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2017-01-21

ツキノワグマ狩猟継続へ 兵庫県、17年度も 神戸新聞1月21日記事より

兵庫県が、2016年度に20年ぶりに解禁したツキノワグマの狩猟を、17年度も認める方針であることが分かった。生息個体数が高止まりし、16年度は餌となるドングリ類の不作の影響などで、4~12月の出没情報は973件と15年度の約2倍に上る。人身被害も県内で5年ぶりに起き、住民の安全確保のため必要と判断した。

 

ツキノワグマは県内で絶滅の恐れがあるとして、県が1996年度に狩猟を禁止。その後、生息個体数が増え、2015年には、県の保護管理計画で解禁基準とする800頭を超えて約940頭に上った。このため県は16年11月15日~12月14日の1カ月間、1人1頭に限り狩猟を認めた。

 

県は16年度中に今後5年間の方針を定めた管理計画を新たに策定するが、800頭以上という解禁基準は変えない方針。今回の狩猟期間中に仕留められたのは4頭にとどまり、16年の推定生息数は発表されていないが、800頭以上になるのが確実となっている。

 

ツキノワグマを巡っては、16年10月に宍粟市で男性が襲われて重傷を負うなど、16年度の県内の人身被害は3件に。北播磨地域で15年度の10倍を超える出没情報が寄せられるなど、以前はあまり姿を見せなかった地域でも目撃されている。

 

17年度は、これまで集落内に仕掛けていたわなを集落周辺の裏山に広げるなど、狩猟以外の対策も強化する方針。

 

(熊森より)

兵庫県は、クマの件で、あまりにも意固地で感情的になり過ぎていると感じます。

1月26日に予定されている兵庫県環境審議会鳥獣部会の審議も、3月2日に予定されている野生動物保護管理運営協議会の協議も

まだなのに、もう結論を先に報道して、世論を形成する。おかしいです。狩猟再開の時も、同じことをされました。

熊森は、このような県やマスコミの姿勢に対して、残念の一言です。

 

兵庫県がめざしたクマ狩猟の非常識

兵庫県がめざしたクマ狩猟は、以下のグラフのように、940頭に爆発増加した県内のクマを140頭狩猟して、環境省が安定個体群とする800頭に低減させるというものでした。クマがたくさんいる北海道や東北、長野でも、そこまでの数は狩猟できていません。兵庫県の棒グラフの赤色は、狩猟実績です。

その上兵庫県は、環境省が安定個体群としているのは成獣800頭なのに、成獣という文字を見落とされていたようです。熊森が昨年度、兵庫県のクマ数が兵庫県が言うようにたとえ940頭いたとしても、成獣は800頭もいないので、狩猟再開はできないはずだと指摘しました。しかし、これについて納得する回答をいただけていません。環境省のガイドラインは守って欲しいです。

 

 

 

熊森本部 来年度のクマ猟中止を兵庫県に要望 産経新聞1月18日記事より

■自然保護団体、来年度のクマ猟中止を県に要望

・・(兵庫)県が昨年11月15日から1か月限定でツキノワグマの狩猟を解禁したのを受け、西宮市の自然保護団体「日本熊森協会」は、県に来年度の狩猟を行わないよう求める要望書を提出しました。

・・県は平成8年度以降、絶滅の恐れがあるとしてクマを保護してきたが、頭数増加で集落への出没などの影響が懸念されるとして20年ぶりに狩猟を解禁。期間中に4頭が捕獲された。

・・同協会は、「同時期の目撃情報は毎年減っており、効果はなかった」と指摘。「クマが増えたとする県の推定生息数は間違っており、狩猟は中止にすべき」と訴えた。

 

(熊森から)

1月13日、クマ狩猟再開結果をどう見るか、兵庫県担当者と熊森本部との意見交換の場を県に持っていただきました。

狩猟結果4頭から、狩猟再開には何の意味もなかったことと、これまで兵庫県のクマが940頭に爆発増加と発表してきた県の(森林動物研究センターの)クマ生息推定数があまりにも過大推定で間違っていたことが、はっきり証明されたと思います。

