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2015-10-04

アオハダの糞

8月28日に兵庫県豊岡市の農道で拾ったクマの糞を、持ち帰りました。

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糞の拡大写真

 

もみ殻のようなものがたくさんっています。未消化の赤い実も入っています。何でしょうか。くまもりを指導してくださっている研究者に写真を添付してメールで送ると、直ちに答えが返ってきました。落葉広葉樹のアオハダの種です。そういえば、アオハダの真っ赤な実の写真を最近撮ったばかりです。

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アオハダ

クマは、アオハダの実を食べたのだ。

この糞を持ち帰って置いていたのですが、この度、水で洗ってみました。

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果肉が消化されて種だけになっている実も多いが、消化されなくて、赤い実が黒くなり、残っているのも結構あります。

それにしても、いったいこのクマは何粒のアオハダの実を食べたのでしょうか。

野生で生きていくということは、本当に大変なことです。野生動物たちに、敬意を表します。

 

 

 

求む 「とよ」のプールの水入れ隊

「とよ」のお世話で今の所一番大変なのは、プールの水かえです。どういうわけか、「とよ」は、プールの水をうれしそうにごくごくと飲む一方で、泥足でプールに入ったり、水中で糞尿をしたりするのです。これでは、すぐに水が汚れてしまいます。

もしかしたら、クマは谷川に入るのが大好きですから、自然界では、上流を向いて水を飲みながら、谷川の中で糞尿をしているのかもしれません。まさに清潔な水洗トイレです。自然界ではこれでいいのですが、獣舎のプールの水は流れていないので困ります。「とよ」も、なぜプールの水は流れないのか、もしかしたら理由がわからずに悩んでいるかもしれません。という訳で、週1回は最低限、プールの水かえが必要です。

しかし、獣舎のある場所は山上ですから、水道がありません。いくつもの20リットルのポリタンクいっぱいに水を入れて(=20キログラム)車に乗せ、獣舎近くに車を止めて、ポリタンクをプールまで運び、水をプールに移します。水は重いので、高齢者や女性が多いボランティアのお世話隊にはきつすぎます。いろいろと代替案を考えたのですが、なかなかいいのが思いつかず、ついに、プールの水入れに関しては、本部の若い職員たちが担当することになりました。

 

9月30日に行った職員は2名ですが、途中でクマを見に来ておられた若い男性が手伝ってくれました。それでも、プールを満タンにするのに、3人で取り組んで4時間かかりました。

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満タンになったプール

 

くまもり本部職員も最低一人は出ますので、何人かの方に、当分、プールの水入れボランティアを手伝っていただけないでしょうか。満タンにするのは大変ですから、出来るところまでで結構です。本部としては、タンクで水入れをする一方で、いい対策がないか考え続けていきます。

 

この日、とよは、水替えをする前の汚れた水のプールに、長いこと何回も入っていました。本当に、クマは水が好きなんだなあと思いました。

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この日担当した二人です。

獣舎の裏の柿の木に、実がびっしりと付いていましたが、弱いシブ柿でした。「とよ」は口に入れてから、いったんあわてて吐き出し、その後、再びゆっくりと食べてしまいました。

 

各地から次々と届く秋の実りをおいしそうに食べる大阪クマ「とよ」

「とよ」の為にと本部事務所に、9月14日にクリ、9月17日にヤマボウシ、9月24日にアベマキ、9月25日にクヌギがそれぞれ今年初めて届きました。その後も、クリ、アベマキ、クヌギが別の方々からも届き、とよは秋になってやっと自然界の食料にありつくことができるようになりました。みなさんありがとうございました。

(注:春の山菜は与えましたが、なぜか一切食べませんでした)

おいしそうに食べているとよの顔を見てやってください。

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口の横から殻を出しながらドングリを猛スピードで食べていく「とよ」

 

 

赤ちゃんの時から人間に育てられた和歌山の太郎や花子は、腰を据えて座り込んで、ドングリをおいしそうにゆっくり味わって食べますが、大阪のとよはものすごいスピードでクリやドングリをみるみるうちに食べていきます。ただし、殻はきっちり外して口の横からポイポイ出しています。

とよは昨年まで野生だったからでしょうか、食べながら、絶えず周りをきょろきょろと警戒して後ろを見たりずっと動き回るため、写真を撮ろうとしてもなかなかピントを合わせることができません。また、あまりにも急いで食べるからでしょう、クリの殻に、まだ白い実が少し残っていたりします。しかし、次の日には、白い実は完全になくなっているので、みんなが帰って一人になったら、ゆっくりともう一度きれいに食べなおしているのかもしれません。

 

ドングリを食べ終わると、今度はいつものように、獣舎の東端を行ったり来たりの常動行動にもどります。この時も絶えず動いているため、とよの写真がなかなか撮れず、カメラを構えたものの、ため息が出ます。一度だけ、動くのが何秒間か止まったので、チャンスと思い写真を撮りましたら、普通に4つ足で立ったままオシッコをしていました。

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四足で立ったまま、オシッコをしているとよ

 

「とよ」は、お寺のみなさんと、熊森お世話隊のみなさんの愛情をたっぷりと受けて、元気に夏を乗り切りました。

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プールの水で汚れたすのこを洗う

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プールの水替え

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獣舎の裏もお掃除

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9月17日にお世話してくださったお世話隊のみなさんです。

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