活動紹介



奥山生態系保全・再生


当協会は、奥山を保全・再生・聖域化し、
(1)水源の森確保
(2)棲み分けによる、クマなどの大型野生動物との共存
(3)野生鳥獣による農作物被害の軽減
をめざして活動している、完全民間の実践自然保護団体です。

ゾーニングHP用.png


この地球は、人間だけのものではありません

現在、新たな国策「森林・林業再生プラン」が施行されています。しかし、この事業は残念ながら、日本の山を経済対象としてしか見ていません。当協会は、昔のように、人が利用する部分と、手付かずで保全する部分とに、山をゾーニング(区分け)した上で、
① 奥山全域
② 尾根筋
③ 山の上3分の1
④ 急斜面
⑤ 川筋
は、自然林に戻して、手付かずで保全すべきだと考えます。

我が国の森林の現状

戦後、わが国で伐採された 奥山の原生的天然林の面積は、東北6県分の面積に相当する広大さです。そこはクマなど森の動物たちが暮らす国でしたが、我が国は、そこを含む1,000万ヘ クタール(全森林面積の4割)を人工林に変えてしまいました。その後、安い輸入材が入ってきて国内林業が成り立たなくなると放置され、現在、広大な人工林の 内部は荒れ果て、動物たちが棲めなくなっています。

 

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原生的天然林の現状図.jpg

(渡部康人:「林野庁による国有天然林破壊の歴史と現状」第5回くまもり東京シンポジウム2011より)

当協会の活動

当協会は、「動物たちに帰れる森を、地元の人たちに安心を」の言葉のもと、さまざまな方法で、動物が棲める針広混交の森の自然再生に取り組んでいます。そして、食料を求め山奥から出て集落周辺に棲みつかざるを得なくなっている野生動物たちを奥山に誘導し、地元農家の皆さんの農作物被害を軽減させようとしています。具体的には、放置された人工林のスギ・ヒノキを強度に間伐(皮むき・ノコギリ・チェンソーを使用)して林内に日光を入れる「強度間伐」、「実のなる木の植樹」、「山への炭まき」などの方法が挙げられます。
その他、「クマなど野生動物の保全・調査活動」、「環境教育」、「講演・各種啓発活動」、他生物と共存する生き方を学ぶための「自然農」、「親を亡くしたクマの保護飼育」、「外来生物問題への取り組み」など、関連する多くの活動に取り組んでいます。
現在、本部のほか支部・地区のある地域で、市民によるボランティア活動として実施中です。

日本熊森協会の基本的な考え方

《自然とは》
長い年月の間、風化により山は削られ、土砂は流され、川の流れは変化し、湿地ができては消え、森林を形成する植物相も動物数もどんどんと変化していく。刻一 刻と変遷し続けていくもの。それが自然です。自然とは人間が手をつけていないものです。この自然の大きな流れの中で、生かされているのが私たち人間なのです。

《自然を守るとは》
人間が自然に手を加えれば、絶妙なバランスの上に成り立っている自然の生態系は壊れていきます。自然を壊すのは唯一地球上で人間だけです。自然を守ることは簡単です。人間が一歩引いて、手付かずの部分を残せばいいのです。人間による自然の利用を必要最低限にとどめ、それ以外の部分は手付かずで残す。それが私 たちの祖先が実践してきた最良かつ唯一の方法です。一度バランスが崩れた自然を元に戻すには、自然の力に任せるしかありません。人間が自分の都合のいいように自然を保護したり管理したりしようとすることは、自然保護とは言えません。

《動物+植物=森 クマは豊かな森のシンボルです》
自然界は種々雑多な動植物が生態系のなかで絶妙のバランスを保ちながら共存しています。1種類でも生物が欠けると生態系のバランスはたちまち崩れ、森は劣化していきます。野生動物もまた、森の形成に多大な貢献をしています。動物がいなくては、森は森になりません。クマは日本最大の大型獣であり、自然界のあらゆる恩恵を受けて生きています。つまり、クマの棲める環境を残すということは、他の全ての生物が生息可能な豊かな自然を守ることにほかなりません。

《自然保護は、若い世代が先頭にたって取り組むことが必要です》
環境問題に取り組むということは、社会の未来を守ることであり、社会を受け継ぎ、次の日本をつくっていく若い世代が先頭に立って取り組むことが必要です。日本熊森協会には、自分以外の者のために、必死でがんばることのできる若いリーダーたちがたくさんいます。明日の日本のため、真剣に自然保護に取り組む若い世代を、私たちは応援します。

《他生物の命を尊重するやさしい心が、自然を守ります》
自然保護の原点は、自分以外のもののことも考え、共に生きていこうとするやさしい心です。どれだけ、知識や技術があっても、それだけでは自然を守ることは できません。知識や技術だけでは、自己のみのことを考え、他のものを犠牲にして突き進もうとする欲望を抑えきれないからです。「かわいそう」という気持ちのみでは自然保護はできませんが、自然や他生物を尊重する心のない人にも、やはり自然保護はできません。

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