2022/09/11
くまもりNews7月18日、熊森熊本県支部が管理している上益城郡山都町の(公)奥山保全トラストのトラスト地(30ha)を、熊本県上田支部長ら8名、宮崎県支部1名、本部2名で見に行きました。
林道を車で進みます。林道と言っても道は細くて荒れており、途中でもう行くのをやめようかと思うぐらい、遠くて大変な奥地でした。普通車では車底を路上の落石でやられてしまうと思います。
人工林率66%の熊本県。こんな奥までびっしりスギが植わっています。伐採跡地にまたスギを植えているところもありました。人間が山を取り過ぎだと思いました。戦後、全国的に日本人は野生動物たちのことを思いやれなくなったようで、悲しいです。熊森の会員になってくださるみなさんは、違いますが。
伐採跡地にスギを植樹していたところ
トラスト地の7割は人工林の皆伐跡地です。もうすっかり人の背丈を超える雑木に被われてしまっていました。シカがいないのではないかと思ってしまいますが、結構シカはいるそうです。樹木の生長が、シカの食害より上回っているということでしょう。九州の森の再生力のすごさには、毎回信じられない思いです。
トラスト地の皆伐跡地
樹木の生長を測定しようとして以前何本も打ち込んだ杭が、樹木に完全に埋まってしまってもう全く見えません。この場所は天然林化して、野生動物たちの餌場に戻すことになっています。(甲子園球場8個分の広さ)
林道上で参加者一同記念写真
この日は、熊本の女山師(=女性林業家)である國武信子さんと國武林業の代表である息子さんも、一緒に山を見に来てくださいました。
午後から、みんなで國武林業を訪問。
國武さん親子をインタビューしながら、林業や山の天然林化について、心ゆくまでみんなで長時間話しました。すごく楽しかったです。考えさせられることも、いろいろありました。
林業家が熊森会員になってくださる例は、結構あります。昔から熊本で林業に長年携わってこられた熊本の熊森会員も参加してくださっていたため、昔の興味深いお話が聞けました。以前、熊本では牛や馬を使って材の伐り出しをしていたそうです。その頃は、林道など不要だったとのことです。
手前が國武信子さん
國武親子が、熊本の山や林業に抱く思いは、どのようなものでしょうか。次回の会報「くまもり通信112号」でじっくり読んでいただきます。お楽しみに。
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