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2015-03-27

豊能グマお世話日記 3月20日

まず、水からあげましたが、今日は飲みませんでした。
メンバーが摘んできたツクシは匂いを嗅いだだけでした。
菜の花は軽くぱくりと口にくわえましたが
そのまますぐ口から落としてしまいました。
春のごちそうになるかなと想像していましたが、残念。

キウイフルーツをあげると待ってましたとばかりにあっという間に
丸ごと食べて、4袋ほど平らげました。

リンゴは熟れていい香りがしていましたが今日は食べませんでした。
ブドウは1パックくらい食べました。
殻付きのクルミは2袋。
今まで喜んでいた殻なしのクルミはこの日は食べませんでした。
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間伐材の木の輪切りはいつものように元気よくかじっていました。

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今日は新しい参加者がお世話に来られました。
初めてお世話したクマさんの感想をお聞きしてみました。
「かわいいですね。目がかわいいし、姿も。」
クマが檻の鉄格子にぶつかってくるのも怖くはなかったそうです。

新しい獣舎に移って地域の人と交流できるようになったら、
やっぱりこんなふうにかわいいと思ってもらえたら嬉しいです。

3月18日 リニアと国の責任 参議院会館院内集会

参議院議員7名、議員外参加80名で、午前11時から午後2時までぶっ通しで中身の濃い勉強会が開かれました。

 

講師は五十嵐敬喜氏(1944年生まれ、弁護士、法政大学名誉教授)と橋山禮治郎氏(1940年生まれ、千葉商科大学大学院客員教授)のお二人でした。まさに、日本の国を思い、日本を良くしたい一心でがんばっておられることが、強く伝わってきました。青年の心意気でした。日本に、こんな先生方がおられたのかと、あらたに偉大な方たちを知り、感動しました。

 

おかげで、知らなかったことをたくさん学ぶことができ、収穫は十分で、兵庫県本部から参加した甲斐がありました。熊森東京都支部からは数名が参加してくださっており、大変心強く感じました。

 

<出席された各国会議員からのお話>

皆さんとてもよくリニア問題について勉強しておられ、発言も堂々として頼もしかったです。こんな国会議員もおられるのかと、初めて知りました。すばらしいです。この前の衆議院選挙での熊森アンケートでよくわかりましたが、ほとんどの国会議員の方々は、リニア問題をご存じありません。この議員さんたちが他の議員のみなさんや官僚のみなさんにロビー活動をしてくだされば、リニアに大問題アリと言うことで、リニア事業が直ちに凍結され、喧々諤々の国会審議が始まるのではないかと感じました。国会議員さんたちの横のつながりがどうなっているのか気になりました。

 

<沿線住民の問題から全国民の問題へ>

沿線住民代表の方々が、それぞれ活動報告をされました。メディアに見放された中で、これまで少ない人数で、よく踏ん張ってこられたと思います。表彰ものです。少しでも労をねぎらってあげたいと思いました。今後は、一人でも多くの国民が、今を生きる大人の責任として、沿線に住んでいなくても、リニアという国家的プロジェクトに国民として声を上げていけるよう、勉強し始めてほしいものです。沿線住民と全国民が手を結ぶ時が来たと感じました。

 

<五十嵐先生のお話>

リニア事業は、国がゴーサインを出さなければ進められないという国家の関与が不可欠な事業である。

審議会が御用学者ばかりで、事業促進の声しか出なかったため、審議が全く深まらなかった。メディアは、ちょうちん記事ばかり書いてきた。国民や議員に、リニアの問題性がほとんど何も伝わっていない。事故が起きたらどうするのかをはじめとするリニアの様々な問題点が何も解決されておらず、全員無責任体制で、工事が昨年7月から着工している。

リニア問題は国家の存続にかかわる大問題であり、国民的議論が今こそ必要な時であるが、福島原発と同じで、多くの国民は、問題も聞こうとも問題について考えようともしていない。

 

熊森から・・・工夫して、問題を聞こうとする国民、問題を考えようとする国民を増やしていかねばならない。まず熊森会員から。

 