そもそも、生息数推定に用いられたベイズ推定法というものは、知る人ぞ知る、初めに結論ありきで、推定値はいかようにも捏造できるものなのです。

しかし、森林動物研究センターの研究員から渡された過大推定データを信じて誤った政策を立ててしまったと兵庫県庁の担当者たちが気づいたとしても、県担当者にもメンツがあるでしょうから、失敗したことは認めたくないはずです。当協会は熊森の見解は見解として述べながら、クマ狩猟再開結果を県がどう評価されたのか、私たちなりに県を傷つけないよう遠慮しながらたずねてみました。

県は狩猟再開はクマを山に押し返す効果があったと評価されていましたが、苦しそうに見えました。4頭しか狩猟できなかったことについて、クマ狩猟の許可を得た140人にアンケートを取られている最中だそうです。それを見ないとわからないということで、アンケート結果が出たら、私たちもぜひ見せていただきたいです。

 

ブログからFB・Twitterへの連携を復旧しました

ブログの記事がFB・Twitterに流れなくなっていた件を復旧させました。

かなり以前に設定されていたので、どのようにSNSと連携しているのかわからず、しばらく手を付けかねていました。

いつも熊森のインターネット関係でお世話になっているI氏より、Wordpressのプラグインが古く、更新されなくなったことが原因ではないかというアドバイスを受けました。そこでプラグインのWordbookerを削除し、Facebook By WebLizarをインストールしてみました。登録にかなりてこずりましたが、インストールしブログの表題だけがFB・Twitterに流れるようになりました。ところが記事のリンクが表示されません。

会報の編集時期に入りそのままにしていましたら、電話やメールで、このままでは情報発信に不都合だというご指摘を受けました。ご心配をおかけしました。

 

 

1月になり、腰をすえて取り組むことにしました。

WordPressの連携用プラグインをすべて削除、FBとTwitterの連携に関係すると思われるアプリもすべて削除しました。数種類あって、現在では更新が停止している古いものもありました。

次にdlvr.itというブログの記事を連携させるサービスを登録し、くまもりNewsからFBとTwitterへ記事が流れるようにしました。

設定の仕方はここを参考にしました。

dlvr.it : ブログの更新情報をFacebookのページやTwitterに自動投稿してくれるサービス。非常に簡単そして便利。

ブログのURLと連携先のSNSを選ぶだけですので、設定は非常に簡単でした。

無料版ではブログから1つのSNSにしか連携できないことだけがネックでした。

 

 

Twitterのアカウントが2つあるので、もう1つはWordpressから連携させることにしました。

プラグインは多数ありますが、最もポピュラーなWP to Twitterを使うことにしました。

設定はここを参考にしました。

WP to Twitterプラグインの使い方

WordPress4.71での動作は確認されていないと表示されましたが、無事に動作しました。

設定は少し面倒でした。ブログのURLに日本語が含まれていて途中で切れてしまうことは短縮URLを使うことで回避できました。

1月21日に、FBと2つのTwitterアカウントでの連携を確認しました。

長い間お待たせして、ご迷惑をかけました。U

 

環境省特定鳥獣保護・管理計画(クマ類編)ガイドライン に対する熊森の主な見解 その1

これからパブリックコメントを書かれる方のご参考にして頂ければ幸いです。

特定鳥獣保護・管理計画(クマ類編)

 

特定について

・野生鳥獣は、①豊かな自然環境の中で、②多種多様な無数の生物たちと網の目のように繫がりあって、絶妙のバランスの上に生存している。生態系まるごと見ていくことが大切であり、特定の鳥獣だけを取り出して問題を解決して行くことは不可能である。自然がどういうものかわかっていない。特定という言葉を外すべきである。

管理について

・「管理」という行政言葉は、銃や罠で殺して、野生鳥獣の生息数を人間の都合がいいようにコントロールする(=下げる)ことをさす。保護にしろ管理にしろ、人間が野生鳥獣の生息数をコントロールすることなど不可能であることを知るべきである。自然がどういうものかわかっていない。

「クマ類との共存計画」と表題を変えるべきである。

 

