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2016-02

1月31日 太郎も花子も平和そのもの 冬ごもり中(和歌山生石高原)

山田さんに、「2頭とも冬ごもり中だよ」と聞いていましたが、一応、兵庫県から3人で様子を見に行きました。

 

2頭とも寝ていましたが、私たちが来たのを知って、寝室からのっそり出てきました。そのおだやかな顔つき。みんなに愛され、大事に飼育されていることがよくわかります。

それにしても、2頭のなんという太りよう。何か月か食べなくても大丈夫でしょう。

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さわってもらおうと、お世話隊に甘える花子

 

花子がさわってもらっているのを見て、太郎も同じことをしてほしいと鉄格子に顔を摺り寄せてきました。さわってあげると、気持ちよさそうにうれしそうにしていました。

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冬ごもり中でも、人参を見ると目がない太郎

 

さて2頭が、運動場のあたたかい陽だまりに出ている間に、今年の巣穴をチェックしました。

どちらが太郎が作ったものか、花子が作ったものか、わかるでしょうか。

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s-P1030217太郎

答え。上が花子で、下が太郎です。

花子はなぜか、木の棒を1本持ち込んで巣穴を作ります。

 

赤ちゃんの時、人間に母を殺され、母から何も教えられなかったのに、この上手な巣作り。毎年感心してしまいます。

太郎も花子も元気に?冬籠りしていましたので、みなさんご安心ください。しばらくして2頭とも、再び寝室に戻りました。

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東京都における狩猟全面禁止を強力に訴えるクマ捕殺市行政 本部&東京都支部による行政訪問2

クマ捕殺があった東京都の市行政担当者は、長年現場を見続けてきた経験から、「東京都は、狩猟を全面禁止にすべきだ」と、強く断言され、以下のことを語られました。

 

「野生動物が街中に次々と出てくる。かつてありえなかったことだ。いろいろな要因があるだろうが、自然界の事はわからないことでいっぱいだ。しかし、山歩きを続けてきた自分が確実に感じている要因の一つは、野生動物たちが山で安心して暮らせなくなり、山から飛び出してきているということだ。田畑の防除柵設置やスギの人工林を広葉樹林に換えていくことも大切だ。しかし、大変な経費や年月がかかる。そんなことより、すぐできることをまずやってもらいたい。それは、狩猟の全面禁止だ。

 

毎年11月の15日の猟期が始まり、ハンターと猟犬が山に入ると、野生動物たちが一斉に街中に飛び出してくる。この因果関係は、はっきりしている。そして、猟期が終わっても、山から出て来てしまった野生動物たちは、街中をうろついている。私たちは半矢になった動物たちを処分したり、残りの野生動物たちをもう一度山に返したりする追い込み作業に8月いっぱいかかるんだ。

 

9月は毎年ほっと落ち着く月だが、ハンターたちは10月になると、狩猟訓練と称して、もう山に猟犬を入れるんだ。すると同時に、また、山から動物たちが怖がって飛び出してくる。観光客はどんどん入ってくる。猟犬は走り回る。自分が東京都の野生動物だったとしたら、こんな怖い山にはおれないよ。

 

ここは都会だから、大型野生動物たちに走り回ってもらっては困るんだ。出てくる野生動物たちは、神奈川、埼玉、山梨など周りの山からハンターや猟犬に追われて出てきていると思う。そう考えると、東京都だけで解決できるものでもないが、1回実験してほしいんだ。1年だけでも実験してほしい。東京都での狩猟全面禁止。街に出てくる大型動物たちがぐんと減るんじゃないかな。そうなったら、自分も、野生動物たちを殺すというかわいそうなことをしなくてすむようになる。野生動物は、山にいて当たり前。山にいてくれたら、それでいいんだよ」

 

くまもりから

鳥獣問題の実態は場所によって違うので、私たちも急には何とも言えません。しかし、長年の担当者が言われるのですから、東京都は実験として、都内での狩猟全面禁止年を一度実施してみたらどうでしょうか。第一、人権だけではなく動物権が叫ばれ、生物の多様性によって人間が生かされていることがわかってきた21世紀です。スポーツやレジャーで野生動物を殺すことが認められる時代ではもうないと思います。

