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2016-04-16

自然保護に必要な情報を官民で共有する兵庫県に

私たちの生存を支える地球環境は、今世紀末まで持つのだろうか。

こんなことを心配しなければならないまでに、地球環境は悪化の一途をたどっています。

今こそ、官民が力を合わせて、自然保護に取り組まねばなりません。

 

くまもり本部は昨年度、クマ保全、クマたちが造る水源の森保全、クマによる地元の生活被害・農業被害問題解決に必要なため、兵庫県の野生動物行政を担当している兵庫県森林動物研究センターに兵庫県のクマ情報を教えてもらおうと思いました。

 

その1

(電話で依頼)

①平成27年度兵庫県で有害捕殺または錯誤捕獲されたクマたちの、捕獲場所、雌雄、年齢、体重、何回目の捕獲、胃内容物。

②これまで、クマたちに発信機付き首輪をつけて調査したことによってわかったこと。

以上を教えていただけますか。

<兵庫県森林動物研究センターの回答>

兵庫県では依頼内容は兵庫県立大学の研究者たちが調べており、彼らの知的財産なので、一切教えられません。

 

その2

(本年1月19日に情報公開請求制度を使って書類で依頼)

私たちが欲しい情報は、研究者の知的財産の部分などではなく、県民の税金で調査された基礎データ部分だけです。

民主主義国家を支えるのは、徹底した情報公開なのです。

 

<兵庫県森林動物研究センターの回答>

情報公開請求内容の全面公開拒否を意味する、公文書非公開決定通知書(知事名2月2日付)がくまもり本部に届きました。

 

その3

(3月31日に、公文書非公開決定通知書に対する異議申立書を兵庫県に提出)

今の所、兵庫県行政から何の連絡もありません。

 

(くまもり感想)

ちなみに、兵庫県内における平成27年度の公文書非公開決定通知書に対する異議申立件数は、数件だけです。県として隠ぺい体質がある訳ではないようです。どこの県でも教えて下さっている、捕殺されてしまったクマが、オスかメスかなどに至るまでを全面非公開とする兵庫県森林動物研究センターの姿勢を大変残念に思います。自然保護団体に情報を出さない本当の理由は何なのでしょうか。

 

去年夏、兵庫県豊岡市の観光地で子グマが目撃され、有害駆除されようとしているという記事が珍しく新聞に出たことがあります。熊森は現地に飛んで行って、子グマが駆除されないように、地元の人達にクマに対応する方法を伝えたり、クマの追い払いなどをしました。これがいけなかったのでしょうか。

去年秋、兵庫県豊岡市の集落の柿の実に、夜、クマがやってきて、次々とドラム缶檻に掛けられて駆除されているのを知って、熊森は現地に飛んで行きました。地元の方たちと話し合い、地元の許可を得て柿の実を取り、山に運んで、クマが集落に出て来ないようにしました。住民の皆さんには感謝されたのですが、これがいけなかったのでしょうか。

 

兵庫県行政及び行政付き研究者は、くまもりが奥山の放置人工林を生き物たちが棲める自然林に復元し続ける一方で、野生動物被害問題を動物を殺さないで解決しようとしていることに、反感を持たれているのでしょうか。

 

私たちが自然保護活動を進めていく上で、兵庫県に提出をお願いした情報は必要です。情報を開示していただけるまでお願いし続けようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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