2024/04/26
イベント+講演熊森は、奥山保全団体として、太平洋側に唯一まとまって残された最後の原生林である南アルプスの森を守るため、南アルプスにリニアのトンネルを掘らないでほしいと、長年訴えてきました。トンネルを掘ると南アルプスの地下水位が600mも下がるということで、山が乾燥化して取り返しのつかない生態系破壊をもたらします。
経済が潤っても、水源の森を失えば私たちは生き残れません。
熊森は、リニア市民ネット大阪に加盟し、ずっと一緒に勉強会を進めてきました。
この度、FoE Japan主催のオンライン会議が計画されております。リニアがどうなっているのか、これからどうなるのか、多くの方にこの勉強会に参加いただきたく、直前ですが広報させてもらいます。
以下、FoE Japanからです。
3月末、JR東海は、リニア中央新幹線の静岡工区の未着工を理由として、2027年リニア開業を断念すると表明しました。これにより、早くとも2034年以降の開業となることが明らかとなりました。一方、4月に入ると、トンネル工事による大井川の減水や南アルプス生態系への影響、残土置き場の災害リスク等を問題視し、JR東海と対峙してきた川勝平太静岡県知事が、失言をきっかけに辞意を表明しました。リニアをめぐる状況が一気に変化しつつあります。
これらの動きに前後して、フリージャーナリストの樫田秀樹氏の記事やリニア新幹線沿線住民ネットワークの報告により、静岡問題だけでなく、沿線各地で大きな遅れが生じている事実が明らかにされました。
工事の遅れは、そもそもの工事計画の甘さ、杜撰さを露呈しています。結果、2027年開業を見込んだまちづくりや沿線周辺整備を進めてきた関係自治体は困惑する状況となっています。住民には、当初の説明と異なる長期間にわたる負担を負わせることになります。
今回、緊急セミナーを開催し、沿線の工事の遅れについて各地で取材してきたフリージャーナリストの樫田秀樹氏に、リニア工事の進捗状況の実態を解説いただきます。また、工事の遅れの原因と名指しされながらも静岡県は何を主張してきたのか、そして今後、静岡県に何が期待されるのかを、リニア新幹線を考える県民ネット共同代表の林克氏からお聞きします。
【日 時】2024 年4 月28 日(日)14:00~15:30
【開催方法】オンライン会議システムzoomを使用
【参加費】無料
【申込み】https://foejapan.org/issue/20240422/17199/
【主催・問合せ】 FoE Japan(https://foejapan.org/contact/)
※本事業は、パタゴニア環境助成金プログラムの助成を受けて実施します。
〈プログラム〉
1.リニア工事の遅れの実態 樫田 秀樹氏(フリージャーナリスト)
2.静岡工区をめぐる現状と今後 林 克氏(リニア新幹線を考える県民ネット共同代表)
3.質疑応答
〈講演者プロフィール〉
樫田 秀樹 氏:
フリージャーナリスト。大手メディアの報道ではこぼれ落ちる、その地域に生きる人たちの声を丹念に拾い上げることを大切にしながら、環境問題や社会問題を扱う。リニア中央新幹線については1999年から20年間にわたって取材。著書「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」は2015年度JCJ(日本ジャーナリスト会議)賞を受賞。
林 克 氏:
1978年 静岡市役所職員
1999年 静岡空港・住民投票の会事務局長
2009年 静岡県労働組合評議会議長
2014年 リニア新幹線を考える県民ネット共同代表 『リニアはなぜ失敗したか』
(緑風出版)に「なぜ静岡県でリニア工事がはじまらないのか?」を執筆
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