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2015-11-30

元暴力団員に野生鳥獣捕殺事業を任せる環境省案について、環境省がパブリックコメントを募集中

われらの環境省はついに狂ってしまったのでしょうか。

どうすれば大量にシカやイノシシなどの野生鳥獣を殺せるのか、これが、近年、環境省野生鳥獣担当部署がオンリーと言ってもいいほど必死で取り組んでいる仕事です。

その結果、次々と、目を覆うような法改正が出てきています。

現在、環境省野生鳥獣担当部署がパブリックコメントをかけている案件は以下です。(締切12月4日)

 

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則の一部を改正する省令案に対する意見の募集について

 

野生鳥獣の捕殺を一気に進めるためには、高齢化し少人数化した猟友会では間に合わないと環境省は判断して、今年から、株式会社やNPO法人、社団法人などにシカやイノシシの捕殺事業を行わせ、国や都道府県が従事者の給料を出すしくみ(=認定鳥獣捕獲等事業者制度)を開始しました。

 

今回のパブリックコメントは、(1)~(6)までの法改正について、国民の意見を問うものですが、意見なんか聞いてどうするのかと思うようなどうでもいいような細かいことがほとんどです。その中で、ギョッとしたのが、(3)の問です。大意は以下です。

 

(3)暴力団員又は暴力団員でなくなった日から3年を経過した者がこの仕事につけるとしていたが、他法令との整合を図るため、5年に改めたいがどうか。

 

せっかく足を洗って堅気になった人たちに、野生動物を殺すために再び銃を持たせようということだと考えられます。

環境省の担当者に電話して、3年とか5年の問題ではないでしょうというと、パブリックコメントにそう書いてもらったらいいですという答えでした。これまでも様々な件で環境省野生鳥獣担当部署にパブリックコメントを寄せてきましたが、「今後の参考にします」という回答ばかりでした。どんなにコメント数が多くても、初めに答えありきのようです。環境省担当部署に、国民の声など聞く姿勢はまずありません。こんな環境省ですが、みなさん、今回のパブリックコメントはどうされますか。

 

野生動物たちが人里にどんどん出てくるようになって、地元のみなさんが悲鳴をあげておられるのは本当です。しかし、野生動物たちが人里に出て来ざるを得ないようにしたのは、彼らの生息地を壊し奪った私たち人間です。生態系のバランスを壊すようなことをしたのは人間なのです。

 

この根本問題にこそ、環境省野生鳥獣担当部署は取り組んでいただきたいと思います。環境省野生鳥獣担当部署はこれまで、「すごいアウトドア」と称して、若者たちにスポーツや遊びで野生動物を殺すように呼びかけるキャンペーンを張ってこられましたが、野生動物たちの命も、人間同様、彼らに一つしかない限りなく尊いものであることを絶対に忘れてはならないと思います。そして彼らの存在が、本来、私たち人間を生かす豊かな自然を形成していたことを知るべきです。

 

 

 

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