奥山の豊かな森は、
人間も含め全生物が
生きていくために必要
日本の奥山に祖先が大切に残してきた森は、
大型野生動物を保全し、土砂災害を防ぎ、
陸川海の全生物の命と産業を支えてきた
滋養豊かな水源の森です。
しかし、戦後、奥山の森は破壊され、針葉樹の
人工林ばかりに
戦後の国策であった「拡大造林政策」により、
奥山の広大な森が伐採されました。
跡地には林業用にスギ・ヒノキ・カラマツなどの単一の針葉樹が植林されましたが、林業不振が続くなどして、これらの人工林の多くは手入れもされず荒廃していきました。
荒廃し、スギ以外の
生物は棲めない人工林
間伐や枝打ちなどの手入れがされない林内は暗く、
林床に下草も生えません。木一本一本も細く、
根は大きく張れていません。
林内は生物の多様性が低く、
大型野生動物の食糧はありません。
動物は食べ物を
求めて里へ
豊かな森を失い、人工林では生きられない野生動物たちは、食糧を求めて里へ出てくるようになり、農作物被害も発生。地元の人々は悲鳴を上げ、野生動物たちは大量に駆除されています。
土砂崩れなどの
災害が多発
荒廃した人工林は崩れやすく、山崩れや土石流が各地で発生しています。近年の大雨や台風の増加で、さらにその危険性が増しています。
水資源の不足
荒廃した人工林は保水力が低下し、大雨が降ると洪水に、雨が降らないと渇水に。森林からの湧水が激減しています。
ナラ枯れによる実のなる木の大量枯死
近年、ナラ枯れというドングリの木の大量枯死が進み、野生動物はすみかや食糧を失っています。
温暖化などによる昆虫類の激減・植生変化
ササや下草が消え、昆虫が激減し、昆虫が花粉を運ぶ木々の実りも消え始めています。
再エネやリニア新幹線などの開発による破壊
尾根筋風力発電や大型太陽光発電施設のための大規模な森林伐採や、リニア中央新幹線のトンネル掘削による奥山の破壊が進められています。
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