2025/11/06
お知らせ北日本を中心に、今年はクマの出没および人身事故が甚大となっており、過去最多だった2023年を上回る勢いを見せています。しかし、これはクマが激増して山から溢れ出してきたためではありません。
今年は堅果類などの凶作により山中の餌が極度に不足していますが、近年の主な要因としては、中山間地域の過疎化や高齢化により、クマと人との生活圏がかつてないほど近接していることが考えられます。
また、餌資源の乏しい広大な放置人工林、地球温暖化によるナラ枯れや昆虫類の減少、さらには尾根筋での風力発電・メガソーラー開発に伴う森林伐採などにより、本来のクマの生息地である奥山がクマにとって棲みにくい場所となり、クマが里周辺に移動し、定着しつつあることが背景にあります。
何よりも人身事故を防止するため、短期的にはクマを誘引する要因の除去、電気柵の設置、里に居ついたクマの奥山放獣など、「クマと人との距離」を確保するための対策が必要です。中期的・長期的には、緩衝帯の整備や追い払い犬の活用などにより、棲み分けを再構築することが重要です。
その実現のために、国として重点的に予算と人員を投入していただきたいです。時間がかかる奥山天然林の再生には直ちに取り組む必要がありますし、無秩序な奥山の開発の抑制など、国による持続的な自然再生政策が求められます。
被害防除や緩衝帯整備が進まず、奥山が荒廃したままでは、クマ被害は根本的に解決しません。
「捕殺により数を減らすこと」に偏った過去の対策が持続的な成果を生まなかったという現実を、国として真摯に受け止めていただきたいと考えます。クマをオオカミと同じ轍を踏ませることがあってはなりません。
実効性ある対策に向け、早急に予算の再配分を検討し、国として総力を挙げてクマ問題に取り組んでください。山の環境収容力を高め、人里に出没しないよう集落環境を整えれば、クマは人と共存できる動物です。
生物多様性の保全、文化の継承、そして生命倫理の観点からも、以下の通り政策の転換を強く要望いたします。山と人との関係を見つめ直し、次世代へ誇れる自然と共生の国づくりを、どうか国のリーダーシップのもとで実現してくださるようお願い申し上げます。

<要望事項>

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