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2014-09-13
2014年本部調査 山にクマの餌がない! 今年の豊凶調査はブナ凶作、ミズナラ不作
熊森協会本部では9月9日から13日までの5日間、兵庫県の但馬地方を中心に山の実り調査をしてきました。
調査樹種はブナとミズナラで、豊凶ランクは◎豊作・〇並作・△不作・☓凶作の4段階に分けました。各調査地で約10本程をブナは13カ所、ミズナラは15カ所で見てきました。
ブナは昨年度が一斉開花の年だったので、今年は凶作だろうという予想のもと調査しました。結果は、やはり凶作でした。ミズナラだけでも実りがあればと願ったのですが、ミズナラも不作でした。
昨年ほぼ豊作だった峰山高原のミズナラも今年は不作以下という状況でした。
ブナはどの木も凶作です。梢枯れした枝に少しだけ殻斗がついている木がわずかにありましたが、中に実が入っているかどうかどうかは疑問です。しかし、それ以外はまず実が見つかりません。ゼロと思っていただければいいと思います。
ミズキはクマが大好きで、液果の小さな実がなる植物です。昨年は、この時期にたくさんの赤い実がついたいました。しかし、今年はまだ実が青く、実自体がついていない枝も多かったです。
今年は東北地方から中部・北陸のあたりなど、全国的に山の実りが悪いと報道されています。本当はコナラやアベマキ、ウラジロガシなどもきちんと調査すべきですが、ざっと見た感じではあまりよくないように感じました。ブナ・ミズナラ・コナラに関してはもうすぐ、兵庫県森林動物研究センター(行政)からも、発表があると思います。まず昨年よりかなり悪いと思います。
以前、山の実りが凶作の年、兵庫県では、秋にクマが集落に大量出没していた時期があります。最近は、春や秋から餌を求めて出てきているので、秋に大量に出て来る現象がおきるのかどうか、わかりません。
ただ、本来、おとなしくて臆病な動物なので、人間側が気を付けて行動すれば、人身事故も減らせます。クマの棲む山に入るときは、一人でそっと入らず、大きな声や音をたて続け、クマに人間が来たことをしっかり知らせてください。クマの方が、人間に出会わないように移動してくれます。