 

東京都は、スギの人工林を伐採した跡に、またスギ(無花粉)を植えることになっています。この町では、たとえ2割だけでもと、強硬に、広葉樹の苗を組み込んで植えているそうです。防除が進んでいないので、田畑の周りの電気柵張りなどを行う防除人員が欲しいと言われていました。

 

東京都は、糠でおびき出して、常設罠にかかった動物は全て殺すという信じられないようなことをしている所だという印象が、私たちの胸に強く残りました。

 

後日、東京都庁の鳥獣担当者に電話で確認したところ、鳥獣部署は予算も人員も少なくて、本庁からも多摩環境事務所からも、現地など見に行く余裕などないということでした。今後、東京都で誤捕獲されたクマを放獣する提案をしましたが、考えたこともないし予算もないと一蹴されました。

 

書類に印を押すだけなら、わけもわからず罠に掛けられて殺処分されていく野生動物たちの哀しさや苦しみなど伝わりません。なんとかしたいという気持ちさえ起きないのではないでしょうか。兵庫県などでやっているように、鳥獣担当者は現地へ急行してほしいです。

 

日本に、こんなにも無策で、野生動物たちの命を奪うことに無感覚な行政があったのを、今回初めて知りました。こんな体制でこれまで来て、誰からも強い抗議や苦情が出なかったことが不思議です。きっと、こんなことになっているということを、誰も知らないんでしょうね。組織内から改革の声が上がることは期待できません。くまもり東京都支部が動きます。

 

野生動物に敬意を持ち、共存しないと、やがて人間も滅びます。それが自然界のしくみです。

 

 

<東京都2015年5頭のクマを捕殺>野生動物無差別捕殺の実態 本部&東京都支部による行政訪問1

わが国では、首都東京にも、クマの棲む森が残されています。

これは日本の誇りです。

2007年、東京都の残り少ないツキノワグマに対して、狩猟禁止令が出されました。

そんなツキノワグマを、東京都は2015年、なぜ5頭も有害捕殺したのでしょうか。

 

 

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東京都地図

 

1月14日、熊森本部2名・東京都支部4名計6名は、議員にも入っていただき、東京都のクマ捕殺市を訪れ、行政担当者と長時間懇談しました。

 

そこで聞かされたのは、野生動物に対する東京都の信じられないような無差別捕殺の実態でした。

この市では、数年前から異変が起き始めたそうです。

山から市街地に、野生動物たちがどんどんと出てくるようになったのです。

 

「クマがいるという通報を受けて、なにかのまちがいだろうと警察といっしょにとんで行ったら、真昼間にセブンイレブンの横にクマがいたり・・・」行政としてはこういうとき、熊鈴を鳴らして、ゆっくりと山中にクマを押し返すのだそうです。お話を聞けば聞くほど、大変なことになっています。

本当に良くやっておられると思いました。

 

1年前からは、突然シカの群れが現れ出して、今では街中シカだらけ。あちこちで昼間からシカのピーピーと鳴く声が聞こえるようになったそうです。

 

市内の山は観光地で、年間何百万人もの観光客が訪れます。

農家からは大型野生動物たちによる農作物被害の訴えが相次ぎます。

行政としては54基の米糠入り鉄格子型捕獲罠(=箱罠)を1年中常設。

罠にかかった動物は、田畑に被害を出したものかどうかなど関係なく、都庁の規定に従いすべて殺処分しているそうです。

(おびき出して殺す)

この市で、平成26年度、罠にかかった動物は、イノシシ400頭、サル43頭、タヌキ138頭、アナグマ26頭、アライグマ126頭、ハクビシン87頭などで、都庁の規定通り、全て殺処分しました。

 

そして、平成27年度、クマ1頭が罠にかかっていたので、殺処分したということでした。

これって、狩猟としての殺害でもないし、有害駆除としての殺害でもない。

一体何殺害なのか。

日本では、こんな殺害は認められていないはずです。

 

うーん、東京都で何が起きているのか。どうすればいいのか。

狩猟免許も持ち、長年この部署を担当されてきたここの担当者は、解決策として、あるひとつの強い意見をお持ちでした。(つづく)

 

 

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