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2/6、2/16 本部森再生チームが木材市場視察

本年4月から、現在破たんしている国産林業を立て直す目的で林野庁が菅首相当時に策定した「森林・林業再生プラン」が施行されます。この事業は、ドイツ林業をまねて山中に作業道を網の目のように造り、そこへ高額の大型林業機械を導入し、林業の工業化・効率化をはかり、木材自給率50%をめざすものです。

森林という言葉が使われていますが、実際は森のことには全くふれられておらず、官僚の皆さんが机上の上で考えられた「平成24年からの林業再生事業」です。

2005年にドイツを訪れ、すでにドイツ林業について調べていた熊森は、ドイツの平地林業を日本に導入するには無理があるとして、このプランが国に出された2010年、何度もこのプランについて熊森本部で学習会を持ち、熊森林業家会員達の声も聴いて

「このプランが実施されると、いっそう山が荒廃してしまう」

として、何度も何度も上京して林野庁や国会議員に修正を願い出ました。しかし、ほんの一部の提案しか受け入れてもらえず、このプランには今も危機感でいっぱいです。

これまでの切り捨て間伐のみの事業には、もはや国からの補助金は出ません。今春からは搬出間伐を伴う事業にしか林業補助金は出ないのです。

搬出した木材は売れるのだろうか。本部森再生チームのメンバーから8名が、木材市場を見学しました。

この日の原木の中値は、スギが1㎥が約9000円、ヒノキが1㎥が約18000円で取引されていました。価格は低迷したままでした。買い手のつかない原木もありました。今春からどんどん間伐材が市場に出て来ると思われますが、需要が無ければ山積みされていくだけです。どうなるのでしょうか。

熊森は、複雑極まりない自然界のしくみを知らず、大切な国民である野生鳥獣や現場作業員の声を無視した工業化林業をめざすこの国策の結末を見続けていきます。

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