クマが豊かな
森をつくる
クマのすめる森には、たくさんの
生きものたちが暮らしています。
森の生態系の頂点として、多種多様な生物が棲み、
豊かな水源の森をつくるクマ。
彼らは、森にひっそりと暮らしている
“森の守り人”です。
近年クマが人里に現れ、
大量に駆除されています
奥山の豊かな森をつくってきたクマが、近年、人里に現れるようになったり、人が奥山のクマ生息地に山菜を採りに入って遭遇したりして、各地で人身事故が起こっています。クマの目撃や事故があると、クマはわなや銃で捕殺されます。捕殺数は急増しており歯止めがかからず、クマは絶滅の危機にあります。野生動物と人の棲み分けが急務です。
出典:環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/capture-qe.pdf)
出典:環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/capture-qe.pdf)
人工林の荒廃による
食糧危機
戦後の拡大造林政策により、奥山に広がった人工林。手入れが行き届かず、林内は暗く、下草も生えず、大型野生動物の食糧はありません。動物たちは食糧を求めて里へ。地元では農作物被害が発生し、動物たちは大量に駆除されています。
地球温暖化による
自然の森の劣化
近年、奥山にわずかに残った自然の森では、ナラ枯れによるドングリの木の大量枯死や昆虫類の激減、下草の消失などが起こり、野生動物はすみかや食糧を失っています。
再生可能エネルギーなどの開発による生息地の破壊
これまでの林道などの開発に加えて、近年では尾根筋風力発電や大型太陽光発電施設の建設が相次ぎ、各地で大規模な森林伐採が行われています。
クマが棲めなくなった奥山は、生態系のバランスが崩れ、どんどんと劣化が進みます。動物が棲めない人工林では、すでに湧き水の減少が起こり、山崩れや土石流が多発しています。クマを守ることはクマの棲む森を守ること、そして人の命を守ることでもあるのです。
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