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2015-02-01

この時期赤い九州の山

2月1日、飛行機で大阪伊丹空港から九州へ行きました。この日は珍しく、ずっと空が晴れ渡っており、下界がよく見えました。まるで、地図帳を見ているようで楽しかったです。

 

下の写真は、四国の山です。奥地の高い山の尾根筋に、風力発電の風車がずらりと並んでいました。遠すぎて、風車が回っているのか止まっているのか、わかりませんでした。尾根は山の命、ここをコンクリートで固めてしまったのでは、この山はもう荒れていく一方でしょう。残念。

s-DSC04240

四国の山の尾根に連なる風車

 

飛行機が九州の上空にさしかかり、高度を下げ始めました。

人工林がスギの花で赤く染まっています。

 

s-DSC04251山がスギ花粉で赤い

杉の花で赤く染まる九州の山々

こんなに多くの花が付くのも、カメムシが大発生するのも、山の自然が壊れているからだそうです。この町の人工林率は、70%にものぼります。自然林は緑色ですから、この時期、区別がはっきりとつきます。不自然に多く植えられてスギやヒノキが弱って来ており、必死で子孫を増やそうとしているのです。

専門家によると、ヒノキの一つの球花の汁を吸って、5~6匹のカメムシが育つそうです。

植え過ぎた人工林―花粉症の増加―カメムシの大発生、これらはつながっているということです。

国策によりスギやヒノキで埋まってしまった九州の山ですが、自然の山を取り戻そうと、コツコツと 広葉樹の実のなる木をこの町で植え続けておられる方がいます。尊いことです。

本当は、人間に生息地を奪われさまようイノシシ マスコミの「イノシシが生息地拡大」報道は、誤り 

兵庫県西宮市浜埋立地でイノシシが捕獲され、山に放獣されたという報道の中に、イノシシが生息地を拡大して人間の生息地にまで出て来たという説明がありました。しかし、事実はその真逆です。

 

s-DSC04228苦楽園

山すそから3分の2の高さまで宅地化が進んでいる西宮市苦楽園町

何十年か前までは、山はイノシシたちの国でした。そこに人間が近年どんどん入り込んで、道路や住宅を建設しました。イノシシを追い出したのは、人間の方です。(もっと昔は、平地にもイノシシが棲んでいました)

 

下の地図の右下山脈は神戸市の六甲山脈です。

神戸市北区、三田市、加東市、三木市で囲まれた山に、ナメクジが這ったような跡が一面についていますが、これがゴルフ場です。一体いくつゴルフ場を作ったのでしょうか。兵庫県は北海道に次いで2番目にゴルフ場が多い都道府県です。ゴルフ場にする前は、ここはイノシシたちの国だったのです。

三田ゴルフ

 

これからは人口もどんどん減って来るのですから、これまで人間が力づくでイノシシから奪ってきた大地を、少しずつイノシシに返してやるようにすべきでしょう。時たま真夜中にイノシシと出会いますが、少し道を避けて帰ればいいだけです。殺す必要など全くないと思います。

 

ある方が、高等動物は本来みな、他者の身に起きていることを自分の身に起きているように頭の中でシュミレーションする能力を持っていると言われています。

 

イノシシだって、殺されたらつらいだろうな、悲しいだろうな、このような共感能力があるから、みんなで助け合って、支え合って、すべての生き物たちとつながりあって、今日まで人間は生きて来れたのです。今も昔も、無用の殺生はすべきではありません。

 

 

 

 

 

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