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2016-08-31
8月23日、28日 クマのひそみ場所をなくすため、地元集落の草刈りに出動
兵庫県豊岡市で、本部8月23日の「いきものの森」活動を行いました。
集落へのクマの出没を抑えるため、地元から依頼された草刈りです。
ここは今年6月にクマが目撃され、わたしたちが追い払いをした場所のすぐ近くです。
草刈りを頼まれた場所は山すその斜面で、幅が45mぐらいありました。
刈り払い機を使える人は草藪をどんどん刈っていきます。
機械を使えない人は、のこぎりで竹を伐ったり、ササを刈ったりしていきます。
草刈り前 草刈り後
作業終了です。
ここは竹が多くてなかなか大変でした。この日は炎天下で熱中症の心配もあり、早めに切り上げました。遠目にはあまり変わっていないように見えますが、作業前と比べるとかなりすっきりしました。
続いて8月28日。この日は熊森本部職員2名が刈り払い機を持って出動しました。23日に草刈りを行った場所の国道を挟んだ向かい側です。
現場は、幅65m、奥行きが15mほどあり、前回よりかなり広い場所です。竹がないぶん楽ですが、笹が人の背丈より高かったです。
最初は上側の獣害防止金網フェンスのそばから刈っていきました。
地元の方が、上から刈ると刈った笹が下側に落ちていくので、下から刈り上げていくのが鉄則だよと、教えてくれました。途中から、地元の方も参加してくださいました。
どんな刈り払い機がいいかなどいろいろ教わり、大変参考になりました。
この集落では集落のまわりを田畑ごと何キロもの金網防獣フェンスで囲っており、シカやイノシシは集落内に入って来れません。そのため、集落内にササや草が生い茂ってしまいます。しかし、地元集落は過疎化高齢化が進んでおり、山裾の刈り払いをする余裕がありません。
一方、クマは金網を器用に乗り越えて、集落内に入ってきて、草薮に身を隠します。金網防獣フェンスの山側は放置された人工林で、クマが体を隠す下草がありません。クマが好む体を隠せる草藪は、皮肉なことに、集落内にあるのです。そしてそこにはクリや柿の木が植えられています。クマにとっては山の中よりこの場所の方が居心地がいいことになってしまいます。
草を刈りながら、人工林が金網フェンスの内側にあればなあと思いました。そしたら、草刈りをする必要などありません。見通しのいい場所にはクマは近寄りません。本当に、現実は逆になっているのです。
目指したいのは、山にクマたちの食料や隠れ場があって、集落にはクマたちの食料や隠れ場がない、そんな集落です。
ここの草刈を終えるには、あと2,3回の出動が必要です。
次回は9月3日(土)に行きます。クマ生息地の集落での草刈りボランティアに参加していただける方は、本部まで至急お知らせください。機械が使えない方は、鎌を用意させていただきます。
ちなみに、集落のみなさんは、みんなやさしくて、都市からの応援部隊を歓迎してくださいます。
<熊森本部連絡先>
TEL 0798-22-4190 FAX 0798-22-4196 mail contact@kumamori.org
本部環境教育部 夏休みの子ども向け授業
- 2016-08-31 (水)
- _環境教育
今春、本部環境教育チームは、手分けして西宮市内の各育成センターにアタック。
その結果、3つのセンターからくまもり環境教育のご依頼をいただくことができました。
海の近くのある育成センターでは、教室に入った瞬間、子どもたちから元気いっぱいのごあいさつをいただきました。
プログラムは、1年生向け授業の「もりとどうぶつ」と、今回、新たに作成した「みずはもりから」です。
子どもたちはとてもいきいきとして参加してくれ、クイズでは、当てきれないほどたくさんの手が上がりました。
中には、夏休みの自然体験をもとにした意見も。
45分間授業でしたが、夏休みだからか、ふだんの学校での授業よりも、みんなのびのびとしていました。
次は、丹波市にある自然体験施設での授業です。
この施設では、毎年、夏休みに親子キャンプを開催されています。
くまもり環境教育チームの参加は、今回で2年目となりました。
プログラムは、水の循環がテーマの紙芝居と、くまもりダンス。
夏休みということで、くまもり環境教育チームメンバーのお子さんたちも参加し、一緒にくまもり紙芝居を上演してくれました。それぞれキャラクターによく合っていて、みんなに楽しんでもらえました。
くまもり紙芝居が終わってからは、今年もプロのミュージシャンさんとコラボしてくまもりダンス。
さすがはプロ、徐々に緩急や曲調を変え、会場を大いに盛り上げておられました。参加させていただいたくまもり環境教育スタッフたちは、改めて音楽の持つ偉大な力を実感させられました。
今後はくまもりも、音楽を取り入れたプログラムを作っていきたいね、と話しながら、帰路につきました。
最近の子どもの自然離れがよく嘆かれますが、今回、夏休みで、海や山とふれあって楽しんでいる子どもたちに接することができ、うれしくなりました。自然体験を通して、最初はおとなしかった子が、とても表情豊かになっていきます。自然体験は、子どもの成長にとって本当に必要だと感じます。
これからも、より多くの子どもたちに、自然や生きもののすばらしさ、大切さを伝えていくため、チーム一同、がんばっていきます。
今年の夏、わたしたちに素敵な機会を与えてくださったみなさんに、感謝です!ありがとうございました。(SY)