<橋山先生のお話>橋山先生は、国会のリニア関係の全審議会をチェックしてきたという、もう信じられないような本気の先生です。

ドイツでは、政府がリニア事業を認めた後、実験線が走り出した。しかしリニアの大問題性に気付き始めた国会議員たちが連邦議会で再評価し始め、喧々諤々の議論が湧きあがった。結果、すべての委員会でリニア事業は認められないという結論が出るようになり、6年後にリニア事業は中止された経緯がある。

日本の場合、リニアが浮上した時の2011年度の国交大臣であった大畠 章宏議員が、閣議にもかけず、国会にもはからずに、直ちに認可してしまったことから、後々、非常に残念な結果を生むことになった。

国民の議論が全くなくしてここまで来た。国民のほとんどがリニアのことを知らない。政治家、首長、国民、メディアのすべてが無知無関心無責任でここまで来た。

リニアの大問題に気づいた国会議員・学者・研究者・国民が、もう1回原点に戻って考えるべきだ。反対・賛成でなく、とにかくいったん凍結する。本気でこの鉄道方式がいいのか、あらゆる関係者の間で議論する。こんな大問題を、国会議員のほとんどは知りませんでしたなどだめだ。

速くて面白そうだけで認可するなど、愚策だ。国にとってプラスになるのか。国民は幸せになるのか。公共的利益はあるのか。考え直す必要がある。

 

(会場からの質問)リニアを動かすにはヘリウムガスが不可欠だが、ヘリウムガスは地球大気の0.0005%しかなく、ヘリウムが不足してリニアが走れないという事態に発展するのではないか?

 

熊森から・・・皆さんお忙しいと思いますが、3月28日のリニア問題大阪学習会に一人でも多くの方に参加していただきたいです。問題が見えてくるのはとても知的で楽しいことです。大都市の市民が本気で考えないと、この国が良くならない。考えない大人ばかりでは、この国が本当にかわいそうです。被害を受けるのは、子や孫、物言えぬ多くの他生物たちです。

3月17日 鹿児島県森林管理署のご厚意で、人工林伐採跡地に広葉樹を植樹(くまもり霧島植樹地)

鹿児島県霧島市の人工林率は70%という高率です。

そのなかで、少しでも動物の棲める広葉樹の山を取り戻したいと、くまもり鹿児島県支部は鹿児島県森林管理署にお願いし、平成23年、人工林伐採跡地の国有林約1.2haに、実のなる広葉樹500本を植えさせていただきました。

3月17日、森山会長と九州各県の熊森支部長らが、くまもり霧島植樹地を視察しました。植樹地は、シカよけ網で囲まれており、毎年下草刈りも行われ、苗木は順調に育っていました。

 

植樹地遠景。枯草で白っぽく見える所が、植樹地です。このあたりの山は、なぜか山の形が独特で、見慣れない不思議な形をしています。案内してくださった鹿児島県会員に尋ねると、シラスという火山灰で出来た山だからだそうです。

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 植樹地は、道路の上と下に分かれています。

 

看板 写真は、逆光で字が読みにくいですが、「動物たちが棲める豊かな奥山、水源の森を次の世代に」と書かれています。

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シカよけ網で囲まれた植樹地 マテバシイなどの常緑広葉樹や、クリ、アカガシ、ヤマザクラなどが植えられていました。

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ここはウサギが多くて、ウサギが苗木を齧るそうです。刃物でスパッと切ったように枝が落とされているのはウサギの仕業で、あちこちに落とされた枝がありました。シカが多いということでしたが、地面には一面に枯草が生えており、表土が露出したりはしていませんでした。九州の暖かさと雨の多さのおかげで、シカが食べても食べても草は消えないのでしょうか。

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ウサギに齧られた枝

 

掘ったばかりの穴が道路と植樹地の間のアスファルトが浮き上がったところにありました。

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 アナグマがミミズを探して掘ったあと

 

草が多いところは、生き物も多いようです。

広葉樹の植樹に土地を提供してくださった鹿児島県森林管理署に感謝しながら、帰途につきました。 全国でこのような取り組みが広がればいいですね。鹿児島県支部は、今年も、下草刈りを行います。鹿児島県支部の皆さん、その時は駆けつけてあげてください。

