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2012-11
八幡平クマ牧場ツキノワグマ6頭、阿仁クマ牧場に無事移送完了
鹿角市の「秋田八幡平クマ牧場」(廃業)で女性従業員2人が死亡した事故で、同牧場に残されたクマ27頭のうち、ツキノワグマ全6頭の「阿仁熊牧場」(北秋田市)への移送が7日、始まった。
初日は推定年齢7、8歳の雄3頭が移送用のオリに入れられ、トラック2台で運ばれた。到着後、獣医師らが麻酔をした上で健康状態を確認し、冬眠用のクマ舎に移した。残る推定2~4歳の雌3頭は、8日に移送する。
6頭は当面、冬眠用や出産用のクマ舎で飼育して冬眠させた後、来年4月下旬の開業に合わせて、同牧場のツキノワグマと合流させる。
八幡平クマ牧場の元経営者の長崎貞之進氏(68)は「県、北秋田市、愛護団体が頑張ってくれたお陰で、今日までクマを生かしてこられた。感謝している」と話した。
同牧場に残るヒグマ21頭は、阿仁熊牧場の施設を改修後、来年夏以降に移す見込み。県は八幡平クマ牧場の冬期間の除雪などに備え、今月から非常勤職員2人を新たに雇用し、6人態勢で飼育している。
ヒグマは21頭は八幡平で越冬 県、職員増やし管理強化
秋田八幡平クマ牧場に残ったヒグマ21頭は同牧場でことしの冬を越す。廃業した施設で飼育を続けることには住民に不安の声があり、県は秋田八幡平クマ牧場の管理支援に当たる非常勤職員を今月から2人増員し、降雪期の安全管理徹底を図る。
ヒグマは現在、21頭中17頭が敷地中央部にある屋外運動場付きの三つのおりに集められ、飼育されている。ことし4月の死亡事故で6頭が逃げたおりでは 9頭を飼育しており、県は「雪が降り積もって危険な時期には、運動場には出さない。できれば半冬眠の状態で飼育したい」とする。
県は除雪作業に追われる降雪期に備え、今月から同牧場で雇用する非常勤職員を、これまでの3人から5人に増やした。除雪用重機も県費でリースする。
北秋田市は全頭の受け入れを表明したが、前提となる阿仁熊牧場の改修工事の着工は順調にいっても雪解け後の見通し。工事完成の見通しはまだ立っていない。
(2012/11/08 08:30 秋田さきがけ新聞 更新)
●熊森から
本日午後、現地から6頭移送完了の報告電話が入りました。昨日移送された3頭は、麻酔後、馴らし用獣舎に運ばれましたが、麻酔から覚めて、今日は3頭とも元気にしているということです。このぶんだと、うまく移送が完了しそうです。輸送代は当協会が集めた「八幡平クマ牧場クマ基金」が負担しましたが、麻酔代などは、秋田県の獣医師会の皆さんが集められている基金から出されたということです。
心ある多くの方々の善意が集まって、まず6頭の終生保護飼育が実現しました。すばらしいことです。
元牧場主さんや秋田県職員の皆さんをはじめ、今回の移送に関わってくださった多くの皆さん、また、応援してくださった多くの国民の皆さんに、心からお礼申し上げます。
クマたち。元気でね。
本部森再生チーム 11/4 兵庫県北部の積雪地帯・シカ生息地で、柿・栗大苗の植樹実験
これまで熊森本部は、兵庫県のクマ生息地である奥山に、実 のなる木の3年苗、高さ約1メートルを、1万本以上植樹し てきました。これによって、当時、まだシカが入っていなか った町では、簡単に森が復元していきました。 しかし、そのうち、クマ生息地全域にシカが広がりだし、植樹 してもすぐさまシカに苗木を食べられてしまうようになりまし た。 仕方なくシカよけガードを苗木に付けると、当協会の植樹は 奥山積雪地帯の急斜面での植樹であるため、春先の雪解け時に、 斜面の雪がずり落ちて来て、苗木をガードごとなぎたおして いきます。毎年の苗木起こしが大変でした。しかも、苗木に ガードをかけると、苗木が不自然な樹形に成長するため、倒 れやすくなります。 