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2014-11-03
3年連続 高齢者大学での会長講演
- 2014-11-03 (月)
- くまもりNEWS
今年も、高齢者大学で、会長講演をさせていただきました。毎年のことながら、みなさんとても熱心に耳を傾けてくださいました。全国の高齢者大学で、熊森を語りたいと思います。ぜひ、呼んで下さい。
ふるさとは、クマの生息地だという方もおられ、終わってから、田舎に帰った時に撮ったクマの足跡の写真を見せてくださいました。この数十年間で、日本の国土はすっかり変わってしまいました。豊かな自然が残っていた時の国土を知っておられる最後の証人たちです。参加者のみなさんからのお話も聞かせていただきたいものです。
<聴講者から、送られてきたうれしい感想文>
本日は興味深いお話を聞かせていただきありがとうございました。
正直、お話をお聞きするまでは、
「熊森協会って?なんやねん」
「なぜ、熊森協会が西宮なの?」
「なぜ、北海道でないの?」
という先入観でしたが、なるほど、なるほどと、お話に引きづりこまれてしまいました。
さすが、元先生、「話し方」がとっても上手!
1時間半の講義がとても短く感じられたのは久しぶりでした。
今、手元の「クマともりとひと」をめくりつつ余韻に浸っております。
読み終わったら、市立図書館に寄贈いたします。
7名の仲間で、僅かですが、寄付をお送りします。
今日の先生のお話のお礼として。
今夏、マイマイガが異常発生した地域の秋の実りなし→餌を求めて出て来た野生鳥獣の大量補殺が続く
- 2014-11-03 (月)
- くまもりNEWS
林野庁によると、今年の6月~7月にマイマイガが異常発生した県は、秋田県、山形県、福島県、新潟県、長野県、富山県、石川県、福井県、岐阜県だそうです。ほぼすべての樹木や草本の葉を食い尽くし、山を丸裸状態にしてしまいました。
平成20年には、岩手県で大発生しましたが、1年で自然収束したそうです。しかし、今回は、どうなるか、予測がつかないということです。
過去に北海道でも大発生したことがあるので、地球温暖化とは無関係かもしれません。
マイマイガについては、わからないことだらけなのだそうです。
●以下は、今年の夏、マイマイガが大発生した<長野県北部>住民からの訴えです。
今年6月~7月に大発生したマイマイガの食害によって、森の木の葉が全部消えてしまい、いったんスカスカの山となりました。なぜか、マイマイガは、つる草だけは食べませんでした。その後、夏に、まるで春が来たように、一斉に木々に若葉が出ました。こうなると、今年も来年も木々の実りは、全くありません。(来年の花芽ができるのが、今年の7月のため)
山から野生鳥獣が連日出てきては、クマ・サル・シカ・イノシシを中心に、大量駆除されています。つる草の、サルナシ・ヤマブドウ・アケビなどは良くなっていましたが、もうクマたちはとっくに食べ尽くしてしまっています。町によっては、記録的にクマが大量補殺された2006年より、ずっとひどい状況です。
良心的な猟友会の方は、クマだけでも、助けられないかと、誤捕獲グマを逃がしたり、追い払ったりしていましたが、追い払っても追い払ってもまた出て来て稲を食べたりするので、クマも殺さざるを得ない状況です。もうこれ以上殺したくないと、悲鳴を上げている方もおられます。
去年は、山の実りが良かったので、その分、子グマも生まれたもようですが、この調子では、今年の秋を生き抜けないでしょう。
役場は、もう打つ手がないとして、お手上げ状態に見えます。もう限界で、みんな呆然という感じです。これだけ山に実りがないのだから、野生動物たちはもう生きていけないよねと、周りの人たちも言っていますが、どうしようもありません。
山から出て来た動物たちを殺しても殺しても、もう山が壊れてしまっているんだから、解決不可能だと思います。
今年のマイマイガ以前に、ナラ枯れで、この辺りは大量のミズナラが枯れていたのに、そこへもってきて、今年のマイマイガの大量発生。この地方には、柿の木はありません。
シカが自然林の下草を食い尽くしたことによって、クマはすでに、山で生き残るのがむずかしくなっていましたが、そこへ今年のマイマイガです。
<熊森より>
今や人間は、毎日おなかいっぱいたらふく食べています。戦後、人間が、山を壊し続けてきたことを思うと、このような異常年は、祖先がしていたように、分かち合いの精神を発揮して、殺すのではなく、食料を提供するなどして、野生鳥獣との共存をめざすべきでしょう。行政はまず、このようなやさしいことをするとは思えませんので、一般の国民に期待するしかありません。。
一方で、せめて奥山は、自然林に戻し、人間が一歩も二歩も引きさがって、野生鳥獣に餌場の山を返してやるべきです。