 

 

女優の杉本彩さんが大阪豊能クマ問題をブログに

杉本彩さんは、動物愛護活動に熱心で、公益財団法人動物環境・福祉協会を立ち上げ理事長をされています。
http://www.eva.or.jp/

昨年、大阪府豊能町でツキノワグマが誤捕獲されたときには、何とか法律にのっとって山に返してやろうと悪戦苦闘していた熊森に、協力を申し出てくださいました。

3月20日の個人ブログに「人と熊との共生を願って・・・」と題して、豊能町誤捕獲グマ問題のことを書いてくださっています。
http://ameblo.jp/sugimoto-aya/entry-12003472260.html

ブログの中で、今熊森が大阪府に建設中の民間クマ飼育獣舎などに使われる「熊保護基金」への協力も呼びかけてくださっています。熊森としては感激です。

 

ブログによると、京都府会議員小鍛治氏が、県境府境を行き来する絶滅危惧種のツキノワグマへの対応について、2月に府議会で一般質問をしてくださったそうです。

議会でツキワグマに関する広域的な質問は初めてなので、非常に意義のあることと考えます。杉本彩さん、貴重な情報をありがとうございました。

 

以下に、京都府議会での質問と答弁を引用します。
質問 : 小鍛治府議

特定鳥獣保護マニュアルと京都・大阪・兵庫三府県の境界にまたがり生息する鳥獣の課題について、

今回はクマに絞ってお伺いします。

環境省が策定した「特定鳥獣保護管理マニュアル(クマ編)」は、
既に絶滅した可能性の極めて高い九州を除き、
対象地域を18の保護管理ユニットに区分し
ユニットごとに関係都府県が協力連携して計画を策定すべきとなっています。

ツキノワグマの行動範囲を考慮すると、
保護管理には関係都府県相互の協力連携が必要不可欠であるうえ、
それをふまえた新たな枠組みを必要とする地域も出てきていると考えます。

こういった状況の中、
昨年6月に大阪豊能町でツキノワグマが
誤って有害鳥獣捕獲用の檻にかかるという事件がおき、
マスコミでも大きく取りざたされることとなりました。

今回の誤捕獲については、
大阪府から相談があったかと推測いたしますが、
京都府ではどのような協力・支援をされたのでしょうか。

また、ツキノワグマは府県境を関係なく山野を移動し、
場合によっては生息域を拡大させることもあります。
野生鳥獣の保護・管理を進めるにあたっては、
この当たり前の事実を認識し、
関係府県がしっかり情報交換し、連携すべきことと各々が責任もって対応すべきことがあると考えますが、
ご所見をお聞かせ下さい。

 

答弁 : 農林水産部長

これまでツキノワグマについては、
京都府レッドデータブックで「絶滅寸前種」とされており、
鳥獣保護法の改正に伴い保護すべき鳥獣として位置付ける予定でありますが、
生息状況に関するモニタリング調査では生息数が減少しておらず、
近年人家周辺に出没する個体が増えているため、
環境省のガイドラインに準じて捕殺上限数を定め、
人身被害の回避に努めており、
今後とも地域住民の安心・安全に配慮しつつ、
適正な管理を実施してまいります。

 

大阪府での誤捕獲に対する京都府の協力・支援については、
捕獲檻の貸出、京都府のクマ出没対応マニュアルや専門家の紹介を行ったところであります。
議員ご指摘のとおり、
それぞれの自治体において責任ある対応が必要と考えており、
京都府では誤捕獲の対応について、
クマが人家近くに出没すると、
地元では子どもたちが集団下校を余儀なくされるなど
住民への心理的圧迫が強いと考えております。
地域住民と協議を重ね、地元との信頼関係を構築し、
原則誤捕獲された地域で放獣を実施しております。

 

また、これまでから特定鳥獣保護管理計画の策定過程で
近隣府県と意見や情報の交換をしているほか、
出没事例などについて定期的に情報を共有し、
地域住民への周知に役立っており、
今後とも近隣府県との連携・協力関係を維持し、
野生鳥獣の保護・管理に努めてまいります。

 

 

 

 

 

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