そのため最近は、植樹よりも人工林の7割強度間伐による自 然再生の方に舵を切り替えていました。 何とかシカや雪に負けない植樹方法はないものか…。 熊森調査研究部はこのたび、大苗の植樹を実験的に実施しま した。この苗は育苗実成1年、移植して1年、接木して1年の 3年生育苗で、細根量は3倍以上という特別な苗です。 丈、太さも充分あるので、生育の均一性と生育の早さは抜 群で、従来の苗よりも勝るというもの。苗木の高さは1.8㍍以上 あり、頂芽はシカに食べられません。 丸太杭でしっかり支柱(鳥居型)をして、雪倒れしにくいように しました。庭木としてなら間違いなく育つのでしょうが、奥山の 斜面に植えっぱなしにしますので、うまく育つかどうかはまだ わかりません。来年の5月のゴールデンウィーク前後には結果 を報告できると思います。もしうまく活着すれば、平成のクマ 止め林造りとして、また、 動物の棲める森復元とし て、大苗を大々的に植え ていきたいと思います。
11/07 八幡平クマ牧場からツキノワグマ3頭を阿仁熊牧場に移送
以下、北海道新聞記事
女性従業員2人が4月、ヒグマに襲われ死亡した秋田県鹿角市の秋田八幡平クマ牧場(閉鎖)のツキノワグマ3頭が7日、北秋田市の所有する阿仁熊牧場(冬季閉園中)に移された。
阿仁熊牧場は、施設の改修など県の支援を得ながら、秋田八幡平クマ牧場に残る24頭も受け入れる方針。8日には別のツキノワグマ3頭を移す。残るヒグマ21頭は、改修が終わる来春以降の移送となる。
この日、トラックでクマを運んだ秋田八幡平クマ牧場の長崎貞之進元経営者(68)は「県などの支援には感謝している。クマの引取先が決まり、安心した」と話した。
くまもりから
秋田八幡平クマ牧場の長崎貞之進元経営者から、「これまで日本熊森協会には、本当にお世話になっています。まだまだこれからもお世話にならねばなりません。本当に感謝しています」というコメントが届いています。
残されたクマたちの生存を支えるために、飼育員の方は秋田県が派遣して下さっています。現在、それ以外の様々な日々の経費は、どこにも出所がないということで、みなさんにご寄附いただいた「八幡平クマ牧場クマ基金」が使われています。今回の輸送車や輸送経費は、日本熊森協会が集めさせていただいた「八幡平クマ牧場クマ基金」から全額負担させていただきました。ご寄附にご協力頂いたみなさんに、改めてお礼申し上げます。会計報告はいずれネットでまとめて行います。
本部森再生活動 10/20~21 1泊2日 盛り沢山のもりもり合宿
- 2012-11-06 (火)
- _奥山保全再生
10月20(土)~10月21日(日) 1泊2日で、間伐・チェンソー整備、
ホダ木運び等、内容盛り沢山の合宿を実施しました。男性3名女性2名
の計5名で活動しました。 少人数でしたが爽やかな秋晴れの下、
充実した合宿となりました。
現地について、間伐の準備。必要な道具類を
手早く準備できるようになりました。
間伐前にチェンソーの状態を確認。
チェーンのゆるみ、部品の破損、欠損等を
チェックし、エンジンをかけます。
準備が整ったらいざ、間伐!
伐倒方向を定め、受け口を作ります。
京都府支部の会員さんに作っていた
だいた伐倒方向指示器、「アシスト君」
のおかげで、伐倒方向の確認がしやす
くなりました。
伐倒した木の玉切りもコツをつかみ、バー
を挟まれなくなりました。
今回一番上手に倒せた木の切株。
みなさん、かなりスキルが上がって
きました。
屋外でのチェンソー整備会の様子
ガイドバー、エアクリーナーの清掃、
簡単な分解等、基本的なメンテナンス
を学びました。
合宿最後の締めくくりは、ホダ木運び。
カブトムシなどの虫の棲む家をつくる
ため、約1000㎏の朽ちたホダ木を、
植樹地の横に運びました。
来年の夏には、多くの虫が集まって
くることを願います。
無事に作業が終わり、記念撮影。
1泊2日の活動お疲れ様でした。