(1)クマ類の生息状況

p2-14 分布の拡大 → 分布域の最前線が人間の生活圏に近づいても、兵庫県のように、山に棲めなくなり、集落周辺に分布域を移動させてドーナツ化現象が起こしていることも考えられる。分布が拡大したと決めつけるべきではない。布の拡大または移動が考えられるとすべき。

p2-19四国のツキノワグマは、近年では10数頭しか確認されておらず、近未来、絶滅の危険性が極めて高い。→このように言われてから久しい。高知県と徳島県に任せておくだけでは、全く改善の兆しがみられないので、環境省が国家プロジェクトとして高知県や徳島県と共に絶滅回避に取り組むべき。

 

(2)捕獲動向

P4-2 狩猟獣→手負いのクマを生んでおり、人身事故の原因となっている。見直すべき。

P4-10 数年に一度の発生 → 2004年2006年2010年の3回あっただけで、数年に一度と決めつけられない。

 

(3)被害状況

1)農林業被害

P7-9森林被害 →事実誤認。クマは森造りの名人であり、森に被害を与えることは一切しない。具体的な中身を書くべき。スギの皮はぎを指すのなら、森林被害ではなく林業被害。クマは昔はスギの木の皮の片方しか剥がなかったので、スギを枯らすことはなかった。最近は全周の皮を剥いで、放置人工林のスギを間伐状態に枯らしている。これは放置人工林の荒廃を見かねたクマによる森造りのための無料間伐であり、林業的には被害かもしれないが、森林被害ではない。林業被害には被害防除対策が必要であり、現在も多額の補助金が使われている。広大な単一造林を生んだ森林政策の見直しが必要である。

 

3.ガイドライン改訂にあたっての課題

(1)ガイドライン改訂の背景

p10-7近年のクマ類の生息動向の変化やクマ類を取り巻く自然環境の変化、人間の社会状況の変化に伴い、

→ 最大の問題点は、クマ生息地に造り過ぎた人工林であり、明記すべきである。また、近年のクマ類の生息動向の変化・クマ類を取り巻く自然環境の変化・人間の社会状況の変化を並列に並べるのは間違っている。植え過ぎた人工林や、クマ類を取り巻く自然環境の変化・人間の社会状況の変化があって、クマ類の生息動向の変化が生じているのである。よってこの部分は、それぞれの中身も具体的に入れて、「植え過ぎた人工林や、近年のナラ枯れ、ブナのシイナ率の高まり、下層植生の消滅などクマ類を取り巻く自然環境の変化、過疎化・高齢化による地元の被害防除力の低下など人間の社会状況の変化に伴い、クマ類の生息動向の変化がみられるようになり」と、原因と結果が人々にはっきりわかるように書きなおすべきである。

 

誤捕獲グマ問題

p10-37錯誤捕獲の増加が懸念 → シカ・イノシシの多い所では、シカ・イノシシ用の捕獲罠が無制限数掛けられるようになり、箱罠の中の米糠の発酵臭にクマが誘引されたり、環境省の直径12センチ規制を緩和した直径20センチのくくり罠にクマの足がかかるなど、クマの誤捕獲数は、府県によっては恐るべき数に上っている。また、環境省の誤捕獲グマ放獣はまっとうな指針であるが、県によっては指針を無視して大量に殺処分しているところもあり、誤捕獲グマ問題は、クマ保全への脅威である。環境省は早急に実態を調査して、問題県が誤捕獲が起きない対策をとり、誤捕獲された場合は放獣するよう指導に乗り出すべきである。

 

1種2種問題

p11-8~12第1種保護、第2種管理の選択が必要→同一都道府県内でも場所によって生息状況はかなり違う。1種2種の二者択一的な分類は、四国のツキノワグマのようによほど極端な事態にならない限り、判定できない。自然界は個体群でとらえるべきで、人間が線引きした都道府県の行政ラインではとらえられない。また、著しく増加、著しく減少という表現も基準が曖昧で、原因を考えず生息数の変化だけ見て保護対象か管理(=捕殺)対象か判断してはならない。著しく増加したわけでもなく、著しく減少したわけでもないというところがほとんどなのに1種2種を選択せよというのは、あまりにも現実とかけ離れ過ぎている。それどころか、1種2種と決めつけてしまうことで思考停止が生まれ、今回の秋田県のように、うちはクマは第2種で管理対象だからどんどん捕殺すればいいのだとでもいう安易な捕殺推進体制を生む恐れがある。自然がどういうものかわかっていない。今後、1種2種の分類はやめるべきである。

 

 

 

 

 

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