とMが叫ぶと、

「え?!くまもりさん?!」

とMINEHAHAさんがテントから出てきて、スタッフの方に

「あなた、日本熊森協会知ってる?」

と聞いて、知らないといったスタッフの方にMが渡したチラシを渡して

「私は歌からだけど、彼らも同じことを願って活動しているのよ」

と言ってくれました。

方法は違っても、目指すは同じ世界。

志を共にできるすばらしい方と再会できて、とても心強く思いました。

その後、ブースをしながら、MINEHAHAさんのリハーサルを丸々聞いちゃった。

「ありがとう」はほんとうに心に暖かく響く歌です。

なんと素敵な前夜祭。MINEHAHAさんの歌声に惹かれてか、お空まで美しく変化。

お月様と夕焼けに染まる波のような雲

現金をそんなに持ってきていなかった一同は、中に入ることはできなかったので、ちょっと離れた川端の柵前に立って、しばらく鑑賞。日が暮れるとかなり冷えてきて、M&T以外は寒いので先に退去。M&TはMINEHAHAさんの歌う「ひとつ」を一緒に歌ってからその場を後にして、先に「山ちゃん」に行っていたほかのメンバーと合流。お夕飯。山ちゃん流「手羽先の食べ方」をマスターした。

大阪地区のU&Nは新幹線で大阪へ。

じゃ~ね~!

その後、M&Tはというと、

もうあかん・・・

バタンキューなCOP10チームより

くまもりCOP10シンポジウム 無事終了

こんばんは。COP10チームです。
もう夜遅いので、まずは手短にご報告。

おかげさまをもちまして、くまもりCOP10シンポジウムは無事終了いたしました。
たくさんの方にご来場いただきました。ありがとうございます。

今回、くまもりは海外にも発信していこうということで、初めての国際シンポジウム(日英両言語)の開催を決意し、スタッフ一同、より密度の濃い情報を皆様にお届けするべく、直前まで改善を加えながら本日を迎えました。

また後日改めて、動画配信などをしてまいりますので、よろしくお願いします。


クマも殺さず、人もケガしないための正しいクマ対応

今年、クマによる人身事故が相次いでおり、ケガされた方にも、殺されたクマにも、本当に胸が痛みます。
テレビニュースを見ていて思うのは、人間側の誤ったクマ対応が、
クマの人身事故を引き起こしているということです。

クマは、見かけと正反対で、実は、とてもこわがりで臆病な動物です。
大変平和的な動物で、人間を襲う習性はありません。
しかし、逃げ場を失ったと感じると、逃げようとして、恐怖のあまりパニックを起こします。
このような性質を知っておれば、おのずと正しい対応は、おわかりいただけるとおもいます。

最近、建物の中に逃げ込んで殺されるクマが続出しています。
なぜ、ガラスを割ってまで、クマは建物の中に飛び込むのでしょうか。
以下は、毎日新聞からの抜粋です。
14日朝、山形県長井市の市立長井北中に侵入したツキノワグマはグラウンドから校舎に向かって走ってきた。
猟友会によると、クマは体長148センチ、体重110キロで7歳の雄。クマの生態に詳しい独立行政法人・
森林総合研究所東北支所(盛岡市)の大西尚樹主任研究員は
「クマは隠れるように行動する習性があり、グラウンドを走るのは異常。何らかの理由でパニック状態になった
クマが狭い所に隠れようと校舎に入ったのではないか」とみる。 以上。

最後、建物に閉じ込められたクマが、猟友会のみなさんの方に向かってきたのは、
猟友会の方々を襲うためではなく、
なんとしても逃げたかったからです。
3方をふさがれたクマに、他にどんな方法があったというのでしょうか。
自分がクマだったらと、
相手の立場に立って考えてみれば、わかることばかりです。

クマを見かけたら、人々は家などの中に入って、クマが立ち去るのをそっと待ってください。
海外では、そうするそうです。
驚かせると、こわがりのクマは、パニックを起こして、逃げながら人身事故を続発させていきます。

猟友会やマスコミの皆さんが、クマを追い掛け回すのは、人身事故を誘発していることです。
こわがりのクマを刺激しないこと。驚かさないこと。
人は、静かにゆっくり動いて、クマから離れること。
人間側が注意すれば、ほとんどの人身事故は防げます。

フィード

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